25.再会
朝を迎え、軽く食事を済まし、俺は、姿の認識ができなくなる光魔法"インビジブル"を自分たちにかけ、小屋をあとにした。
出た後は、町の中を探索する。
時折、兵隊みたいな人とすれ違うが、インビジブルのおかげで、むこうはこちらに気づいていない。
一通り、探索し終えると、先程の小屋に戻ってくる。
小屋に入った後、インビジブルを解除した。
「ねぇ、カトレア。兵隊の人しか、すれ違わなかったけど、日中は、ほとんどの人は出歩かないの?」
「いいえ。そんなことはないと思うのですが。」
「なら、何か起こっていることは、間違いないね。」
その後も、少し話し合い、再度、光魔法"インビジブル"をかけ、今度は、城へむかった。
城に到着するも、門は閉まっており、その前には、しっかりと門兵が見張っていた。
俺たちは、門から少し、離れ、特殊魔法"フライ"をかけカトレアを抱え、城壁を乗り越える。
乗り越えた先は、中庭だった。
カトレアを降ろし、案内をお願いする。
少し顔が赤くなっていたことは、触れないでおこう。
案内のもと、進んでいくと、曲がり角から、金髪のしぶめの男性を先頭に数人のグループが、俺たちとは、反対の方向へ曲がっていく。
すると、カトレアが、突然走り出そうとしながら、声をかける。
「おと・・・」
俺は、慌てて、カトレアを抱き寄せ手で口を塞ぐ。カトレアは、抜け出そうともがくが、すぐに落ち着く。
男性は、1度、振り向くがすぐに前をむき、歩きだす。
男性グループが、見えなくなったところで、カトレアを降ろす。カトレアは、そのまま、その場に座り込んだ。
「どうしたの?」
「取り乱して、すみません。先頭にいた男性は、たぶん、お父様です。」
「お父さんか。止めてしまってごめんね。1人だけだったら良かったんだけど、複数人に今の俺たちの事を、ばらす訳には、いかなかったんだ。」
「いえ、分かっています。本当にすみませんでした。」
「もう、いいよ。でも生きててよかったね。」
「はい。」
カトレアをみると、少し涙を浮かべていた。
カトレアを立たすと、この先に何があるのか聞く。
「この先は、お父様たちの寝室です。」
「寝室か。」
そんな事を、話していたら、先程のグループが戻ってきて、曲がっていく。
カトレアのお父さんは、いないみたいだ。
俺たちは、先へと進む。
少しして、部屋の扉があった。
部屋の中には、2人の反応がある。
俺は、迷わずノックする。
「誰だね。」
「少し話がありまして。入ってもいいですか?」
少し時間をおき、
「入ってきたまえ。」
俺は、自分のインビジブルをとき、入室する。
部屋には、ベッド近くの椅子に座っている先程のしぶめの男性とベッドで横になっているカトレアと同じ銀髪の女性がいた。
「君は誰だね。」
男性は、訝しげに尋ねてくる。近くには、武器を置いており、すぐにでも、俺に、攻撃出来る体勢だ。
俺は、まず、自己紹介をする。
「私は、Dランク冒険者のカズハと申します。」
「冒険者のカズハくんだね。で話とはいったい?それに、今、この国は、入国禁止になっていたはずだし、どうやってここまで来たのかね?」
「それは、まぁ、色々ありまして、それよりも彼女を。」
俺は、話をごまかしながら、カトレアにかけていた、インビジブルを解除する。
俺の横にカトレアが現れる。
カトレアをみた、男性は勢いよく、立ち上がり、椅子を倒す。
横になっていた女性は、きつそうにしながらも、体を起こしている。
「「カ…カトレアなの(なのか)」」
「お父様、お母様。」
カトレアは、涙を浮かべながら、走りだす。
それを見た俺は、ひとまず、部屋から退室する。
中からは、カトレアたちの涙ながらに話す声が聞こえてきた。




