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視えてるらしい。  作者: 月白ヤトヒコ


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ねぇ、一緒に……

 ある日の夜、Aさんは夢を見たそうだ。


 それは、可愛らしい彼女と遊園地でデートする夢。


 ()いていて人のいない遊園地で、可愛らしい彼女と色々なアトラクションに乗って楽しく遊ぶ。


 そして、遊び尽くして日が暮れる。そろそろデートも終わり、帰らなくてはいけない時間。


 すると、可愛らしい彼女はAさんを抱き締め、こう言ったのだそうだ。


「もっと一緒にいたい。離れたくないな。だから」


 このとき、Aさんも彼女とは離れ難く名残惜しいと感じていたらしい。しかし――――


「ねぇ、一緒に……死んで?」


 耳元で、囁くような彼女の低い声が言った瞬間、ぶわっ! と全身に鳥肌が立ち、Aさんは冷や汗を掻いて飛び起きたそうだ。


 ちなみにAさんは、夢に出て来たという可愛らしい彼女を、一度も現実で見たことは無く、全く見ず知らずの赤の他人なのだそうだ。

 なのになぜか、夢の中では彼女とデートすることが自然な(・・・)こと(・・)だと思ったのだとか。


 それでも、一緒に……には到底頷けなかったそうだが。


 その夢はこの一度きりしか見ていないらしいのだが、あのとき彼女に頷いていたら、Aさんはどうなっていたのだろうか・・・?


 ちなみに、Aさんの耳には今でも「死んで?」と彼女の囁いた声が残っているそうだ。

 読んでくださり、ありがとうございました。

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