プロローグ2
暖かいベット、綺麗な母、美味しい食事。
満たされた日常を送っています。
と言っても、食事はまだ離乳食ですが。
「やぁ、お姫様。今日も可愛いね」
そう甘い言葉をかけて微笑んでくる
この男性はなんとお父様。
お母様も綺麗だけどお父様もとても
かっこいい。
薄緑色の柔らかいくせっ毛に蜂蜜の色を
した瞳。穏やかに微笑みながら挨拶する
だけで女の人はぽっと頬を染めそう…
「おとうさま、ぼくもいもうと
とあそびたいです…」
ドアの方から声がした。そちらを見ると
5~6歳位の男の子がそっと顔を覗かせていた。
お母様譲りの艶やかな髪に、お父様と同じ
濃い蜂蜜色の瞳。ふっくらとした頬。
愛らしい美少年だ…羨ましい…。
「おや、ミズキ!こっちへおいで。」
お父様は優しく男の子を呼び寄せました。
男の子はミズキというらしい。
「分かるかい、この子が妹のエリカだよ。」
「小さくてかわいいですね…!」
2人して私を見て微笑んでいる。
あまり見られると照れるなぁ…
それにしてもミズキお兄様と妹エリカ…
どこかで聞いたことあるような…?
思い出そうと私が考え込むと、2人は
お腹が痛いのか?医術師を呼ぶべきか?
と騒ぎ立てるので、考えるのを後回しにした。