新しい国、新しい生活
えーと、これでできてるんですかね?
「アーリーもう発動してるよ。」
「えっもう出来てたんですか?!」
とっ、とりあえず挨拶を。
私はアーリー。
今は訳あって国を離れてる普通の13歳の女の子です。
今さっきレーカちゃんに教えてもらったこの魔法は、本を作成する魔法だとか……。
よく分かりませんがとりあえず魔法の練習になるそうです。
でも、もし本になるならいろいろ説明しないといけないのでは?
……とりあえず今までの経緯を話していきましょうか。
まず、何故国を離れることになったかと言うとちょうど今から1年前に国でクーデターが起きたんですよ。
それで、その時私も命を落としかけましたが、今一緒に暮らしてるレーカちゃん、サラさん、エリカ先輩に助けられてこの国に逃げてきました。
今はもうクーデターも治まったので国に帰れますが、この生活が、気に入っているので続けようと思っています。
戻るとお父様が少し、いえ、かなりウザそうですし。
「あはは。因果応報だね。」
レーカちゃんは6歳にもかかわらず今のように難しい言葉をよく使います。
なんでも練習中だとか……。
練習中なので間違った使い方をしてるかも知れません。
ここはお姉ちゃんとしてしっかりと教えてあげたいのですが、私もよく分かりませんしどうしましょう?
まぁ頑張って勉強するしかないですね。
頑張ります!
そういえば、今までの登場人物とか紹介したんでしょうか?
……なんかレーカちゃんはしてなさそうですね。
じゃあ全員揃ったら軽く紹介しましょう!
「レーカちゃん、アーリー、エリカ先輩、ついに出来ました!私やりましたよ!」
今勢いよく家に入ってきた人はサラさんです。
ピンク色の髪の毛がよく似合う女の子
私達の中で1番髪が長いです。
レディーの秘密なので年齢は言いませんが、私より年上です。
ですが、身長は少し低くとても元気で少しドジなのでかわいいです。
「ちょっと、アーリーその説明はひどくないですか?!」
「私はサラにピッタリだと思うけど。」
「もう!」
私には何故そんなに簡単に心を読めているのか分かりませんが、気にしません。
そして、今会話に入ってきたのはエリカ先輩。
黒髪のショートカットでモフモフ好きの先輩です。
エリカ先輩はどこからかモフモフを拾ってきてはお世話をしています。
なので家にはどんどんモフモフが増えていきます。
まぁレーカちゃんが喜ぶのでいいんですけどね。
どこから拾ってくるのとか、なんで魔物まで懐いてるのかとか、いろいろ謎な人です。
普通、魔物は人に懐かないのですが……。
「秘密が多い方が魅力的でしょ?」
そうなんですかね?
「私には分かりません。」
「それって私に魅力がないって言いたいのかな〜?アーリーちゃん。」
「エリカはモフモフのおまけ。」
きたー!
最後に会話に入ってきたのはレーカちゃん。
6歳にして私達の魔法の先生。
つまり天才!
そして明るい緑色の髪がもうね、やばいんですよ!
もうレーカちゃんが笑ったときには、心が張り裂けてます!
身長はかなり低いですが、それが逆にかわいすぎる原因の1つですね。
意外と無口、というか声が小さいのですが、いつもだいたいモフモフのことを考えてるのであんまり問題はないです。
ていうか、かわいいので問題ありません!
モフモフのことを考えてるときは、表情にすごく出るのですぐ分かります。
今もモフモフのこと考えてますね。
かわいい。
「アーリーもレーカちゃんのこと考えてるときめっちゃ表情に出るよね。」
「えっ!そうなんですか?」
「うん。」
私も表情に出てたとは……。
気を付けないといけないですね。
「て言うか私の話を聞いてくださーい!」
「えっと、なんでしたっけ?」
「私ついに店を持つんですよ!」
「えっ!すごいじゃないですか!」
サラさんは商人を目指してて、自分の店を持つのが夢だったそうです。
夢が叶ったんですね。
よかったです。
私のせいで少し振り回してしまっていたので
「アーリーちゃん顔が辛気臭い。」
ひどい……。
「アーリーは余計なこと考えすぎ。」
レ、レーカちゃんまで!
