2 さらに光に包まれて
二話目更新3話は明日更新すると思います
そうしてできたのがこの涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった女神である。
説教が終わっても土下座を辞めないのでさすがに見ていて可哀そうになって抱き起し、持っていたハンカチで顔を拭ってやる。
「ほらっ、もう泣きやめ、なっ?」
そう声をかけると女神は怯えながら顔を上げた。
「ぐすっ…もう怒らないです…?」
「ああ、もう怒らないから泣きやめ」
「…わかったのです、泣き止むのです」
そう言うと女神はハンカチを奪い取ると顔を雑に拭いだした。
暫くして満足したのかぐちゃぐちゃになったハンカチを俺のポケットにねじりこんでこう言った。
「さあ、転生するのです」
女神にビンタした俺は悪くないと思う。
「何をするのです‼」
頬に手形を付けた女神が叫ぶ。
「お前本当に反省してるのか?」
「反省したに決まってるのです‼」
「そう見えないから言ってんだよ」
「反省してなかったら土下座なんてしないのです‼」
「土下座=反省だと思うなよ」
「それはッ…うぅ」
そう言ってうつむく女神を見てため息を吐く。
「もういいから、話を進めてくれ」
「わかったのです…
ゴホンっ、では今から転生していただきます」
急に仕事口調になったな。
「ほーん、でどうやって?」
「えっそ…それは…赤ちゃんから…」
「何も持たせずに?」
そう言って半目で睨む。
「うっ…わかったのです…特典を付けるのです…」
...堕ちるの早いな。
「特典ってどんなのだ?」
そう聞くと女神は何かのリストを見ながらうなり始めた。
暫く待っていると...。
「うーん…あっ良いのがあったのです‼」
そう言ってリストの一部を見せてきた。
「この"邪神と呼ばれたモノ"っていうやつなのです‼」
この駄女神凄い名称のやつ勧めてきたよ。
「それは大丈夫なやつなのか?」
唇を引きつらせながら聞いてみる。
「このリストに載ってるなら大丈夫なやつなのです」
そう言ってきた。。
「そのリストはだれが作ったんだ?」
「先輩の光の女神さまが作ってくれたのです」
その先輩の女神様はこうなることを予測していたのか……
苦労人の気配がする。
「そ…そうか大丈夫ならいいんだ…うん
それでその邪神と呼ばれたモノってどんなやつなんだ?」
気持ちを切り替えてどんな特典か聞いてみた。
「これは遥か昔に存在し邪神と呼ばれた強力な魔物の力らしいのです」
「魔物…」
まさかここで魔物が出てくるとは。
「この魔物は、見た目はカメの怪獣の映画に出てきた邪神を思い浮かべたらいいです
能力のほうは、形状変化に全属性魔法、魔力増大、剣術、高速飛行、能力増大、身体強化、高速思考に多重思考細かいのを挙げたらきりがないのです」
チートじゃねえかそう思ったが邪神なんて呼ばれるんだからそんなものかと思い強引に納得する。
「あっでも、天界の決まりでスキルレベルは1になるのです」
それは仕方がないと思い頷く。
ちなみにスキルレベルとレベルの上限値は100らしい、スキルによっては進化もするらしい。
「わかった、それでいい」
「納得してくれて良かったのです、それじゃあ転生させるのです」
そう言うとまたしても俺の体は謎の光に包まれた。
「あっ‼言い忘れてたのです、記憶を思い出すのは5歳ぐらいになるのです」
意識を失う寸前にそう言われ何かを言う前に俺は意識を失った。
そうして俺は転生した。
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