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ラフレスタの白魔女(改訂版)  作者: 龍泉 武
第二章 魔女の学院
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第六話 エリザベス・ケルト

 アストロ魔法女学院には貴族籍を持つ者のみが立ち入りを許されたサロンが存在する。

 そこは豪勢な内装が施された部屋で、簡単な飲食と歓談ができるようになっており、貴族特有の優雅な時間を愉しむことができる。

 アストロ魔法女学院は全寮制の学校であり、良くも悪くも魔法漬けの生活だ。

 そのため、余暇を楽しもうとする貴族籍の女子生徒のほとんどが、娯楽を求めて利用している場所でもある。

 そのサロンの一角には魔法貴族派と呼ばれる一派の集う場所があった。

 この学院には幾つかの派閥が存在しているが、その中で最も大きい影響力を持つのがこの魔法貴族派と呼ばれる集団。

 魔法貴族派は『貴族による魔法至上主義』を唱える集団であり、帝国貴族界内に存在している同名組織のアストロ魔法女学院支部として機能している。

 彼女らの主張を要約すると「強力な魔術師の貴族である我々が最も尊き存在であり、人類の幸福のために社会構造も魔法と魔法貴族を中心として、それに倣うべき」と言う信奉を持つ人間の集団である。

 エストリア帝国の倫理は「帝皇が最も尊き存在」とされているため、「魔法貴族を尊き」と信奉する彼らの信条はあまり褒められる思想ではないが、彼等の主張では「帝皇も魔法貴族の一員」としているため、危険な思想として弾圧される事はなかった。

 魔法貴族派の中には政治力を持つ有力貴族が多いことも彼等の存続へ有利に働いていたし、現在のところ彼等は過激な行動をとっていないため、帝国内では暗黙の了解で認められる派閥集団となっている。

 アストロ魔法女学院内においても実害が出ない限り、世間に倣ってその存在を黙認しており、この思想に同調している教師も存在していることが、この組織の存続が後押されていたりする。

