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視えてるらしい。  作者: 月白ヤトヒコ


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蛇と犬……? が、うろうろ。


 Aさんの家の前には山がある。


 標高が低く、小高い丘のようだが、木が繁っているので周辺住民からは山と呼ばれている。


 この山は……現在はやっていないとのことだが、昔は地元の霊能者を統括していたという家系の地主が、代々管理している祠があるという。


 地主にも、なにが祀られているのかは不明なのだそうだ。


 ただ、Aさんは蛇か犬が祀られているのではないか? と、思っているそうだ。


 夏のある日。Aさんの住んでいる地方に台風が接近すると天気予報が出た。


 そしてAさんは、外に出て気付いたのだという。山から生えている大きな木の枝が、電線に掛かっていることに。


 このまま台風が来て、木が大きく揺れれば確実に電線が切れる。停電は困る。


 なので、Aさんは電線を管理する会社へ連絡して、電線に掛かる木の枝を切ってもらった。


 その日の夜。


 深夜。Aさんの家族が寝静まった頃。


 山の正面にあるAさんの部屋の周囲を、ずるずるとなにかが這い擦るような音と気配が強くしたのだという。


 Aさんの部屋の前だけを、何度も何度も往復するような気配。Aさんは、音から直感的に蛇だと思ったそうだ。


 緊張感の高まる中、Aさんは眠ろうとしたそうだが……今度は、カサカサと足音が何度も部屋の前を往復する。


 人の足音ではない。猫よりは重い……と、またAさんは直感的に犬だと思ったのだとか。


 そして、深夜から夜明け近くまで蛇と犬らしき足音? と強い気配が、Aさんの部屋の前をうろうろし続けていたという。


 結局眠れなかった翌日。Aさんが母親になにかが部屋の前をずっとうろ付いていたのだと話すと、「ああ、一応昨日は木を切らせてくださいって挨拶したけど……アンタのところに出たんだ」という返答。


 Aさんは、山に向かって『木の枝が邪魔だったので、切らせて頂きました。ありがとうございました』と心の中で感謝をしたそうだ。


 その日の夜は、蛇や犬のような足音や強く主張する気配がAさんの部屋の前をうろ付くことはなかったという。


 ただ、やっぱりカーテンは開けたくないとAさんは言っている。


 読んでくださり、ありがとうございました。


 山の話を3話書いてから、なんかちょっと……外から獣っぽい臭いが漂って来る。今はしてないけど、この話の犬? みたいなのが来てたのかな?:( ; 'ㅂ';):

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