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始まりの書2

「師匠!大変です!俺のHPが0です!」


「慌てるな、これは誰しもが通る道。どんな強者でも最初はそこからなんじゃ。」


「でも、普通HPが0なら死んじゃうんじゃないですか?これじゃあ、教会でよみがえってもHP0で即死循環じゃないですか」


「心配せんでもええ。Lv0の間はHPに+10が補正値として加算されとるから、即死にはならん。」


「なんだそうなんですかあ、びっくりしたなあ。

 いきなりムリゲーかと思いましたよ。

 よく考えたら、今まで生きてきたんだからHP0の訳ないですよね。

 でも、HP10で経験値以外全部0なら、これもほとんどムリゲーじゃないですか。魔物を倒してレベルアップとかできないんでしょ?」


「まあ、そういうことじゃが、こればっかりは時が来るのを待つ以外どうしようもないからの。

 なに、そのうちどこかの優しい神様がぽちっとしてくださるかもしれんて。

 それよりも、お前が頑張らねばならんのは経験値じゃ。

 魔物を倒さなくても、お前が修行を積むことで経験値はちゃあんと増えていく。

 今も経験値だけはついとるじゃろ?」


「はい、そうですね。でも、これってたくさん貯めなきゃダメなんでしょ?」


「もちろんじゃ。日々の努力の積み重ねによってしかなしとげられんし、途中に空白とかあってもその分は溜まらんしの。

 かと言って、だらだら修行を続けてもいかんぞ?何事も中身が肝心じゃからの。」


「分かりました。とにかく精一杯修業を積むことですね。

 では、今日はどんな修行をすればよろしいでしょうか。」


「まあ、今日のところはひたすら走り込みと、木刀での打ち込みかの。

 HPが補正分の10しかないんじゃから魔物狩りなどまだまだ先じゃ。

 もしかするとHPすら永遠に増えんかもしれんしの?」


「そんなあ、やる気をなくすようなことを言わないで下さいよ~」


「フハハハハハ、まあ、その時はその時、それでもやる気が続くようなら、経験値を稼いで良い武器でも手に入れたら魔物とも戦えるようになるかもしれんしの。

 さあ、鍛錬が終わったら掃除や飯の用意などの雑用も待っとるからの、早いとこ修業を始めるがよい」


 俺は立ち上がると、師匠のお屋敷の周りを走り始めた。

 先のことは全然わからないけど、今はとにかく修行をして強くなりたい!


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