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フェルそして魔法




「完全復活!」


いや〜死ぬかと思った〜。

なんか最後の方よく覚えてないんだけど。

まぁ生きてるからどうでもいいや。

とりあえず無事生還出来たことを喜ぼう!



……そういえばアーリーは?


まぁ大丈夫でしょ!

私も生きてたし。


そんなことよりこの匂いは!

急がねば!


















バーン!

勢いよく扉を開けてやってきたのはアーリーだ。

あんなに急いでどうしたんだろ?


「お母様、レーカちゃん知りませんか?レーカちゃんが急にいなく……なってませんね。」


「あれ?伝えてなかったっけ?まぁいいや。とりあえずクッキーいる?」


「お母様、連絡ぐらいちゃんとしてください。」


「うんうん、ほうれんそうは大事だよね。」


「レーカちゃん、あなたもです!ていうかあなたが1番連絡しないといけないでしょ。」


……はい。

すいませんでした。

次から連絡します。






……多分。

知らんけど。













そんなことよりクッキーうま〜!

幸せ〜。

なんでこんな美味いんだろ?

アーリーのお母さんなのに。

お転婆アーリーのお母さんなのに。


「ちょっとレーカちゃん今なんか失礼なこと考えてません。」


なっ!

バレた!

いや待て待て、まだ証拠はない。

落ち着いてシラを切るんだ。


「なななななんのことかにゃ?」


「いや全然誤魔化せてませんから。」


うん、自分でも無理だと思ってた。


「そうよ、誤魔化すならもっと表情を意識しなさい。」


「うんそうだよね……って誰?」


そこにいたのはをしたフェル1匹。

何故か残念なものを見るような目で私を見てる。


「ハァ。やっぱり契約はまだ早かったかしら?」


そして猫という自覚がないのか喋り始めた。

まったく!


「猫が喋るんじゃない!」


「いや、突っ込むところそこじゃないでしょ!」


「猫が喋るとかもはや猫じゃないじゃん。」


「まぁそうですけど……。じゃなくてフェルが話していることに突っ込みましょうよ。」


「だから、喋ったことに突っ込んだじゃん。」


「だーかーらー、そういうことじゃないんです!」


まったくアーリーはめんどくさいなぁ〜。


「あっ今めんどくさいって思いましたね!」


「なななななんのことかにゃ?」


「だからバレバレです!」


デスヨネー、ハハ。


「そんなことよりフェルって人間の言葉話せたんですか?」


「思い上がるんじゃないのよ、人間。人間だけが言語を操れると思ったら大間違いなのよ。それにフェルはレーカが友達だから仲良くしてやってるだけなのよ。本当はあんたたちなんかじゃ見ることもできない高貴な生き物なのよ。言葉は選ぶのよ。」


うん?

それってつまり私大好きってこと?


「違うのよ。」


またまた〜。


「だから違うって言ってるのよ。」


まったくもうしょうがないな〜。


「かわいすぎるフェルはブラッシングの刑!」


私は素早くフェルを抱きかかえるとブラッシングを始めた。


「ふにゃ〜。」


かっかわいすぎる!

普段キリッとしてるのにブラッシングするだけでこの気の抜けた声。

フェルなんて恐ろしい子。

きっとそのかわいさで世界征服できてしまうよ。

いや待てよ。

実際にそのかわいさを引き出してるのは私。

つまり私世界征服できるのでは?

いや〜参っちゃうな〜。

私世界征服できちゃうよ。


「レーカちゃん、しょうもないこと考えてるとクッキー食べちゃいますよ。」


「しょうもないってひどいな!私は正義の話をしているんだ!」


「いや今までの内容全然正義関係ないですよね。」


「かわいいは正義!関係あったでしょ。ていうかみんな私の心読みすぎ!」


「心読むというか心の声全部漏れてるんですよ。」


なんだと!










……。


「クッキー食べたらダメ!」


「いや今ですか?!反応遅すぎません?!」














私がクッキーを食べ終えて満足していたら、アーリーから魔法を教えてくれと頼まれた。

なんでも私が寝ている間になんやかんやあって、かくかくしかじかで学校の交流戦が1週間後にあるそうだ。

いや、初耳なんですけど。

結構重要な情報だと思うんだけど。

ほうれんそう大事だと思います。

私?





……ナナナナナンノコトカニャ?

ほうれんそう大事です!

まぁとりあえず学校再開と同時に交流戦があるのでそれまでに魔法を学びたいということ。

そういうことなら承ろう。

ハッハッハ!


「まず魔力操作からだね。」


「魔力操作ですか?なんですかそれ?」


「詠唱して魔法使うときに体の中のなんかが動いてる感じがしない?」


「言われてみれば確かに……。」


「それを動かすの。」


「なるほど。こんな感じですか?」


アーリー才能ありすぎ!

言った途端にできるじゃん!


「そうそう!それを全身にグルグル回してみて!」


「難しい。うーん、こんな感じ?」


「見るに堪えないのよ。私が手助けしてやるのよ。」


なんかいつのまにか来たフェルがアーリーを手伝ってくれた。

やっぱりフェルはかわいいのう。


「後でブラッシングを要求するのよ。」


「いくらでもやってあげるよ。あっアーリーそれを一部分に留めると身体強化になるよ。」


「身体強化ってこんなことしてたんですね。今なら家の屋根ぐらいまで飛べそうです。」


やはりアーリーは筋がいい。

フェルのサポートがあるとは言え、しっかりと魔力を足だけに留めて身体強化を発動出来ている。


「それを体の外に出して魔法陣を描けば魔法が発動するよ。」


「魔法陣ってどんなのがあるんですか?」


そっか詠唱で勝手に魔法陣作ってもらってたから魔法陣を知らないのか。


「じゃあ重要なのいくつか紹介するね。」


私はいくつかの魔法陣を描いてアーリーに教えていく。




そしてそれからしばらく練習して、アーリーの魔法は前とは比べ物にならないほど上手くなった。









そういえば誰かに何かを教えるなんて前世を含めても初めてかも?

ずっと誰かに教わってばっかりだったから。

教えるってなんかいいね!

アーリーができるようになるとなんか私も嬉しくなるし。

それに……。


「どうかしたんですか?レーカちゃん。」


「なんでもないよ。」


「ふにゃ〜。」


「私もそろそろ寝ようかな。」


「そうですね。今日はありがとうございました。明日もお願いします。」


「うん。張り切って教えちゃうよ!」


「楽しみにしています。おやすみなさい。」


「おやすみ、アーリー。フェル。」













それから1週間私はアーリーに魔法を教え続けた。

やはりアーリーは才能があったのか、どんどん……いや、どんどんどんどんぐらいのペースで成長していった。

いや〜そのうち私よりも上手くなりそう。


そして今日は遂に交流戦の日だ。

これであの勇者モドキをぶっ飛ばせる。

アーリーを危ない目に合わせた罪。

私のストレス発散の刑で許してやろう。


「私情が入ってるのよ。」


気のせいだ。

ともかくあの勇者モドキをボコボコにしてやるのだ!


「行こっかアーリー。」


「はい。」







交流戦に浮かれてた私はまだその影に隠れていた不穏な空気に気づいていなかった。





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