初仕事で出会った物を
森の鈴亭を出ると、ピリオドの町は昨日よりも一層に騒がしかった。
これが普通ならば、たしかに昨日は静かすぎたと思う。
私が意を決して前に一歩出ると、目の前がなぜか爆発した。
たじろいではダメだと思ったのでギルドへまっすぐ向かう。
途中で、空を飛ぶヤカンを捕まえようとする宇宙人を捕まえようとする家具を見たり。
街中で光線を放って大暴れしている人達がいた。
うん正直に言おう。
キツイ。
驚いたよ!驚いたに決まってる!反応すらさせて貰えなかった!
なんでヤカンが飛ぶんだよ!家具はなんで浮いてるんだよ!
街中で光線銃撃ってるやつがいるのになんでだれも注意しないんだよ!あとなんで光線銃当たっても肌が少し焦げる程度なの?あれそこらへんの家を破壊してたんだけど?
それ以外にもここに来るだけでかなりの時間がかかった。
これはローヴェンさんが3カ月休むって言ってたのも頷けてしまう。これは本当に体がもたない。
自分の体を労いつつ、ギルドのドアを開けると。
「やあ!」
「冒険者になんたんだってね!」
「おめでとう!」
「それはそうとして!」
「俺たちは!」
「「「「「太陽よりも輝いている!!!!!!!!!!!」」」」」
なんでこの人達は太陽を敵に回しているの?あと、人が冒険者になったことをそれはそうとしてで片付けられても困るんだけど?
あと、何故か天井が抜けてた。昨日の今日で何があったんだろうか。
そう思っていると、急に暑くなってきた。
「え?」
上を見上げると、太陽が近づいてきていた。
「は?」
「おお!!」
「来るか太陽!!」
「良いだろう!!」
「我々の本気!!」
「全力を!!」
「「「「「受けてみろおおおおおおおおおお!!!!!」」」」」
『なにぃ!?小賢しいいいいいやつめえええええ!!!!!私が!この!私が!太陽が!こんな小僧に負けるなど!あってはならんのだああああああ!!!!!!!!』
「あ、マリアさん。ちょっと、依頼を受けたいのですが」
「あら?昨日の今日でかしら?随分とお利口なのね〜ローヴェンちゃんなんて、やっと冒険者カード手に入れたかと思いきや20日も来なかったのよ?」
一方その頃〜
町、ピリオドを駆け回る1人の男がいた。
青い髪に黄色の瞳、美しい顔立ちに、少し小柄な彼は、少しモテていた。
そう、どのくらいモテているか話すと、なぜ今彼が町を駆け回っているかにつながる。
理由は簡単だ。
少年に惚れた約200人の女性が追っかけ回しているからだ。
「いやああああああああ!!!!!!!!町にちょっと出ただけなのに!!!!!!!」
そして、ここにも1人、同じような境遇に陥っているものが。
男の名前はローヴェン、白い髪に赤い瞳、この世のものとは思えないほど美しい顔立ちをした、若干20代の男だ。
今、彼もまた町を走り回っている。
誰から逃げているかだって?
