みきえと子犬
お風呂からでて部屋に入ると、収納ボックスに入れた子犬がじっとこちらを見る
お皿に入れて持ってきたミルクをそっとそばに置くと子犬がすぐに飲み始める
・・お腹すいてたのかな?・・・
飲み終わった子犬がまたみきえをじっと見つめる
・・か・・かわいい・・とそっと抱き上げる、子犬がペロペロとみきえの腕をなめる
「飼ってあげたいけど・・ムリだ・・仕事と家庭でいっぱいいっぱいだし・・」と
子犬をだきしめる
・・・明日は昼から休みとってるから連れて行こう・・どこへ?・・保健所?・・
だめだ・・殺されちゃう・・飼い主をさがす?・・といっても、どうやって・・
職場の人に頼むのはムリ・・ペットショップか、動物病院か・・そのへんに聞いてみよ・・・
などと考えていると、酔っているせいかそのままウトウト・・眠ってしまった
気が付くと朝、変な姿勢で寝たせいか体中がいたい、顔のそばをなにかが動いて
いる気配がして起き上がる、子犬がそばに座っている
・・そうか、子犬、拾ってきたんだ・・と思いだし部屋の中の変化に気づきおどろく
「えっ!」カーペットやふとんが点々とぬれている、においでわかる・・オシッコ!
そして・・・昨日脱ぎ散らかした、最近買ったばかりの白のブラウスの上に・・・
茶色い・・・物体・・・ま、まさか・・・・く、くさいし・・・
「ギィャアー!!」
ことばになってないさけび声が早朝の静かな家の中に響き渡った




