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音叉

作者: 彼樹成

専門的な知識は無いので、間違っているところがあればごめんなさいm(__)m

私は神経内科を専門にしている。もう40年目になるだろうか。私の事をベテランと呼ぶ者もいる。私を頼りにしてくれる患者さんも大勢いる。医師になりたての頃は自分の不器用さから何度も挫折しかけた。しかし継続は力なりとはいうもので、今では自分の診察技術を自負できるほどになったものだ。これだから医師はやめられない。

ところで、最近非常に興味深い現象が起きている。それはここ一週間、私が診た患者さんが皆、振動覚のみに異常があるということだ。他の検査では異常はない。患者さんに音叉を当てて震えが止まったら教えて下さいと指示を出す。しかし全員が揃いに揃って、音叉が止まってから30秒以上も経過してから答えるのである。一体何の病気か見当もつかない。もしや新たな病気なのかもしれない。

そして今日も新たな患者さんが私のもとにやってきた。また例の症状かもしれない。そう思い音叉を取ろうとしたその時、体の力が入らなくなり、私はその場に倒れこんだ。次第に意識も薄れて行く。そうか……そういうことか。医師はいつになっても自分の技術を高めていかなくてはならないことを改めて感じた。


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