設定資料5:魔道具
以前に作っていた設定資料の内、魔道具類に関する設定資料が整理できましたので公開します。お楽しみください。
また、この物語の続編である「白い魔女と漆黒の騎士」(Nコード:N5810GA)も公開中です。もし、この物語を見て楽しいと思われた方、是非ともそちらのブックマーク登録もお願いいたします。
それにしても・・・登場した魔道具って多いよねぇ。。。(笑)
物語に登場する魔道具および小道具類
ハルの腕輪:
普段からハルが身に着けている腕輪で、銀色の何の変哲もない腕輪のように見えるが、その実は現代科学技術の詰まったスマートウオッチ。正式名称はインフェルノ社製ハンズスマートXA88。時計や電話の機能もあるが、この世界に飛ばされてからハルの役に立っているのは自動翻訳や辞典、科学技術の学習機能である。加えて護身用のスタンガン銃機能もあり、ハルの手放せない相棒的存在。
ハル手製の魔法袋:
空間を拡張する魔法が掛けられており、この袋にいろいろな物品を収納できる。ハルの作った魔法袋は特別製で、二百キロまでの収納が可能である。(通常の魔法袋は一キロが限界)
白魔女の仮面(白仮面):
ハルが開発した自身を強化する魔道具。顔半分の目元部分を隠す白銀の仮面で、白地に朱色の紋様が走る意匠。この白仮面を被る事でハルは白魔女エミラルダに変身できる。強化機能としては、認識速度が四倍、魔法発動速度が二倍、魔法威力が四倍、持久力強化(息継ぎなく全速力で500mほど泳げる)、腕力強化(簡単なパンチやキックで壁に穴が開けれる)、魅力強化(任意の相手に信頼感を与える)、威圧強化(相手に恐怖を与えることで自由を奪う。その逆で意識させず「隠ぺい」効果も発動可能)、物理的防御力強化(通常の刃物では傷付けられない)、魔法的防御力強化(魔法レベルを一段階下げる、もしくは、無効化できる)、魅惑の常時発動(相手から友好的な情を引き出し信頼を得る)。外観も変化し、髪色が長い銀色のストレートヘアー、肌色は透き通るような白色、瞳はエメラルドグリーンの碧眼、服装は身体に張付く大胆なローブ姿となる。白仮面は軽量で魔力によって顔に張り付くため、紐などの固定具は必要ない。凄まじく魔力を消費するが、ハルならば一日中付けていても問題はない。高価な素材と高い精密魔法陣の技術を使い製作しているので、ハルでなければ作れない逸品。
魔女の首飾り:
ハルが月光の狼に供与している魔道具のひとつ。集中力を常人よりも高める魔道具であり、魔法詠唱の時間を短縮できて、威力を高めることができる。二ヶ月に一度、ハルの魔力チャージが必要。
魔女の腕輪:
ハルが月光の狼に供与している魔道具のひとつ。体力と腕力を常人よりも高める魔道具。二ヶ月に一度、ハルの魔力チャージが必要。
魔剣製造の布:
ハルが月光の狼に供与する魔剣を製造するための布。特別な魔法素材でできており、普通の剣をこの布で撫ぜるだけで簡単に魔法を付与することができる。
魔法の短剣:
普通の短剣にハルの魔法が付与された魔剣。切れ味と硬さが増す。魔剣製造の布で撫ぜるだけで簡単に製造できるお手軽な魔剣。
懐中時計:
正式名称「アストロ謹製の魔法の懐中時計」。ハルがアストロの研究室で製作した魔道具で、時間を知る魔道具。小型で精巧にできており、堅牢で正確な時を刻む時間芯を持つ懐中時計。ハルが当面の生活費・研究費を稼ぐために苦し紛れに開発した品物であり、エリオス商会に卸した魔道具のひとつであるが、これが売れに売れて、この利益のお陰でハルは学内で評価されて特級の特待生となった。
銀縁の眼鏡:
ハルがよく掛けている伊達メガネ。容姿の目立つハルが自分をあまり目立たないようにするためのアイテム。何の変哲もない伊達眼鏡だが、これひとつで弱々しくてネクラなイメージを演出できている。魔法的な力は何もないが、何故かこの姿がアクトのツボに入っていたのはここだけの話である。