 現在の学院内の魔法貴族派のトップはエリザベス・ケルトという女生徒。

 彼女の父であるケルト伯爵が貴族界の魔法貴族派の代表であるため、自然と彼女が学院内の組織をまとめる事になっていた。

 彼女自身も強力な魔術師のひとりであり、別名『炎のエリザベス』というふたつ名を持つ特待生である。

 エリザベスは幼少期より自分が強力な魔術師である事に誇りを持つため、自ら進んでこの派閥のトップを引き受けている。

 この日、エリザベス・ケルトの機嫌はすこぶる良い。

 なぜなら、学院が秘密裏に進めているラフレスタ騎士学校生との交流授業の情報を掴んでいたからだ。

 彼女の派閥の中には教員も含まれており、そこから伝手としてある程度の内容を把握しているに至っているのだ。

 交流授業はひと月半ずつ両校で行う事。

 選抜生徒は両校五名ずつである事。

 今のところアストロ側の選抜生徒には自分を含めて三名の魔法貴族派が候補に挙がっていること。

 ラフレスタ高等騎士学校の選抜生徒は全員が良家出身の男性であり、その中に筆頭が含まれている事。

 ラフレスタ高等騎士学校の四年生筆頭と言えば『アクト・ブレッタ』という人物だ。

 エリザベスにとって彼に注目していた、いや、出会いを熱望としていた人物である。

 以前、年始の舞踏会で彼との接触を試みようとしたが、そのときは上手く関係を構築できなかった。

 そのチャンスがまたやってきたとも言える。

 エリザベスは魔力抵抗体質であるブレッタ家に興味を持っていたのだ。

 魔術師の天敵とも言える魔力抵抗体質者のブレッタ家は代々優秀な剣術士として才能を発揮し、自身の持つ魔法封じの力と剣の力で、歴史に名を刻んできた英雄の系譜である。

 エリザベスはある時こう考えた。

 もし、彼らを自分の護衛として使役できるならば、ケルト家に無敵の防御という力が手に入るのではないか?と・・・

 ケルト家には代々強力な魔術師が生まれるが、それでも歴史上で最強だったという記録はない。

 自分の父や母は強力な炎系統の魔法の使い手であるとは思うものの、それでも純粋な魔法戦では現在の帝国で名高いリリアリア大魔導士やグリーナ大魔導士には敵わないだろう。

 しかし、個では敵わないかも知れないが、もし、ブレッタ家が味方に付いてくれれば、自分達に迫りくる強力な魔法を彼らが無力化してくれる。

 しかも彼らは剣術士として名高く、純粋な戦力にもなるだろう。

 そう考えるとエリザベスの中でブレッタ家が急に魅力的に思えるようになってきたのだ。

 ある日、自分の手の者にブレッタ家の事を調べさせたが、なんと、自分と同じくラフレスタ領にブレッタ家の子息がいる情報を掴み、更に彼は名門ラフレスタ騎士高等学校に在籍していて、成績優秀の筆頭生徒であることを知った。

