30/33

29.質問

「それにしても、よくあの封印から抜け出せましたねぇ。まぁ、ここがばれたからには、死んで貰わなければなりませんがねぇ。」

　そう言いながら、ニタニタしている。

　カトレアをみると、細剣に手をかけ、すぐにでも飛びかかりそうな、勢いだ。

　俺は、カトレアを止めつつ、質問してみる。

「その前に、何個か聞きたいことが、あるんだけどいい？」

「何ですか君は？聞きたいことですか。どうせ、死ぬんですから、いいでしょう。」

　答えてくれるみたいだ。

「まず、首謀者は貴方だけ？」

「首謀者ですか。１人と言えば、１人ですねぇ。」

　１人みたいだ。こいつを倒せば、ひとまず解決するみたいだ。次の質問をしてみる。

「１つ前の広場のモンスターは、どうやって操ってたの？」

「あぁ、あれですか。簡単なことですよ。これを使っただけですよ。」

　そういい、手にはめている指輪をみせてきた。

　神眼を使う。

【アンデットリング】・・・自身より低いレベルのモンスターを従えることが出来る。従えるには、従えたいモンスターに一定のダメージを与えなければ、ならない。(ランク:s)

「それは？」

　効果を確認したけど、聞いてみる。

「そうでした。見せても、わかりませんねぇ。これは、アンデットモンスターを従えることの出来る、指輪ですよ。」

　本当に色々、話してくれる。こいつ馬鹿かなと思いつつも、最後の質問をする。

「最後に、この石化魔法は誰がかけたの？」

「！？」

　終始、ニタニタしていたトライゾンは、驚いた顔をし、こちらを睨んでくる。

「貴様、それをどこで知った!!」

　口調がかわり、殺気を漏らす。

「話は、もう、終わりだ。」

　トライゾンは、細剣を、抜く。

「ここは、私が。」

　カトレアも、細剣を抜き、戦闘が始まる。