早朝の大騒ぎ
みきえの悲鳴に興奮した子犬が部屋の中を走り回る
驚いたのは子犬だけでなく隣の部屋のあかりも飛び起きる
「お母さん!なにがあったのー!」とさけびながらみきえの部屋に、みきえは
とっさに部屋にかぎをかける、やって来たあかりがガチャガチャみきえの部屋の
ノブを回しドアを叩いてさけぶ「大丈夫?お母さん!」
みきえが子犬を追いかけながら「だ・・大丈夫だからー!」
「うそ!なんかあったんでしょう?とにかく開けて!」
「「だーかーらー、大丈夫なんだってー」と言いながら子犬を追っかけ回し
やっとつかまえる「おっし!つかまえたっと」と子犬を収納ケースに入れる
収納ケースの中でも子犬は左右に飛び回る
この騒ぎでまどかも目をさます、まだねむたい、目をこすりながらやってきて
「なんか~あったの~」
「わかんない、お母さんの部屋でなんかあったみたい」
「えー、なんかってなにー?なんか部屋の中でドタドタ言ってるし~」とまどかが
あかりのうでにしがみつく
みきえが汚れたブラウスをごみ袋へ入れ、部屋中に消臭剤をまきながらさけぶ
「虫!虫!・・・ムシがいたのよ!」
「は?ムシ?・・なんのムシなの?」とあかりが不思議そうに聞く
「さ・・・さぁ?・・新種のムシ・・・かな?」
「ドタドタ動き回るムシってなに~?こわい~?」とまどかが姉のうでをぎゅっとつかむ
「そっ!とにかく危険だから、あなたたちは下に行きなさい」
「・・・え?・・・でも・・」
「いいから!下にい・き・な・さぁーい!」