 自分の近くにいるという幸運にも驚いたが、何らかの運命的なもの感じた彼女は早速、彼と会う算段をする。

 それがようやく叶ったのが、今年の年始の舞踏会という訳である。

 アクト・ブレッタという男性に実際会ってみると悪くない。

 いや良すぎる。

 いい男であった。

 顔は良く、身長も高く、相手を敬ってくれる気遣いもできる好青年だった。

 エリザヘスは瞬間的に恋へ落ち、何としても彼を手に入れたいと思うことになる。

 そこがいけなかったのだ。

 自分が魔法貴族派の中枢なのだという話をあまりに熱心にし過ぎてしまい、その結果にドン引きしてしまったアクトが足早に彼女の前より退散してしまった。

 しかも、去り際にお付きの赤髪のブス女が自分にアッカンベーしていたのも見過ごさない。

 三下の雑魚にも揶揄われるというこの仕打ちは、今、思い返しても腹立たしい出来事であったが、神はエリザベスの事を見放していないと今回は思った。

 再戦のチャンスが巡ってきた事を自分が信奉する神に感謝しつつ、エリザベスは今度こそと気合を入れ直す。

 初めはもう少し慎重に接するべきなのだ。

 エリザベスは自分の事を魅力的な女性だと自覚している。

 顔立ちは整っているし、清潔だし、男の視線をくぎ付けできるスタイルも持っている、と自負していた。

 交流授業の時間は三ヶ月もある。

 この間にゆっくりと自身の持つ魅力で彼を籠絡していけばよいのだ。

 エリザベスは自分の妄想に浸っていく。

 エリザベスの魅力に気付くアクト。

 そうなると彼はひと時も自分の傍から離れなれなくなるだろう。

 深く愛し合うふたりであったが、エリザベスの親は厳格で、ふたり関係を認めてくれない。

 そんなヤキモキした生活が続く中、ある時、エリザベスは敵に襲われる。

 自身の持つ巨力な魔力で抵抗するも、敵も強力な魔法の使い手、徐々に押されてピンチとなるエリザベス。

 そこに颯爽と助けに現れたアクト・ブレッタ。

 彼の持つ魔力抵抗体質の力と超絶な剣技で悪党を成敗し、エリザベスを窮地から救ってくれた。

 娘の窮地を救ってくれた事に感動したエリザベスの両親はふたりの結婚を許してくれる。

 そして、結ばれる二人。

 幸せな家庭は続き、子供は二人生まれる。

 ひとりは魔力抵抗体の素質を引き継いだ男の子。

 もうひとりは自分の素質を引き継いだ魔術師の女の子。

 ふたりを抱いた自分にアクトが優しく寄り添ってくれて、キスをする。

 ああ、なんて幸せな未来なのかしら・・・

 そんな妄想の世界に旅立っていたエリザベスであったが、喧騒と伴にサロンに入って来た同級生により彼女の妄想は現実の世界へと引き戻されるのであった。


「エリザベス様、大変です!」

「騒がしいわね。一体何事?」


 幸せだった妄想の世界から強制的に現実世界に戻してくれた自分の学友を恨めしそうに思いながらも、表面上には優雅な仮面を取り繕り、エリザベスは彼女達に顔を向けた。


「チェスカが選抜生徒リストから外されてしまいました」

「なんですって!」


 報告してきた学友の隣には肩を抱きかかえられて泣くチェスカの姿があった。


「どういう事なの!?」


 さらに詳細報告を求めるエリザベス。


「どうやら、騎士学校側から当初のリストになかった生徒を参加させるよう強引な要求があったようで、学院側がそれ応えたため、チェスカが落選しまったようです」


 こうして、教員の中にいる協力者からの情報はエリザベス陣営に正しく伝わった。

 彼女の持つ魔法貴族派の情報ネットワークは強大だが、ときおりこうした嬉しくない情報がエリザベスの耳にも入ってくる。

 何と忌々しい事か。

 この時、エリザベスは自分の不機嫌な態度を仮面で隠そうとはしなかった。


「いったい誰が?」


 エリザベスに問いかけられた相手の女生徒は、このとき、エリザベスに問われたのは騎士学校側から要求のあった生徒の事か、それともこの要求を決定した者の事か、どちらなのかと答えに窮したが、エリザベスの苛立ちに満ちた表情を読み取り、前者の事を問われたと判断して回答する。


「騎士学校側から要求のあった生徒は一クラスのハルです」


 その意外な名前にエリザベスは驚いたが、それ以上にその場にいた派閥の女子達から抗議の声が一斉に挙がった。


「あのオタク女子がっ!」

「酷い酷すぎる」

「なんであの()なの!?」


 彼女達の中でハルという女生徒の評価は低かった。

 何故、どうしてあの子が、目立たない、根暗の女生徒が、自分よりも劣る存在なのに・・・と、いろいろな負の感情が彼女達を支配する。


「エリザベス様。抗議に行きましょう。あのメガネ猿の女に栄誉ある候補生の座を奪われるなんて、我慢なりません」


 派閥の女子達の言い分を黙って聞くエリザベス。

 エリザベスはしばらく考えて、やがて自分の取るべき対応を決断する。

 そこには先程のように怒気を露わにした表情はなく、ふたたび優雅な仮面をかぶり直した彼女がいた。


「皆さん、静まりなさい」


 方々に文句や罵りを言い放題の女生徒が一斉に黙る。

 彼女達の注目が自分に集まったのを確認したエリザベスは彼女達に語りかけた。


「まずはチェスカ。本当に残念でかわいそう。あれだけ楽しみにしていたあなたの事を思うと、この胸が張り裂けそうになります」

「エリザベス様ぁ!」


 涙を拭うチェスカを本当に残念そうに見るエリザベス。


「今回の決定は恐らくアストロ魔法女学院のトップの判断。つまり、グリーナ大魔導士様の決定だと思うわ。そうなると私如きで決定を覆すのは無理よ」

「そんなぁ、エリザベス様」


 チェスカは崩れ落ちるが、エリザベスは無情にも話を続けた。


「ハルに辞退を迫る手もあるけど・・・今は良くないわね。あの()はあれでも学院の上層部には気に入られているし、公になっていない大きな功績もあると聞くわ。それに騎士学校側からのご指名とあれば、下手に突くと我々に火の粉がかかるかも知れない」


 ため息の漏れる一同。

 確かにハルの事を気に入らない女子生徒は多かったが、噂でハルは誰もができないような多大な功績を既にアストロで成し得ているようで、その功績が認められることで第一種特待生となったらしい事を彼女達は知っていた。