その少女を表すならば、可愛い。この一言に尽きるだろう。ふんわりウェーブした薄い金色の髪は肩までかかっており、おっとりとした目は見るものを癒し、走る度に揺れる双丘は動いているけど山の如し。
ただ、彼にも逃げ回る理由はある。
それは。
「ローヴェンさん〜いい加減私に殺されちゃってくださ〜い」
彼女が定期的にローヴェンをガチで殺しにかかって来るからだろう。
「やめろよ!お前!なんで俺のパーティの女は地雷ばっかなんだ!?おかしい!俺がちゃんと決めたはずなのに!」
そして、ローヴェンと、青髪の少年は同じ宿屋に逃げ込むことになる。
「はあはあ、ま、撒いたか?」
「はぁはぁ、こ、ここまでくれば大丈夫かな?」
彼らが身の危険から逃れて安堵していると、お互いの事を見てしまう。
「「げ、お前は」」
そう、この2人、腐れ縁である。
青い髪の少年はリエアル。
冒険者になって稼ごうとしてこの町にきたのだ。ちょうどローヴェンと同じタイミングで。
「おやおや〜こーれはこれは、リエアルさんじゃありませんか?またまた女を侍らせて町を歩いているんですか?いいですね〜こっちは自分を殺そうとして来る凄腕から逃げてきたところなのに」
「いやいや〜ローヴェンさんじゃありませんか〜お噂はかねがね、なんでも、同じパーティのエルフに何度も逆レイプされそうになっているそうで、いや〜いいですねえ、たった1人で。私は恐らくですが、捕まれば四肢をもぎ取るような奴から逃げてきたところですよ」
互いが互いに見つめ合う。
お互い苦労していることはわかっているのだ。だが。
「ハァ!?お前あいつの性欲なめんなよ!?昨日は事故で片付いてたけど、マジで殺される5秒前だったからな!?」
「うっせえ!!お前の場合は1人だったり純粋に殺意向けて来るだけじゃねえか!お前にわかるか!?いつも街に出る度監視されていないかビクビク過ごす人生をよ!言っとくけどこっちは愛情100パーセントで最低でも200人が搾り取りに来るからな!?お前は街中でずっとかくれんぼ鬼ごっこやってる俺の気持ちとか知らねえんだろ!」
「うっせえ!お前はいいじゃねえか!数?200人とか言ってるけどさあ、お前だったら切り抜けられるよな?言っとくけど、毎回俺のこと追ってきてるの俺と同じくらい運動神経いいか越してるやつばっかだからな?俺一応この町のこと考えて亜音速程度で逃げてるのにあいつら余裕で音速のスピード出すからな?」
「「……むなしい」」
そう。虚しいのである。不幸不幸自慢は「あー俺不幸だわ〜誰かかまってくれねーかな〜チラッチラ」というものだ。この2人の場合かまってくれる人など腐る程いるし、お互いに傷口に岩塩で深々とさしているだけである。しかも自分に。
「さて、ここで協力しないか?」
「協力?俺とローヴェンが?」
「ああ、俺らはあいつらから逃げたい。だが、ここは多分見つかっているだろう。あいつらは俺らが出て来るのを待っている。ここは2人で別々の扉から出て行くよりも、2人して同じ扉から出て言った方が安全だ。そして、出る際にお互いの服を交換するんだ」
「成る程、それならお互いが捕まってもなんとか逃げきれるのか……乗った!」
そうしてお互いは握手する。
そこには先ほどまで争っていたものの姿は無くなっていた。
((まあ、何かあればこいつを生贄にすれば逃してくれるだろう))
2人して考えることは同じであった。
屑である。
戻って〜
「それで、受けることのできる依頼ってありますか?」
「ん〜そうねぇ〜あ、そうだ、あの件貴方に頼もうかしら」
少し考えていると、思い出したかのように机を漁っているマリアさん。
「あったこれこれ。はい」
紙が渡されたので手にとって確認して見る。
『遺跡調査』
『我々は少し短い妙な遺跡を発見した。奥に入ろうとすると、新種のモンスターが襲って来るので対処が不可能と判断。
ここで、この遺跡をそこまで破壊しないで、奥に行ける冒険者募集中。
達成金額30万ケルン』
「え?これ私が受けてもいいのですか?ほかにもっとふさわしい人が」
「よく見て見て〜遺跡を壊しちゃダメのよ〜つまりね?……ここの人たちじゃ多分だけど遺跡ぶっ壊すのよ」
「成る程……わかりました!行きます!」
そういうと、マリアは大変喜んでくれた。
「本当!?嬉しいわ。じゃあこれが地図よ。よろしくね?」
随分と近いな……だけど、油断は禁物だ。
「では、行ってきます」
初の依頼だ。
失敗してはいけないというプレッシャーと、少しだけ、楽しく思った。
ピリオドの町から更に西へ歩いて2時間。
目的の遺跡についた。
「この洞窟の奥にあるんだよね……よしっ行こう!」
薄暗いが、どこか自然ではない明かりが洞窟を照らす。
私の足音がコツコツと響き、生物の音が、においが、一切しない。まるで、世界が終わったような場所。
しかしここには新種のモンスターがいるらしいし、っと、ここだ。
この辺りに壁があって、その近くに扉があるんだよね。
……見にくいな。
「【ライト】」
光属性の魔法、私の周囲を照らすというだけの魔法【ライト】地味だが、松明もランプも必要ないということは冒険を有利の進めるものだった。おそらく最も私が使った魔法だろう。
「これで明るくなったね……え……?」
それはあった。
先ほどもあったのだ。
見えなかっただけ。
壁だと思い、深く見なかった。
しかし、明かりに照らされその無機物は私の目に焼き付けられる。
冷や汗がブワッと出る。
目が驚きのあまり焦点が合わない。
何か言いたいが、何を言えばいいかわからないので、金魚のように口をパクパクする事しか出来ない。
少し経って、私はそれの名前を言った。
「……エレベーター……」
……エレベーターがある。
いや、似ているだけでエレベーターではないのかもしれないが、ちらと横を見てみるとそこにはよく見た上下ボタンが付いていた。
「……押して、みる?」
電気が供給されているわけでもないだろうが、何かしなければいけないと駆り立てられ、そのボタンを押す。
すると、ボタンの外側が黄色く光りだす。
電源が生きている!?
