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ヤンと呼ばれて  作者: ヤン・ウェンリー
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ヤンと呼ばれて3

俺の行ってるゲームサークルはなかなか濃いメンツが集まっていた。

この日の一言が日本を巻き込んだ「運命の一言」に成るとは思いもしなかった。

その日皆で楽しくゲームをやっているとオルが遅れてやってきた。

「は~」と深いため息を吐いた。

色白でデブという、一般大衆が描くオタク像を踏襲していた。

少林寺拳法で鍛えた俺とはおお違いである。

「どうしたしけた顔して」俺は短く聞いた。

「人権擁護法案というのが出来て、同人誌活動が出来なくなるかもしれない」オタクはだいたい丁寧語で話す。

俺のように乱暴な言葉つかいするほうが珍しい。

「なんだそりゃ」ぶっきらぼうにきいた。

「自民党がかけようとしている新しい法案なんだ」塩崎という細身のメガネ男が答えた。

俺と違ってインターネットをやっているオタクは情報に速い。

興味ない訳ではないが家では本ばかり読んでいる。

投稿小説も書かねばならないし、尊敬する小林よしのり先生が便所の落書きだ言っていた。

そのため余り見る気がしなかった。

「この法案が通ると精神的に傷つけられたという理由だけで捕まってしまう」

「人権擁護法案の人権じたいがあやふやだろう」巌が続けた。

「そんな天下の悪法、通す訳にはいかないなあ」俺はアゴを撫でながら答えた。

俺の尊敬する桜井彰一先生が「心暖かきは万能なり」を読んで心から感動した。

そんな人を不安にする法律が正しいはずがない。

怯えているのがオタクであり、オタクと言えば同胞のような存在。

ここで救わなければ男が廃る。

「首謀者は誰だ」俺が短く聞くと「古賀誠」全員がハモった。

「よし。ヤン・ウェン・リーが 天下の悪法人権擁護法案に反対して首謀者古賀誠の暗殺を決行とネットで流せ」とオルに命令した。

「薙野君、それからどうするの」と聞いてきた。

「オタクは俺達が想像している以上にいるぞ。

だから票として纏めあげる為に古賀誠をパンダにして票を集める。

ある程度たまったら自民党のホームページにハーメルンの笛吹きのように「どぼん」と書きこませる」

「薙野君、本当に先道なんだ」鬼木が聞き返す。

瞬間ミンナが大きな声をだして咎めた。

「その後どうすんだ」巌が聞いてくる。

「そりゃ自民党だって票が欲しいだろう。

古賀誠辺りが上着でもぬぎだして「腹を割って話そう」とか言い出すんじゃないの」

「暗殺者がくるよ」

「なんだそりゃ」俺が鬼木に聞いた。

「いや。何でもない」巌が鬼木を睨み答えた。

「薙野君本当に先道なんだ、森君を助けてね」

「何か知らんがまかせとかんかい」俺は短く答えた。

これを最後に俺はサークルを追い出された。

俺のプレイスタイルと彼らの持つ同調圧力が会わなかったし、俺も短気よく怒鳴りつけた。

そんな時親父がラーメン屋のオーナーをやることになった。

「俺に店長をやらんか」と言ってきた。

建築屋で食べていくつもりだったが、サラリーマンもイヤになってきたから承諾した。

まあ一ヶ月程の研修を受けて柳川にフランチャイズでラーメン屋をだした。

俺は優しすぎるため、しばらく人間関係で苦労するが、4ヶ月程するとメンバーも落ち着いてきた。

いろいろあったがとりあいずラーメン屋をだした。

俺もまだ独身だからバイトの娘に嫁に来ないかと声をかけてみた。

全部断られた。

この世はとかく上手くいかない。

中村というバイトの娘が「もう自分インターネットでさらされているやん」と言ってきた。

中村は髪の毛が少し薄い事を気にするたれ目の可愛い女性だ。

「そうか」と短く答えた。

鹿島にいた時、「ヤン・ウェン・リー」とネットでさらされているのをしっていた。

「ゴー宣の小林よしのり先生がインターネットは便所の落書きと同じだ」と言っていたから見ていなかった。

昼上がりの中村が控え室で夕方まで残っていた。

俺が部屋に入るとニッコリ笑いかけてきた。

「自分凄いやん、今南さんを使って、未来の南さんとお話ししていた」

「なんだそりゃ」俺は正直な感想をのべた。

今だから言えることだが時間軸にしたら過去の事だが、俺は頭の中中村と話をする事になる。

「直ぐに分かる」と意味深な笑いを浮かべた。

中村は俺のハーレムに来ると言っていたが、全ては夢だったことになり、誰かと結婚して子供までいる。

パートの女の人が近所に住んでいたから話が聞けた。

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