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第七話 全てはアナタの為に
「よし、作戦を考えよ!私はイケメンの彼の事を知りたいの!ついでに私の事を興味を持ってほしいの!」
「相手の事を知りたい、自分の事を知って欲しいって…相当恋してるのねぇ。」
たかはしゆきはニヤニヤと笑っている。
「でも由紀の知り合いなんだから、興味はあるものでしょ?いくらイケメンが一匹狼の設定だからといって。」
「設定とか言うな。一応恋愛小説の世界なんやぞ。」
ツッコんだのは高橋由紀。19歳。
カップヌードルはチリトマトが好き。
「でも私変人じゃん。」
「そうね。」
「だから、変人だと思われない為の努力をした結果変人になったの…」
「矛盾してない?」
「ほら、優しい人は自分の事を優しいって言わないじゃん?逆の状況を自分で作ってるって訳。私の発言とか変人って思われるかもしれないけど、私の行動は基本的に目的があって手段は問わないからそうやって見えるだけ。」
「目的を果たす為の行動がおかしいから変人なのでは?」
その通り。
「だから同じ要領で変人を自称したら、ただの自他共に認める変人になっちゃった…」
「でしょうね…」
つづく