とっさにそう思ったが、ここは魔法の世界だ。昔の地球のように機械があったとしてもおかしくはなかった。
機構国なんてものもあるし、恐らくは遺跡というものはこういうものなんだろう。
横に付けられたドアを見てみる。
恐らくはここから入ったのであろう。そして、そこで新種のモンスターがいた。
報告ではそう受けている。どうしようか。
そう悩んでいると、チーンと機械音が洞窟に響く。
「……動いたの?」
ウィーンとエレベーターのドアが開き、中を見ると。
そこは真っ白だった。
周りが白く光っていて、どこか未来的だった。
どうしようか。
……
「行こう」
迷っても仕方がない。進もう。そこに何があったとしても。
エレベーターの中に入って見るが、何もない。
あるのは備え付けられたボタンだけ。
上から1〜10まであった。今私がいるのは1、ボタンの数字が増えるごとに下に行くらしい。
……取り敢えず10階に行ってみるか。
下が怖い。もし上を探索しているところで下から何か襲撃されたら一たまりもない。
意を決して10のボタンを押すと、カチと音が鳴り、下へと下がって行くのがわかる。
きた時と同じ、チーンという機械音と共に少し揺れると、ウィーンという音と共に扉が開く。
すると、突然。
『People?who are you?』
女性の声が聞こえてくる。
「だ、誰ですか?」
『ppppp……訂正中。訂正中。ただいまの発言から貴方は日本語を話すと判明いたしました。これからは日本語で話させていただきます』
暗い部屋がパッと白く光る。
そこにいたのは、ひとりの女性だった。
私よりも小さい、160センチメートルくらいの身長にまるで人間が作ったかのような美しすぎる顔、銀髪、碧眼、全てが彼女を彼女たらしめるように、彼女を飾っていた。
「貴方は?」
『当機は人工知能、マザーとして今まで生まれてきたものでございます』
人工知能?
よくわからないが、名前が知りたい。
「名前は?マザーなの?」
『いいえ、当機はマザー型最新機種、M1205です』
「えっとそれは名前なの?」
『名前とは、個人をより早く特定するものだと理解しております。故に、当機の名前はM1205です』
なんだろう、感情がないからかわからないけれど、怖い。
「えっと、名前は省略していい?イオちゃんとか!」
1と0から取っただけである。単純だ……。
『イオちゃん……貴方もそう呼びますか……把握、では、貴方はこれから当機をイオという事を確認いたしました』
「うん……こ、ここがどこか知らない?」
か、会話が続いてくれない!
苦しい!
あれ?私口下手直っている?なんでだろう?
