あかり先生の講義
晩ごはんの後、あかりがぼんやりとテレビを観ている
頭の中はさっき届いた高橋くんのメールの内容
⦅おれ将来獣医になるよ⦆
・・獣医か・・・大学・・医大・・医者・・勉強ができる・・たしかに中学のころから優秀だった
それにひきかえわたしは・・進級さえやばい
いかん!突然立ち上がり「ちょっと勉強してくる!」と宣言し二階に上がる
そばにいたまどかが母を見て「・・・最近・・お姉ちゃん、なんか、変わった~よね?」
みきえがあとかたづけをしながら「うん・・でもいいじゃない」とほほ笑んだ
部屋に入って机に向かう、教科書を読み始める・・・が、五分後、教科書はマンガ本に変わっていた
い、いかん!と気を取り直して教科書を読む、五分後、眠っていた
あ~、だめだぁ~、やっぱ一人だと集中力が~・・ん?、一人?相手がいれば続くかも・・
教科書を持って母の部屋に行く
「やっほーレセプトー」
丸くなって寝ていたレセプトが目をさます、顔を上げてあかりを見る
レセプトの気持ちが伝わる
ア・・・・ナンダ、コイツカ・・
「こいつ?こいつって言ったなこのー、ま、いいか・・・これから教科書を読む!ちゃんと聞くように」
と教科書を読み始める
レセプトが起き上がりあくびをする
「あ!あくびしたな、この~」犬があくびをするのは緊張している時って教えてもらったけど・・
なんか・・・うざい
「よ~し、じゃあ今のところをもっとわかりやすく説明してやる、よく聞いとけよ・・犬!」
あかり先生の授業はこの後も、延々と続いた
睡眠を妨げられたレセプトにとっては・・少し、めいわく