 そうでなければ、学年途中で第一種特待生に昇格するなんてことはこの長い歴史を持つアストロ魔法女学院でもあり得ない話なのだ。

 なまじ魔法や政治の解るエリザベス達だったからこそ、不当な評価ができなかったのである。


「今回は運がなかったわ。チェスカ元気を出して。残された私達が頑張って騎士学校の男子達と仲良くなる。そしたら、いい子をアナタにも紹介できるわ」


 ガバッと顔をあげるチェスカ。


「ほ、本当ですか!」

「本当よ」


 優しく微笑むエリザベスに堪らず抱き着くチェスカ。


「ありがとうございますエリザベス様。私は一生エリザベス様について行きます」

「そんな、大袈裟よ。チェスカ」


 彼女の頭を優しく撫でて微笑むエリザベス。

 一同は感動の色に包まれている。


「私も頑張りますので、皆さんもフォローをお願いしますわ」


 エリザベスの声に「はい」と答える彼女達。

 派閥がひとつに纏まった瞬間であった。

 その光景にエリザベスは微笑みながらも、心の中で「こいつ等はちょろいな」と思っていたりもする。

 ともあれ、交流授業という枠の中に自分の手駒が減るのは事実として受け止める必要がある。

 自分がアクトに攻勢をかけている時、変な横槍が入らないよう体制を見直さないといけない。

 自分の思慮にふけりそうになったエリザベスだが、今はその事を考えるよりも仲間との結束を強める時だと思い直す。


「こんな事になって残念だけど、これからどうするかについて皆さんの意見が聞きたいわ。ここでは何ですので場所を変えます。私の行きつけのお茶屋さんに行きましょう」


 エリザベスはそう述べて仕切り直しを宣言する。

 善は急げと彼女達は早速サロンを後にした。

 そして、彼女達一派が学院の廊下を歩く時、更に悪い事が起こってしまう。

 ハルと遭遇してしまった事だ。

 彼女の存在に気付いた魔法貴族派の女生徒達は、顔色が一気に険しいものに変わる。


「このメガネ猿め! アンタのせいで私は!」


 いきなり喧嘩腰のチェスカに端を発し、一派の女生徒から次々と罵声がハルに浴びせられた。


「このアバズレ女。死んで詫びろ」

「お前なんか○○○して□□□してしまえ」


 貴族の淑女とは思えない汚い言葉でハルを罵る派閥の女子生徒達。

 これに対して、全く事情を知らないハルは突然に相手から罵りの言葉を受けて、訳が解らず、目を丸くしてしまう。

 しかし、ハルと一緒にいたエリーは突然に失礼な物言いをする先輩女生徒に対して怒り心頭になった。


「なんなのですか、アナタたち。いきなり、失礼じゃないですか?」


 不機嫌になるエリーだが、まだ一年の小柄な女生徒である彼女は明らかに迫力不足。

 相手の魔法貴族派である上級生達から完全に見下される。


「何? このチンチクリンの女!」

「最近、メガネ猿に弟子入りしたネズミっ子らしいわよ」

「何それ。気持ち悪ぅーい」


 罵りの言葉がエリーにも向かい、エリーも挑発されて顔を真赤にして怒る。

 エリーも喧嘩言葉で浴びせてやろうかと思った矢先、エリザベスが割って入ってくる。


「みなさん、お止めなさい。ハルさんに当たってどうするの。彼女が悪い訳でもないわ。ハルさんもうちの者がごめんなさいね。アナタに面子を潰されて気が立っているのよ。許してあげて」


