特性と特異性
前回までのあらすじ
銃を放ったけど弾丸が消えた……
なんかすごいことらしい………
なんのことかわからずに、説明を開始………
ではどうぞ。
「君は魔法と言うものを知っているか?」
「………へ!?」
リミットと名乗るその男は説明といって、開口一番にそれを口にした。
魔法それは、誰もが一度は夢みるであろう、現実には不可能な事をやってのける不思議な力。
そして、幼少期、誰もがそうするように。夢見て、捨てたもの、それが魔法だ。
それは、持っていたものを捨てたのでは無い。
夢見る事を捨てたのだ。
そして、捨ててから、約11年。
まさかこんな風に僕の目の前に唐突に僕の前にあらわれるなんて……。
「あの、俺の質問に答えて欲しいんだが……」
「えっ、はっ、はい。 魔法ですか……。僕の知っているのはゲームとか、物語に出てくるようなもので、空を飛んだり日を出したり、ですかね?」
「まぁ、一般常識的にはそんな感じだろうな、だけど一ついっておくよ」
なぜかリミットさんはかしこまった。
一体何を言うつもりなのだろうか?
「そんな考えはすべて捨てて置いた方が良い」
君が思っているようなものではないからね、と彼は続けた。
「え、それってどういう……」
「まぁ定義だけでも言っておくとすると、誰でも出来るということだ、よくある選ばれしものしか使えない……なんて事は無いんだそこをよく知っておけ、尚且つそれを使いこなすようになるためには、並大抵では無い努力と慣れ、それと適応力が必要なんだ」
「……適応力?」
「それはだな、説明すると、長くなるのでここでは省かせてもらけどね人には、物事の得意不得意があるだろう?それと似ているような感じなんだ、要するに人には、習得しやすい系統の魔法が存在していて、それに威力や消費するのに必要な魔力の絶対値なんかが変わってくるんだ。 まぁそんなところの事を私たちは適応力って言っているんだ」
「それともう一つ、君の知っているであろう魔法とは違うところがあるんだ」
リミットさんは文字通り指を一つ立てた。
「……もう一つ、ですか?」
「あぁ、さっきのが魔法の特性……つまりは、火とか、水とか、いわゆる属性的なものなんだ」
「はぁ……属性的ですか」
「そして、もう一つのものが、特異性、要するに個人がそれぞれ持っている、魔法を習得したときに、覚醒する物で唯一無二の存在だ、まぁ簡単にいうと、その人のアイデンティティーと言う感じかな?」
「……唯一無二の存在」
「あぁ、それと、魔法とは違って、自分でどんな物を選択する事はできないんだ」
へぇ、そうなんだ、ん?と、いう事は……。
「……と、いう事は魔法の属性って選べるんですか?」
リミットは、腕を組んでうなづいた。
「まぁ、選ぶと言っても自分に合った属性にするに越した事は無いんだけどね」
「そ、そうなんですか………」
なんだ残念だ、やって見たい属性っていうやつ(?)あったんだけどな~、まっ、仕方ないかな。
「まあ、いいや、さっそく行こうよ」
「えっ!? 一体どこに!?」
僕は、グイグイと手を引っ張るリミットさんに引かれ、またもや何処かに連れていかれているのでありました。
何処に連れていかれたんだぁぁぁぁあw




