表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
視えてるらしい。  作者: 月白ヤトヒコ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

36/48

俯瞰。


 Aさんが子供の頃のこと。


 ニメートル程の高さのブロック塀から、近くに止めてあった車にジャンプして飛び降りて遊んでいたときのこと。


 Aさんはどうやら、足を踏み外してブロック塀から落ちたらしい。しかも、元々折れて鋭利に尖っていた車のミラー部分で頭を切ってしまい、倒れてしまったのだという。


 一緒に遊んでいた親戚の子が大声を上げ、Aさんは親達に連れられて病院へ運ばれた。


 Aさんは、ブロック塀から落ちたときのことは覚えていないらしいが、倒れた自分が母親に抱かれ、頭に当てられたタオルや、母親の着ていた服が自分の血で真っ赤に染まったことを覚えているという。


 そして、病院で治療のために看護師に傷口近くの髪の毛を剃られ、注射を打たれ、傷口を開かれて消毒液とタワシでごしごしと傷口を洗われ、医者に針と糸で頭を縫われているところを、覚えている。


 それらの出来事を、ふわふわと俯瞰しながら、上から見ていたのだという。


 Aさんが目を覚ますと……浮いて(・・・)いるとき(・・・・)には特に感じなかった頭の痛みを感じ、乾いた血がパラパラと落ちたそうだ。


 俗に言う、幽体離脱や臨死体験の類なのかもしれない。

 読んでくださり、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