 言葉としては柔らかい表現だが、所々に棘のある言葉であった。

 その態度から、エリザベスが言葉どおりに謝罪している訳ではないと、ハルもすぐに解ってしまう。

 ハルは少し険しい顔になり「一体、どういう事なの?」と自分と同学年のエリザベスに聞き返す。


「ああ、そうですわね。ハルさんはまだ何も知らなかったのでしたわ」


 エリザベスは目を瞑り、頭を押さえるような仕草で困っていますアピールをわざとらしくした。


「実はもうしばらくすると、ラフレスタ高等騎士学校と合同の授業が試験的に始まるらしいの」

「合同の授業?」

「そう。正式には交流授業と言うらしいわ。互いに五名ずつ生徒を選抜して、三ヶ月ほど一緒に学ぶそうよ」

「そうなの」


 ハルはあまり興味無さそうに答える。


「アストロ側五名の内のひとりがチェスカだったのだけど、事情によりアナタに変わったそうよ」


 エリザベスのこの言葉に触発されるようにチェスカがハルの事をキリっと睨む。

 しかし、ハルの方はこの挑発を鼻で笑って受け流し、興味無さそうに返した。


「そうなの。でも、私は興味ないわ。辞退するから、どうぞお好きなように」


 あっさり辞退を口にするハルだが、エリザベスは残念な人を見るように頭を振る。


「残念ながら、そうもいかないのよ。アナタのご指名は先方からの要望。これを決めたのは騎士学校の校長とグリーナ大魔導士様だから、貴方の辞退も難しいでしょうね」


 眉をひそめるハル。

 彼女としては面倒事が増えるのは御免被るのだ。


「ハルさんがこれまで社交性の無い生き方を是としているのは同じ学年である私達もよく知っているわ。しかし、ここは帝国を代表する名門学校です。名門校の名を汚すような行為はグリーナ大魔導士様の顔に泥を塗るようなものよ。アナタだってよく解るでしょ」


 エリザベスは正論を述べる。

 彼女の言っていることは何一つ間違っていない。

 だからこそ鬱陶しいと思うハル。


「それにハルさん、アナタは心配しないでも大丈夫ですわ。アナタが過度な敵対をしない限り、私達はアナタの敵という訳ではない。互いに協力してこの授業を乗り越えましょうね」


 優しい顔でハルに握手を求めるよう手を差し出すエリザベス。

 急に優しい素振りになったエリザベスを怪訝に思いながらも、握手を求められた手前、ハルはその手を思わず取ってしまった。

 しかし、その手を取った瞬間、エリザベスの顔つきが急変し、ハルの手を強く握り、ハルを自分の手元へと引き寄せる。

 睨むような表情で小さくハルにだけ聞こえる声で語りかけてきた。


「単刀直入に言うわ。私は向こうから来るアクト・ブレッタ様を狙っているの。これを邪魔すると、温厚な私でも怒りますよ」


 エリザベスのそんな迫力に負けて、ハルは思わず頷いてしまう。

 ハルとしてもアクト・ブレッタって誰?という感じで、割とどうでもよい相手だったりするのだ。

 しかし、エリザベスは頷きを見せたこのハルの態度が、自分への服従と理解して満足し、すぐに温和で慈愛に満ちた仮面の表情に戻った。


「ありがとうハルさん。協力、よろしくお願いしますわね」


 エリザベスが気を良くして、ハルを解放した。

 ハルを含めて、周りが先ほどエリザベスの見せた険悪な表情は何かの見間違いかと錯覚するほどの変わり身の早さである。

 しかし、そんなことを一向に気にするエリザベスではない。


「それではごきげんよう。では、皆さん行きますわよ。おほほほ」


 エリザベスの高笑いと伴に颯爽と去る魔法貴族派のご一行。

 廊下で取り残されたハルとエリーは唖然としたままであった。

 そして、数刻後にハルとエリーは再起動を果たし、思わずエリーが率直な思いを口走る。


「ハルお姉さま、あの人達は何なのですか?」


 エリーは堪らずハルに問いかけたが・・・


「エリー、この学院のルールを教えてあげる。とりあえず、あの人達とは絶対に関わってはダメよ」


 その意見に激しく同意するエリーであった。

 

 

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