フラガモ:
ラフレスタ地方で有名な郷土料理のひとつ。鴨の肉と野菜を混ぜて煮たスープであり、独特の甘さがある。ラフレスタの第二区間の西街通りの裏路地にあるレストラン「フリント」が最も美味しいフラガモを出しているが、ここの製法は非科学的な神秘の力(?)を用いた味付が成されているため、ハルでさえも真似ができない。
魔力鉱石:
魔力を内包している鉱石であり、これを用いて魔法行使もしくは魔法を強化することができる。高純度に精製すると暴走反応が起きて自戒することもある。発光色によって属性が分かれており、次の順番で希少価値も上るために、値段は倍・倍・倍となる。
赤色魔力鉱石:火属性
水色魔力鉱石:水属性
緑色魔力鉱石:風属性
灰色魔力鉱石:土属性
白色魔力鉱石:光属性
黒色魔力鉱石:闇属性
紫色魔力鉱石:雷属性
(黄金)黄色魔力鉱石:放出・空間系属性
水晶色魔力鉱石:吸収・時間系属性
耐魔法戦演習用の兜:
相手が放った魔法を無効化できる兜。兜の中心に装着した透明の玉が反応し、魔法を無効化する。しかし、魔法を放つ側にもこの兜を装着する必要があり、ふたつの玉が連携して初めて魔法の無効化が有効となる。魔法を受けると防御側の玉が赤く染まるため、勝ち負けの判定が容易である。事前にペアリングする必要があり、あくまで演習向きの装備である。価格はひと組五十万クロルと高価な魔道具であるが、学校機関や軍関係者にはほぼ常備されている設備でもある。開発元は帝都大学の魔法研究室。
魔剣『エクリプス』:
ハルがアクトのために作った特別製の魔剣で、魔力抵抗体質者でも扱う事のできる魔剣。黒い刀身でその中心に朱色の輝きの一線が走る意匠。反りがある美しい片刃の剣。普通の魔剣とは異なり赤い発光色の魔力残滓を伴う。(普通の魔剣の場合は青色の魔光反応を伴う) 魔力抵抗体質者である使用者と心から信頼のできる魔術師を契約者として登録する必要があり、それを登録したアクトとハルにしか使う事ができない。この魔剣エクリプスには魔法を吸収する能力があり、敵が放った魔法を無効化できる。使用者であるアクトからも魔力を吸収していて、それを使用者のアクトに返している。この仕組みのお陰でアクトが持つ魔力抵抗体質の力を中和している。まるで太陽の光を隠す月の様な存在であり、これ故にハルから『日蝕(eclipse)』と名付けられた。魔法で鞘へと戻したり、登録者どうしの安否が解ったり、魔力抵抗体質者であるアクトが魔法を使えるようになったりと、いろいろな機能があるが、その全容は製作者であるハルからしても未知数であったりする。
衣類洗濯専用魔法機械式魔道具:
ハルとアクト、エリーが共同で開発した魔道具。略して『洗濯機』。衣服を選択する魔道具であるが、この洗濯機の一番の特徴は「魔力バッテリー」を搭載していることだ。このお陰で魔法の使えないアクトでも洗濯機の機能が使用可能。
魔力バッテリー:
魔力を溜める事のできる魔道具であり、溜まった魔力をエネルギー源として魔法を行使できる。軍事転用も可能な技術であり、洗濯機以外は基本的にお蔵入りとなった技術。
魔法鏡:
ハルの作った映像を記録することができる魔道具。ビデオカメラと思って良い。記録した映像のスロー再生や、可視光以外に魔力流が解る画像解析モードがある。アクトの魔剣エクリプスを開発する際に解析装置として活躍した。
美女の流血:
カーサが造った人間を洗脳する魔法薬。独特のツンとした匂いと甘ったるい味のする濃い赤色の液体。これを飲むと自分の意思が保てなくなり、カーサやそれに付随する人からの命令のみを聞くようになる。自分の意思は無くなるが、これで人間の潜在能力が全て出せるようになり、膨大な力と魔法を行使する事が可能になる。中毒性があって、一定期間これを飲み続けないと地獄の苦しみを味会うことになる。製法はカーサのみが知る秘匿された技術。
水晶のネックレス:
