4.初戦闘からの覚醒
俺は、大森林にたどり着いた。
確か、大森林を入ってすぐのモンスターは、スライムやはぐれたゴブリンだったはず…
人型のゴブリンを倒すには、まだ抵抗があるため、スライムを探す。
その際、薬草など売れる素材を探すのも、忘れない。
冒険者登録できていない為、冒険者のギルドでは買い取ってもらえない。
しかし、町の道具屋なら、買い取ってくれる。旅の資金集めのため、採取しておく。
ギルドとは、この世界にある独立した機関である。
冒険者ギルドの他にも、様々なギルドがある。この町トータスには、冒険者ギルドしかなく、俺は、この町から出たことがないので、他のギルドはまだ見たことない。
大きな町に行った際は、他のギルドも見てみたいものだ。
そう考えながら、辺りを探索すると、早速薬草を発見する。全部採取してしまうと、今度来た際に、採取する分が無くなってしまうため、ある程度採取し、探索を再開する。
しばらくすると、青いゼリー状の物体を発見する。
すかさず、ショートソードを構え様子を見る。
青いゼリー状の物体、あれがスライムだ。
前に聞いた、スライムの弱点を思い出し、急所である核に、ショートソードを、振り下ろす。
少しの抵抗を感じながら、核に攻撃を加える。
そのまま、スライムは萎んでいき、小さな魔石を、落とす。
魔石とは、モンスターから取れる、アイテムの事である。加工し、武器の素材や、回復薬などの調合に使用するらしい。
これも、売ればお金になるため、回収しておく。
その後も、時折遭遇する、はぐれゴブリンからは、全力で逃げだし、スライムだけを倒していく。
日も落ちてきたため、次を最後にスライムを探す。
少しして、スライムを発見し、核を狙った一撃を加え倒す。
すると、突然頭のなかで声が響く。
『レベルアップしました。』
『特殊な条件を満たしたため、スペシャルスキル"創造"を会得。』
『エクストラスキル"創造"を会得したことにより、スキル"鑑定" "偽装"を会得しました。』
「えっ!!」
俺はあわてて、ステータスを確認する。
「ステータスオープン。」
名前:カズハ
種族:人間
性別:男
年齢:8
レベル:5
称号:転生者
体力:160/130
魔力:50/100
スキル:鑑定 偽装
エクストラスキル:創造
声の通り、レベルアップが上がっていた。
しかも、スキルまで増えたみたいだ。
すぐさま、詳細を確認する。
【鑑定】 ・・・ ある程度の事を鑑定することが出来る。
【偽装】 ・・・ ある程度の事を偽装することが出来る。
【創造】 ・・・ 特殊な条件を達成した場合、ごくごく稀に会得する、エクストラスキル。
スキルなど様々なものを創造できる。しかし、創造する度に、自身のレベルを消費する。消費レベルは、創造したものによってかわる。
(特殊な条件)
転生者がレベル5に上がった際、ランダムでスキルを会得。大抵は、一般的なスキルや魔法スキルなどを会得する。ただ稀に、スペシャルスキルやエクストラスキルを会得できる。
俺は、スキルボードを確認し、愕然とした。
大森林にいることも忘れ、何度も何度も読み返した。嬉しさで笑みがこぼれていた。
ふと気づくと、あたりは、闇に包まれていた。
俺は、急いでスキルボードを消し、スライムの魔石を回収し、町へと戻った。