12話 第二の町
前の日本人区画のあった街(王都)と逆方向に歩いてきたら、少し小さい町にきた。
ここにくると日本人は2割程度といったところか、
ここでも日本語が使われているようだ。
ここの町は王都から離れているためか、少し治安が悪い。
ダンジョンで得た、剣やこん棒を換金した。
かなりの数を集めていたのに驚いた。
生活費としては1年分はあるだろう。
近くの宿をとり、街の散策をした。
歩いていても、誰からの注目も受けない。俺を知っている人はいない。
それは開放感をかんじられた。
人から頼られることで得ていた自尊心が満たされることよりも、期待を裏切ってしまった時の失望感からの罵倒の方がつらい。
歩いていると、店頭で身なりの汚い男の子が食べ物を売っている、たぶん盗品なのだろう。
なんとなくそう思った。
俺はその男の子が気になってずっと見ていた。
結局ほぼ一日売れなかったが、夕方に小太りのお金をもっていそうな中年男性が全部を買っていった。
その男の子は涙をだしながら喜んでいた。
そうして男の子は家があるであろう方向にかえっていった。
ついて行ったところ、村はずれの郊外についた。そこには家というにはほど遠いテントのようなものがあった。
石がごつごつしていて家を建てるにも畑を耕すのにも向いていないために放置されているのだろう。
だが、テントの周囲は石がどかされている、そしてテントの裏には畑があった。
先ほど売っていた食べ物はここで育てていたのだろう。
盗品と思ってしまったことをひどく後悔した。
そこでぼーっとしていると、さきほどの男の子がテントから顔を出して様子をうかがっていた。




