仲間
家に帰ってきたみきえがまどかにあやまる
「まどか、ごめん!」
「いいよ・・・もう」まどかがそっけなく返し自分の部屋に入って行った
みきえもなにごともなかったように晩御飯のしたくにとりかかる
なに?この雰囲気?あかりが不思議に思う
確かにお母さんは謝った、でもそれは迎えに行くという約束を破ったから、「次は必ず行く」とは
言わなかった、言えなかった、
まどかもこんな日が来るって思ってた?信頼していた母に裏切られたショックは大きいけど・・・
まさかそれが犬が原因になるとは・・母はわたしより犬のほうをとった・・・って、まどか
思ってない?
とにかく二人の間に立たなけりゃとあかりがまどかの部屋に行く
部屋をノックして「まどか・・入るよ・・・」かぎはかかっていない、ドアを開ける
泣いてる・・・・
「あ・・・あの、まどか~」こうなると・・・どう言っていいの?ことばが出ない
まどかはこっちを見ようともせず泣き続ける
「まどか・・・その・・・・」だめだことばが出ない、その時、足元をなにかがすり抜けた
えっ!レセプト?
レセプトの気持ちが伝わる タイヘンタイヘン
トコトコまどかの部屋に入ったレセプトがピタッとまどかにくっついて座った
泣いていたまどかがレセプトに気づく
・・こ、これって・・・あれだ!
「い・・・犬ってさ・・・子孫はオオカミじゃん・・」自分でもなんでこんなことを説明してんだろ?
と感じながら続けた
「オオカミは群れで共同生活するから・・さ、群れの仲間が苦しんでたり、悲しんでたら、そばに
行って、そっとよりそってはげますんだって・・・」
まどかがじっとレセプトを見る
「レセプトはまどかを仲間だって思ってるんだよ」
まどかがレセプトをかかえぎゅっとだきしめる、
まどかの涙は止まった、レセプトがまどかの腕をペロペロとなめた