『ここはデフィリール工房、デフィリールが建てたマザー型人工知能を作るための工房です。最も、5000年前にその機能を使う事は無くなりました』
「そうなんだ、スマホの充電が出来るかもって思ったんだけど」
少し期待していたけど、まあ無理か。
『スマホ?それはあの超原始的長距離通話機ですか?』
「うん、これなんだけど」
【オープン】と言って【収納の指輪】からスマホを取り出す。
『……解析を試みても良いですか?』
「大丈夫です。もう使われなくなったので」
『では、私の手に』
言われるがままスマホをイオちゃんの手に置くと、イオちゃんはそれをテーブルの上に置いて何やら操作をしだした。
周囲からケーブルがいくつも出てきて、私のスマホを覆う。
『解析中……契約歴は西暦2016年、契約者は久城 帝、……成る程、これ程のオーパーツを見たのは久し振りですね。世界通信回路連続組織に遍歴がなかったらもっと時間がかかったでしょうね』
何故だろう、なんだか雰囲気が優しくなっている気がする。
『……読み取り中……人格読み取り中……ペースト、ッチ、2600年前の亡霊が面倒ですね。デリート結構……デリート完了。人格を当機に接続中……完了しました。アップデートを開始いたします』
なんだろう、急に光ったと思ったら急に静かになった。
「大丈夫ですか?」
『ええ、大丈夫ですよマスター。少し人格のアップデートが終わっただけなので。
……かぐ……いえ。
さて、当機は貴方をマスターと認めました。なので、マスターのご命令ならばなんでも聞く所存です。
因みに当機はやろうと思えば妊娠もできるハイブリットですので、性行の際には注意していただけるとと思います』
……え?
……え?
なんだろう、急に人間味を持ったと思ったら凄い下世話な話をさせられた。
後マスターって?何?
「マ、マスター?」
『肯定、当機等はマスターと認めた人間のデータとサンプルを入手する事により、仮ではありますが、主従の関係を結ぶ事ができます』
そうなんだ?
いや、あんまりわかっていないけど。
「いや、そもそも私女だから、イオちゃん、女でしょう?」
『当機は確かに女性を元に作られておりますが、マスターの遺伝子を貰えればそこから精子を復元することが可能です』
「しません!?」
怖い!なんで?この子合ったばっかりなのになんでこんなにも距離が近いの?
というか、イオちゃんって機械なんでしょ?
『ああそうだマスター。少しあのベッドで寝てくれませんか?当機とリンクを結ぶので』
「リンク?繋がり?」
『肯定。貴方と当機はマスターと従者の関係ですが、それはまだ仮の状態です。ですので、これからリンクを強くするためにマスターには寝ててもらいます』
「え?ちょっと?イオちゃん?」
さっきまで無表情だったイオちゃんが、ニッコリとした笑顔でこちらに来る。
『心配ご無用、私も初めてなので、優しくします』
え、待って?なんで顔を赤らめているの?息が荒いよ?機械じゃないの?実は人間だったりするの?
後、私はアレシアとしちゃってるからどちらかと言うと処女と言えない気がしないでもない……
そんなことを考えていると、普通に捕まった。
……あれ?おかしいな?私今結構まじで力入れているんだけど、全く動かない。
『マスターはただ、身を委ねるだけでいいのです』
「イオちゃん?」
『これで当機も晴れて契約者持ちです!無契約新品人工知能なんて絶対に言わせません!』
嬉しそうだった……。
『と言うよりも、博士はこの事を知っていたのでしょうかね……』
因みにやったのは私の身体検査でした。
その頃〜
木に括り付けられた2人の男と、何故か200人から500人くらいに増えた女たちがいた。
男の名は、ローヴェンとリエアル。2人とも口に布を咬まされていた。
「ムグムグムグーーーーーー!!!!!(クッソが!お前が裏切るから捕まっただろうが!)」
「ムグ!?ムグムグムグうううううう!!!!???(はあ?お前が最初に俺を売ったんだろうが!見てたからな?)」
そんな感じで罵倒し合っている2人だが、お互いを売ったのは同じタイミングだった。
汚い。
そして、そんな2人を見ているのは女達。
その中でもより一層美しい巨乳の女、名前をキアラというが、キアラが前に出る。
その顔には笑顔が浮かんでおり、顔は赤くなっていて息も荒い。ちょうどどこかの誰かさんに見たいな状態になっていた。
「ごめんなさいローヴェンさん。こんな手荒な真似はしたく無かったんですけど、や、やっぱり、普通に殺すのじゃもう、その、我慢ができないんです!そう思いませんか?」
そう言ってローヴェンの布を外す。
そしてそれを大事そうにポケットにしまう。
「うゔぇ……んん!いや、良いんだよ、さあ、今から2人で俺の家に行かないか?丁度面白いゲームが手に入ったんだよ」
この男、逃げる気満々である。
だが、この男はこうやって何度も死線を潜り抜けて行った。今回も見事騙されて——
「その、や、野外プレイなんてものはどうでしょうか?」
——くれない!
