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6『まだもう少し突拍子のある夢日記』
鬼短い。
双子の男と仲良くなった。20歳くらい。ベストを着ていた。海の近くで雑貨屋を営んでいた。片方はトムで、私はソイツと仲が良かった。雑貨屋に遊びに行ったらジジと名乗るやつがいて、トムと仲が良いって言うと「トムが?へぇ……俺はジジ」俺とも仲良くしよう、と言われて手を伸ばされた。
祖母の家に見知らぬおばさんが来ていた。おばあさんに片足突っ込んでいるような見た目だった。どうやらジャム屋を営んでいるらしい。そんな店、この辺りで見た事がない。裏返った目を見てふと思い立ったのと同時に女は言った。
「私の店は芦原の中つ国にあります」
「芦原って……あの芦原ですか」
「えぇ。そこから来ました」
「どうして……もしそうなら、貴方は死んでるってことですよね」
「……」
「私の事、分かりますか」
「知っています。周りに死体がある人だとか。有名人ですよ、貴方は」
「有名人……? なら、教えて下さい──私は、あの夢から逃げたいのです」
「方法なら知っています」
「教えてください」
「貴方が芦原から逃げる、たった一つの方法は──」
そうして目が覚めた