20.裏階層攻略後
中へと入ると、そこには数多くの宝箱が置いてあった。
一番奥には、布を被せた何なのか分からないものまである。
攻略報酬かなと思いながら、近くの宝箱から開けていく。特に鍵などは、掛かっていなかった。
一通り、宝箱を開けた。お金や鉱石がほとんどだったが、装備品も何点かあった。
【リュミエール】 ・・・ 白色の剣。魔法などを切り裂くことが出来る剣。人などは切れない。(ランク:SSS)
【オプスキュリテ】 ・・・ 黒色の剣。斬ったものに対して、ランダムで状態異常を与える剣。(ランク:SSS)
【女神の細剣】 ・・・ 装備時、装備者の体力テスト魔力を永続的に回復する。(ランク:SSS)
【偽神の首飾り】 ・・・ 装備者がスキル"偽装"を覚える。(ランク:S)
【アプソリュコート】 ・・・ 見た目は、黒色のコート。物理・魔法耐性が付与されており、日に1度、どんな攻撃受けても、なかったことにできる。また、コート内は温度調節可能。(ランク:SSS)
俺は、女神の細剣と偽神の首飾りを異次元ボックスに直し、その他を装備した。
最後に、奥に置いてあった、布をとってみると、そこには、大きな氷の塊があった。
それだけなら、ただの大きな氷なのだが、その中に、なんと、絶世の美女と言うべきか、軽鎧姿の銀髪の綺麗な女性が、氷漬けにされていた。
生きているのかと疑問に思いながらも、オグルに火魔法を使ってもらい、溶けないか確かめる。
案の定、溶けなかった。
今度は、この氷を確認してみた。
【封魔の氷棺】 ・・・ 封印魔法の施された、氷棺。元は、クリスタル型の魔道具。対象者へ当てると、その対象者を氷棺の中に閉じ込める。
熱などで溶けることはない。(ランク:ss)
この女性は、封印されているようだ。
危険かもしれないが、何故か助けたいと思ってしまった。
俺は、スキルを創造する。
『スキルを創造しました。』
会得するために、必要な消費レベル:10
【古代禁忌魔法・消滅】 ・・・ 魔法が危険すぎて、禁止となり、今は失われた魔法。膨大な魔力を消費し、消費した魔力の同等の対象を消滅させる。
何故か、物騒なスキルを創造してしまった。
普通は、解除魔法とかではないのかと、思いつつも、今後役に立ちそうなので、会得しておく。
『スキル"古代禁忌魔法・消滅"を会得しました。』
今の残り魔力を確認する。
魔力:9870/16200
次に、神の祝福を使い、封魔の氷棺を消滅させるために、必要な消費魔力を調べる。
『必要な消費魔力:15000』
今の魔力じゃ足りないため、ここまで来る前に、宝箱からゲットした魔力回復薬を使い、魔力を回復する。回復を終えると、封魔の氷棺に消滅を発動する。
体が重くなるのを感じながらも、封魔の氷棺を確認すると、徐々に光の粒子となって消えていった。
投げ出された、女性を受け止め、封魔の氷棺が消えている際に敷いておいた、クッション擬きの上に寝かせその上に布団をかける。
起きる気配は、無いようである。ただ、胸が上下に動いているし、微かに呼吸音も聞こえるため、生きてはいるのだろう。
俺は、念のため、女性を神眼で確認する。
名前:カトレア・ハミルトン
種族:バンパイア
性別::女
年齢:316
レベル:110
称号:元王女 封印されし者 剣神
体力:21200/27800
魔力:17000/35000
スキル:剣闘術 吸血 夜目 魔力回復 礼儀作法 料理 アイテムボックス
耐性スキル:封印耐性
魔法スキル:生活魔法 魅了魔法 幻影魔法 闇魔法ー極ー
スペシャルスキル:魔力変換
エクストラスキル:不老不死
今の俺よりも、強いよなぁと思いながらも、分からないものだけ、詳細を確認する。
【バンパイア】 ・・・ 1つの種族。高い再生能力を持ち、知力が高い。モンスターのヴァンパイアとは、別の生き物。
【封印されし者】 ・・・ 長い間、封印されていた者に与えられる称号。封印耐性を得る。
【剣神】 ・・・ 剣を極めし者に与えられる称号。剣使用時のダメージ大アップ。
【剣闘術】 ・・・ 剣術と格闘術を極めし者。
【吸血】 ・・・ 接触もしくは吸血で生命エネルギー・血液を吸いとることができる。吸うことにより、体力等回復や一時的にステータスを上昇することができる。
【夜目】 ・・・ 暗いところでも、はっきり見える。
【アイテムボックス】 ・・・ ある程度の収納可能。時間の流れは、遅いが止まってはいない。
【封印耐性】 ・・・ 封印関連に対して、耐性を得る。
【魅了魔法】 ・・・ 魅了系の魔法が使用できる。
【幻影魔法】 ・・・ 幻影系の魔法が使用できる。
【魔力変換】 ・・・ 魔力を必要エネルギーに変換でき、飲まず食わずでも、生きていける。
【不老不死】 ・・・ 永遠に若く、死なない。バンパイアのなかで、ごく稀に会得するスキル。
何か、大変な人を助けてしまったようだ。
俺は、確認を終えると、後をオグルたちに任せて、横になって休んだ。
やはり、疲れがたまっていたようで、すぐに、眠りについた。




