央都プラネクスへ
短い文を、あまり間隔を開けないように努力します…
今日は不思議な事が次々と起こった。私の故郷である央都、プラネクスに帰ろうと思ったら突然超能力とかいう力を使う女の子に出会うし、グランドコングの群れに追われた。そして何よりも、今また新しく人に出会った。
「ちょっと〜。大丈夫ですか〜?」
木に倒れてる青年に声をかけてみたけど、全然反応がない。
「ルート、どう?」
蒼い長髪の小柄な女の子、アオが尋ねた。私はうーんと言って、
「どうだろうね〜…怪我の様子からして死んではないと思うんだけど…」
そう言って私は青年の肩に触れようとした。その瞬間だった。
「っ⁉︎」
ガシッと私の片手を掴まれた。かなりビックリした。ちょっとだけ、もしかしてと思ってたけどまさか来るとは…てか
「ちょっ…痛い…」
それなりに力があるみたいで、痛い。アザができるかも…
「………誰だ…?」
私の腕を掴みながら顔を上げて聞いた。あ、意外に悪くない顔かも……
「私は…ルートだよ。てか離してくんないかな?」
「…すまない……」
ようやく放してくれた。アザは…まぁ後で見よっと。多分大丈夫でしょ。まずはこっちが先。
「で、あなたは誰?どうしてこんな所にいるの?」
「俺は…p…r…to…」
「え?よく聞こえないんだけど…」
「すまない…俺の記憶データが破損しているみたいだ…」
まるでノイズがかかっているみたいで、何を言っているのかわからなかった。てか記憶データって…と思っていると後ろからアオが
「プロト、って聞こえたような気がした」
「プロトねぇ…」
確かにそういう風にも聞こえたようなしないような…
「とりあえずプロト。あなたはどうしてこんな所にいるの?」
「それは……うっ…思い出せない…データが破損して…」
プロトは頭を抑えた。彼が口にしているデータ…もしかして…私はある質問をしてみた。
「ねぇプロト。あなたってもしかして、マシンドールなの?」
「マシンドール?なんなのそれは?」
うわっ、マシンドールも知らないのか〜。こりゃ参ったわ。という事で、私はアオに一通り説明した。
マシンドールは、『マシンシティ』って呼ばれる工業都市に住む…というか作られる機械生命体の事。ただ、マシンシティ自体あまり詳しく知られてないからマシンドールなどう出来ているかもあまり知られていない。いつから存在していたのかも分からないし、宇宙からやって来たって説も聞いた事がある。
まぁ、基本的に色んな生き物に友好的だからそんなに問題は無いけどね。プラネクスにもチラホラいたし。
「マシンドール…そんなのが…」
アオは呟いた。余程マシンドールの事に驚いているみたい。
「俺は…マシンドール…プロト…」
プロトも呟いた。うーん…なんだかこの二人の雰囲気似てるような気がしてきた。このあんまり喋らない感じが。
「うーん…見た感じあんまし負傷はして無いけど記憶データが少しイっちゃってるからね〜…ここからマシンシティはかなり遠いし…」
「ルート、だったら央都に連れて行くのはどう?」
プラネクスにか〜…まぁ確かにマシンドール関連の施設はあるけど、マシンシティの技術と比べたらねぇ…まぁでも行かないよりかはマシかな。
「そうだね。そいじゃあプロト、一緒にプラネクスに行かない?多分だけども君の記憶データとかなんとかなるかもしれないけど」
「…分かった。一緒に行こう。何故かわからないが、俺もそのプラネクスって場所に行かなきゃなら無い気がしていた」
と、
ゴソゴソッ…
私達の後ろの方で何か音がした。アオと私は振り返った。
「ギギッ…ギグ……」
そこには黒い見た事無い鎧を着た兵士がいた。兵士…というよりはロボットかマシンドールに近いような気がするけど、なんかイヤな雰囲気が…
「あいつは…デストキン。俺を襲ってきたロボットだ」
「どうして知ってるの?」
アオは質問した。
「わからない。けど、俺はコイツを知っているし」
と言ってるそばからデストキンなるロボットが接近してきた。プロトはそのデストキンの攻撃を両腕をクロスして防いだ。
「コイツと戦闘経験がある!」
攻撃を防いだプロトはそのままデストキンを蹴り飛ばした。デストキン…見るからに危険そうな雰囲気がプンプンするね…
「コイツは…破壊しなきゃならない…分からないが、そうしなきゃいけないんだ…」
「なら手伝う。見た感じ危険だし、放置しておいたら誰かが被害に遭う」
あらあら。アオまでやる気満々だよ。仕方がない。こうなったら二人に付き合うしかないよね。
「だったら私も混ぜてよ。私一人だけ除け者扱いされちゃヤダからさ」
私は懐から短剣を取り出した。
「俺が先に仕掛ける。二人は次に仕掛けてくれ!」
「「了解!」」
プロトの指示に私達二人は従ってプロトの後に続いた。