5.検証
町に戻った俺は、そのまま道具屋へむかった。
道具屋で、採取した薬草とスライムの魔石を売却し、回復薬を、1本購入した。
道具屋から、出たあとは、家に帰る途中にあった、屋台でご飯を済ませ、帰宅する。
帰宅後は、装備品の手入れをし、そのまま眠りについた。
翌朝、いつも通り、お昼前まで、宿屋の手伝いをして、今日も、大森林へむかった。
大森林へ着いた俺は、モンスターを探さずに、まず、スキルの検証を行った。
ここに来る途中にも、鑑定を使い、冒険者や屋台の人などを調べ、人に対しての検証を行った。
一般の人は、レベルが5~10程
冒険者になると、15~30程だった。
一番高くて、レベル40の人もいた。
次は、回復薬を取り出し、鑑定を行い、アイテムに対しての検証を行う。
【回復薬】 ・・・ 一般的な回復薬。体力を半分ほど、回復する。(ランク:E)
他にも、来る途中に採取した薬草やショートソードを、鑑定してまわった。
次に、偽装の検証を行った。
自分の持ち物などに、偽装を発動する。
何度か試し、自身にも、発動する。
結果、予想した通りの結果となった。
鑑定は、アイテムなどに使用すると、アイテムの名前とその簡単な説明、ランクなどが、分かるようになった。
ランクとは、道具だけでなく、モンスターやギルドでもよく使われているものだ。
下から、F.E.D.C.B.A.Sとある。
Sより上も、存在するようだが、そうそう見かける事はないだろう。
人物についても、ほとんど同じだ。相手の名前やステータスを見ることができる。正し、相手のレベルが自分より高い場合は、名前とレベルしか見ることが出来ない。ステータスやスキルなどは、???と表示され読めないからだ。たぶん、アイテムやモンスターも同じ事になるだろうと思う。
今は、手持ちに、ランクが高い物を持ってないため、断言できない。
偽装については、自身のステータスを偽装することが出来た。自分に鑑定をかけ、確認したから、間違いはないだろう。ただ、持ち物などを、偽装することが出来なかった。
最後に、エクストラスキルである、創造の検証を行う。その前に、再度、創造の詳細の確認を行う。
【創造】 ・・・ 特殊な条件を達成した場合、ごくごく稀に会得する、エクストラスキル。
スキルなど様々なものを創造できる。しかし、創造する度に、自身のレベルを消費する。消費レベルは、創造したものによってかわる。
確認を終えた俺は、始めに思い浮かべた、あるスキルを創造してみる。
少しして、頭のなかで声が聞こえる。
『この世界にはない、新しいスキルを創造しました。』
会得するために、必要な消費レベル:100
【レベルマスター】 ・・・ 自身より、レベルの低い人物またはモンスターより、レベルを奪うことができる。奪ったレベルは、自身のレベルに加算することができる。
加算された、レベルに応じて、ステータスも上昇する。奪われた相手は、ステータスが減少する。(上限回数あり。日に3度まで。)
俺は、気づいたら、ガッツポーズをとっていた。本当に創れてしまった。しかも、この世界にないスキルであった。
ただ、残念なことに、消費レベルが高い。
たしか、人の到達出来る最高レベルが、99であったはず。
しかも、そのレベルに到達したのも、俺の知る限りでは、伝説の勇者ただ、1人である。
会得は無理そうだなぁと諦めかけていたが、スキルを創造できる俺は、ある2つのスキルを創造してみた。
すると、また頭のなかで声が聞こえる。
『この世界にはない、新しいスキルを2種類
、創造しました。』
会得するために、必要な消費レベル:10
【限界突破】 ・・・ 成長限界がなくなり、どこまでも、成長することが出来る。
会得するために、必要な消費レベル:10
【経験値獲得超倍加】 ・・・ 経験値を獲得した際、その経験値を10倍で獲得出来る。
俺は、またもや、ガッツポーズをとっていた。
また、新しいスキルだったようだ。
今度は、そこまで、消費レベルも高くなく十分会得できる範囲だった。
俺は、レベルを効率良く、上げるために、まず今出来る範囲での自身の強化を行うため、あるスキルを創造する。
『スキルを2種類、創造しました。』
会得するために、必要な消費レベル:2
【気配察知】 ・・・ 自身の周りの気配を察知することが出来る。常時発動。察知出来る広さは、レベル相応。
会得するために、必要な消費レベル:2
【気配遮断】 ・・・自身の気配を消すことが出来る。任意発動。
俺は、迷わず、スキルを会得する。
すると、『スキル"気配察知" "気配遮断"を会得しました。』と、頭のなかで声がした。
「ステータスオープン。」と唱える。
名前:カズハ
種族:人間
性別:男
年齢:8
レベル:1
称号:転生者
体力:50/60
魔力:30/30
スキル:鑑定 偽装 気配察知 気配遮断
エクストラスキル:創造
俺は、スキルボードをみて、スキルを会得したのを確認する。やはり、消費レベル分、レベルが下がっていた。確認を終えた俺は、スキルボードを消そうとした際、ふとなにか違和感を感じた。
再度、スキルボードを眺め、少しして、ある事に気がついた。
レベルが1なのに、ステータスが、以前より高かった。レベル減少した際のステータスの減少について確認したいところではあるが、今は、レベルが1のため、確認できない。
次レベルが上がった際、確認してみようと決め、さっそくレベル上げのため、スキルを使い、モンスターを探し始めた。