藍色から紫へ。
Aさんが深夜、身内の付き添いで病院の待ち合い室で待っていたときのこと。
薄暗い待ち合い室は人がまばらで、でも救急に来る人はちらほらといたそうだ。
Aさんは本を読んだり、深夜でも点けっ放しになっているテレビを眺めたりして、眠気と戦いながら待ち合い室にいたという。
そんなとき。閉まっている処置室の扉の近くに、藍色のぼんやりした影のようなモノがふわふわ留まっていることに気付いたそうだ。
Aさんは普段、視える質ではなかったが、身内が視える人だったし。Aさん自身も寝惚けてるときには視やすくなるタイプだったので、特に慌てず横目でチラリと藍色のナニかを視界に入れた。
多分、悪いモノじゃない。むしろ、この病院が厭な感じがしないのは、この藍色の影のお陰なんだろうなぁ……と、感じたそうだ。
Aさんがなんとなく、知っている真言を心の中で唱えてみたら、藍色の影は色が薄くなり、紫色へ変わり、更に金色の光を帯びてすーっと上の方へ上っていったのだという。
おお~、なんか色変わった! そして、空気がさっきよりも澄んでいる! と、Aさんはちょっとテンションが上がったそうだ。
藍色から紫色へ変わり、金色の光を帯びたナニか。Aさんはよくわかっていないが、多分なんかいいモノだったのだと思っているのだという。
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