「ちょっとアーリーしか褒めてくれないんですか!私すごく頑張ったんですよ!」
「潰れないでね。」
「同じく。」
「ひどい!」
私もちょっとひどいと思う……。
まぁこれも2人なりの気遣いなのでしょう。
「金銭面はサラに任せてるから。」
「ッ!頑張ります!」
やっぱりレーカちゃんはサラさんを信頼してるんですね。
「全てはモフモフのため……。」
「……。」
信頼はしてるはず……。
顔が明らかに違うと物語っているが気にしません。
「そんなことよりアーリーそろそろ行くよ。」
「あっ、はい。準備してきます。」
時間はお昼手前ぐらい。
こんな時間からどこに行くのかというと、冒険者ギルドです。
ちょうどこのぐらいの時間なら空いてるので、この時間にしています。
私とレーカちゃんだけなのでどうしても絡まれやすいですからね。
私はいつもの銀色の鎧に身を包みます。
この鎧はこの国に来て冒険者を始めるときにレーカちゃんが作ってくれました。
身長がこの1年間で大きく伸びたので、何回か作り直してもらいました。
他に必要なものはあらかじめ空間魔法でしまってあるので、これで大丈夫でしょう。
「お待たせしました。」
レーカちゃんはローブを羽織っていて、フードを深くかぶり猫のお面をつけているので顔は完全に隠れています。
これも絡まれるのを防ぐためです。
「行こう!」
「はい!」
レーカちゃんは本当に毎日が楽しそうです。
そんなレーカちゃんを見て私もほっこりしています。
「あっ、白銀の騎士様!」
この白銀の騎士というのは私の外での呼び名です。
名前を隠さないといけなかったのでレーカちゃんが付けてくれました。
まぁレーカちゃんが付けてくれたからいいんですけど、この呼ばれ方は少し恥ずかしいです。
「レーカちゃんもいらっしゃい。毎日ちゃんと来て偉いわね〜。たまには休んでもいいのよ。あっ、そうだ。あめちゃんいる?」
「ッ!」
レーカちゃんは外ではほとんど喋りません。
そして冒険者ギルドに来るといつも誰かに餌付けされてます。
くっ、私のレーカちゃんが!
「白銀の騎士様、今日はどの依頼を、受けるのですか?」
「今日はこれでお願いします。」
今日はホワイトウルフの討伐ですね。
ちなみにこの鎧を着てるときは私の声を低くなるそうです。
これは私の正体がバレるのを防ぐためにレーカちゃんが付けてくれました。
もうレーカちゃんが尊すぎる!
とりあえず今日もいつも通り依頼をこなしましょう。
門を通り、町の外に出たらそこからは魔法で飛んでいきます。
最初はまさか自分の魔法で空を飛べるなんて思ってなかったですけど、1回飛べたら楽しくて止まらないんですよ。
今は毎日楽しく飛んでいます。
私の魔法を使う技量もとても上がってます。
これも全部レーカちゃんのおかげです。
しばらく飛んでいると依頼のあった森に着きました。
あとは魔法でホワイトウルフを探して討伐するだけです。
やはりレーカちゃんは魔法の使い方が上手いですね。
魔法を使うことによって技の幅が広がり、いとも簡単にホワイトウルフを倒していきます。
私も負けられませんね!
相手の攻撃を避けて、切る。
ただそれを繰り返すだけ。
ふぅ。
私もだいぶ慣れてきました。
最初は怖くて何もできませんでしたが、今はもうちょちょいのちょいです!
……ちょっと恥ずかしいので今のは忘れてください。
と、とりあえず依頼の数は討伐したので戻りましょうか。
「依頼終わりました。」
「いつもありがとうございます。こんな端っこの町だとなかなか強い冒険者がいないので非常に助かってます。」
こういうことを正面から言われると少しこそばゆいです。
でも、誰かの役に立つっていいですね。
「また明日も来ます。」
「はい!お待ちしてます!」
では、帰りましょうか。
私達の家に!