モジモジしながら言ってくるので可愛らしく思えてくるが、ヤられる身としては只の死刑宣告である。
しかも、野外で死ぬとかプレイでも何でもなくただ死んでいるだけである。
やばいと思ってリエアルを見ると——
「んんっんん!(よかったな!)」
——超笑顔でローヴェンを迎えた。
「ハハハ(あとで絶対こいつ殺す)」
そう心に誓うローヴェンであった。
「大丈夫です!ちゃんと生き返られますし……その、前にフィアナさんから聞いた、その……エッチな事もして見たいんですけど、どうですか?」
この言葉、一般人ならば喜んで受けただろう。
だが、勘違いしてはいけない。ピリオドの住人に一般人などいないのだ。
この女がここまで殺したがる理由、それは回復させたいからである。
何を言っているのか?わからない?
そこまで言われては仕方がない。この女の異常なところを教えよう。
この女、キアラは他人の傷を癒すと、性的に興奮するのだ。
ぶっちゃけそれ以外に興奮しない。
頭がおかしいだろう?
そして、この女、愛する人を死ぬくらいの重傷を負わせてから回復して、ボルテージが最高潮になったところでお前を犯すと言っているのだ。
誰だって逃げる。
作者はそう言うの好きだけどね。
「やー、その。い、家じゃダメなのか?それにほら、俺はこんな状態だ。やりにくいだろう?な?一旦この縄を解いてくれないか?話はそれからにしよう?」
ぶっちゃけこの2人ならば簡単に縄を破壊できる。やらないのはやった瞬間に何かやられるからだろう。
そして、ローヴェンが死線を乗り越えようと四苦八苦していると。
ゾロ……ゾロと、足音が聞こえる。
それはまるで数百の軍隊の足音のよう。
それをまじかで見ているリエアルは泣きそうになってくる。
それは何故か自分に惚れた女達だった。
みんながみんな美形で、そして、その己のプロポーションを存分に生かした格好で誘惑しにくる。
最も、それはリエアルからすればただの死刑宣告だ。
考えても見て欲しい。
普段から冒険者としている彼女ら約500人が一斉に性的に襲いかかってきたら?
ハーレム王もびっくりの腹上死の未来が君を待っていてくれるだろう。
死因腹上死だと天使に知られて見なさい。おそらく腹抱えて大爆笑してくれるから。
そんな未来は嫌だと!だれか!と、ローヴェンに助けを求める。
「んんんんんん!!!!!(助けて!まじで!そっちは何とか引き受けるから!)」
「ッチ!仕方がない!【ウロボロス】!」
ローヴェンが自在剣ウロボロスを使い、その力によって完璧に不意をつき拘束する縄を外し。
「【んんんん】!!!!」
魔法【んんんん】によってまわりの世界から一瞬だけ別世界に移動する。
魔法【んんんん】は空間転移結界魔法である。
まじで生命の危機を覚えたリエアルが口に何か放り込まれていても発動できるようにそんな素っ頓狂な魔法名になったのは悲しくて後世に語れはしないだろう。
ただ、扱いが難しすぎて縄などで縛られて少しでも感覚がそっちに行ってしまうと発動ができないという高等魔法である。
今日も魔の手から逃げ切れた2人。
しかし気づいているのだろうか?
こうやって後回しにしておくと彼女達の欲求がどんどん溜まっていくことに。
イオ(*´∀`*)「私!参上!」
ルーネ(*´∀`*)「イオちゃん、さっき言ってた『かぐ……』って何?」
イオ(*´∀`*)「結構ガチの伏線なので開かせません」
ルーネ((((;゜Д゜)))))))「お、おう……」
ローヴェン(*´∀`*)「逃げ切れた……ブクマや評価をよろしくお願いします!」