獅子の尾傭兵団の所有する映像記録の魔道具。装着者がその目で見たものを記録できる。また、ネックレスには隠蔽の魔法がかけられており、装着者はこれを装備していることが解らない。このネックレスを地面に叩きつけることで水晶が割れて、霧が発生してその霧の中に記録された映像を投影できる。映像を確認した後も、魔法の呪文を唱える事で再び水晶の状態に戻るため、半永久的に使える。
魔素爆弾:
特殊な製法で生成した魔力鉱石の粉末であり、魔素活性に反応してそれを吸収する。これがある臨界を迎えたとき、激しい爆発が起こり、魔法使用者を殺傷する兵器。非常に高価な魔力鉱石を使う兵器であり、大量生産には向かない。マクスウェルだけが保有する技術。見た目は光沢のある砂のようだが、撥水性が非常に高く、水に濡れない特徴を持つ。獅子の尾傭兵団では通称で『魔素爆弾』と呼んでいる。
魔剣『ベルリーヌ』:
ヴィシュミネが愛用している魔剣で、黒い残滓を出す漆黒の魔剣。魂を吸い取る事ができ、人を切れば切るほど、血を吸えば吸うほど力が増す魔剣である。集めた魔力を放出でき、自分の強化のために魔法を使う事もできる。
魔術師の手錠:
魔術師を拘束するための手錠。魔法を行使しようとするとその装着者に苦痛を与える魔道具。この苦痛により術者の集中力を乱し、魔法が成立できないようにする。苦痛に耐えられる者か、魔道具が壊れるほど莫大な魔力を持つ者には役に立たない。
銀仮面:
ハルの作った白仮面の劣化版を参考にして、マクスウェルが開発した仮面型の強化用魔道具。使い手の集中力、体力、魔力、敏捷さを高める事ができる。オリジナルの白仮面には及ばないが、並の魔術師、剣士では全く歯が立たないほど強力な存在に変身することができる。術者が得意な魔法属性の以外に、本来不得意だった属性の魔法も使う事が可能になる。詠唱を大幅で短縮し、接近戦においても剣士を圧倒する力が発揮できる。魔術師が剣を扱う事もできるが、それは力押しであり、高等な剣術が得られるわけではない。銀仮面には使い手の感情を抑制する働きもあり、崇高な殺戮マシーンとして機能する。この銀仮面はひとつ作るのに十人の魔術師が犠牲になっている。彼らの心臓の血を注ぎ、高度な魔法陣を強引に起動させる事で、常識外の力を得ているのはマクスウェルのアイデアである。
守護者のナイフ:
守護者となったエリザベスとサラが装備しているナイフ。魔剣の一種であり、非力な女性が使っても鋭い立ち回りが可能になる。たいした剣術の技術が無くとも、力押しとスピードで達人者に迫る攻撃が可能なる。普段は彼女達の太腿に取り付けた鞘に収納されている。
守護者の制服:
守護者となったエリザベスとサラが着せられていた衣服。黒のハイレグなビキニな意匠であり、女性として大切な部分しか隠れておらず、刺激的な姿を晒している。特に魔法的な意味はなく、防御力としても全く期待はできない。彼女達がなぜそのような衣装を着せられているかと言うと、ジュリオ第三皇子の趣味・・・だけではなく、銀仮面で守護者になった彼女達の発汗が激しいからだ。強引な魔法による強化の副作用により彼女達の新陳代謝が激しくなっており、普通の衣服ではすぐに汗まみれになってしまうから採用された制服でもある。結果的に彼女達の魅力(?)を余す事無く発揮する衣装として機能している。本末転倒な装備としての顛末を迎えたのは言うまでもない。
消魔布:
ハルがエレイナ奪回作戦の時に急ごしらえで作った隠蔽用の魔法を付与した布。これを被って魔力を流すと隠蔽の効果が発動する。その効果は絶大であり、姿形はもとより、魔力の気配や匂も隠蔽できる完璧な隠密行動用の魔道具。
物見の水晶:
獅子の尾傭兵団の装備で、とある研究所の成果。相手の魔法的資質を識別できる魔道具。魔法的資質の高い順番に、赤>緑>青、と光る。全く資質の無い者は何も光らず、逆に魔力抵抗体質者は光を吸収して黒くなる。