リベンジゲーム 1-2 [心]
「ふぁぁぁぁ・・・」
朝起きる。私は携帯を開いて、何曜日か確認をする。
水曜日。学校で特別事業がある曜日だ。
日にちは・・・7月14日か。
あれ?おかしい。以前も7月14日と確認したはずなのに。
昨日のことを思い出す。
女の人・・・・
思い出しても名前も知らない顔もわからないままの女の人だ。
頭痛がしてくる。痛い。今にでもパンクしそうなくらい痛い
だが、踏ん張った。
そして思考するのをやめた。
私はいつもの電車に乗り、いつものバスに乗り、いつもの道で学校に行き、いつもの帰路を辿る。
そして気づく。今やってたこと、すべて昨日と同じだ。
右に林がある。歩を進めたいが。もちろん怖い。また同じ事をするのかと思うと、怖くて怖くて、仕方なかった。
だから私は、林に入ることをやめた。
こうして私は林から離れようとした。すると。
「みこ・・・」
え?林から声がした。それはいつの日か、懐かしい声だった。
だが、お父さんは死んだ。居なくなったんだ。
虚しくなり、昔の事を思い出す。
─────あぁ、そうか。居ないんだ。お父さんは死んだんだ。
さようならとも言えずに私の知らないどこかへ行ってしまったんだ。そうか。そうだったんだよね。居ないんだもんしょうがないよ。あはは、あはははははははははは。
私の感情は青く染まり、ただ、壊れた感覚に取りつかれていた。
ぽつん。頬に伝わるなにか。
────ぽつん。
あれ?
目から流れる一つの雫。
なんで私は泣いているんだろう?
気づいた。やっと気づいた。私は寂しいんだ。悲しいんだ。
もう、笑えないよ・・・お父さん・・・。寂しいよ・・・
そう、もう怖くならないように。
私は小さな箱に閉じ込められたかのように、心に鍵をかけた。