↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
27/39

軌道

『廻天』


第三十話 通り道


山。


本部管理。


訓練場。


カイ。


レン。


澪。


そして。


火野アキラ。


四人。


立つ。


アキラ。


「で。」


「俺。」


「撃てばいいんですか。」


レン。


「まだ撃つな。」


「はい。」


三秒。


アキラ。


「いつ撃ちます?」


「待てっつってんだろ。」


⸻


澪。


端末。


置く。


「今回。」


「確認するのは。」


レンを見る。


「レンが集めたエネルギーを。」


「アキラへ。」


「渡せるか。」


アキラ。


「なるほど。」


カイ。


「たぶん。」


レン。


「たぶん?」


カイ。


「俺。」


「やったことない。」


「お前が言い出したんだろ!」


⸻


実験。


開始。


まず。


小さい。


鉄球。


装置。


転がす。


レン。


前。


立つ。


鉄球。


来る。


《穿牙》。


意識。


鉄球。


そのものではない。


運動。


拾う。


速度。


落ちる。


レン。


右腕。


少し。


重くなる。


「取れた。」


澪。


「約四%。」


アキラ。


「少な。」


レン。


「最初だからな。」


⸻


カイ。


《観流》。


見る。


レンの。


腕。


肩。


胸。


内部。


運動エネルギー。


流れ。


通っている。


「……。」


レン。


「どう。」


カイ。


「嫌な感じ。」


「具体的に。」


「右腕。」


「ちょっと壊れそう。」


「もう!?」


⸻


レン。


アキラ。


横。


並ぶ。


カイ。


二人。


肩。


触れる。


《結流》。


経路。


一時的。


繋ぐ。


「じゃ。」


レン。


「流す。」


アキラ。


構える。


「来い。」


レン。


自分の。


内部。


溜めた。


運動。


アキラへ。


送る。


⸻


一瞬。


バチン!!


レン。


吹き飛ぶ。


「ぐぁっ!」


アキラ。


反対側。


吹き飛ぶ。


「うわっ!」


カイ。


「……。」


澪。


「失敗。」


レン。


地面。


「見りゃ分かる。」


⸻


アキラ。


起きる。


「今。」


「結構来ました。」


レン。


「撃てそうだった?」


「はい。」


「じゃあ。」


レン。


立つ。


「次。」


カイ。


「待って。」


レン。


「何。」


カイ。


右腕。


触る。


「筋肉。」


「ちょっと切れてる。」


「……。」


アキラ。


「やめます?」


レン。


「やる。」


澪。


「やめます。」


「澪。」


「やめます。」


⸻


翌日。


再試験。


今度。


小さく。


熱。


集める。


レン。


周囲。


暖かい。


地面。


熱。


拾う。


手。


熱い。


カイ。


「もう赤い。」


レン。


「まだいける。」


「その言い方。」


「だいたいダメなやつ。」


⸻


カイ。


《流転》。


レン。


内部。


熱。


散らす。


そこから。


アキラへ。


《結流》。


少量。


送る。


アキラ。


掌。


光る。


「来た。」


澪。


「出力。」


「三%。」


アキラ。


前。


手。


向ける。


《爆炉》。


ボッ。


小さな。


爆発。


標的。


揺れる。


レン。


「……。」


アキラ。


「できた。」


カイ。


「できたね。」


澪。


「一応。」


⸻


レン。


笑う。


「じゃあ。」


「もっと集めれば――」


「無理です。」


澪。


即答。


レン。


「早ぇよ。」


⸻


澪。


レン。


腕。


見る。


「今。」


「外部の熱量。」


「ごく僅か。」


「それでも。」


「レンの体温。」


「局所的に。」


「二度近く上昇。」


カイ。


「運動の時は。」


「筋肉に負荷。」


「熱なら。」


「火傷。」


アキラ。


「電気なら?」


三人。


アキラを見る。


「……。」


アキラ。


「感電?」


レン。


「試さねぇからな。」


⸻


澪。


端末。


画面。


見せる。


一本。


流れ。


外部。


↓


レン。


↓


カイの接続。


↓


アキラ。


↓


放出。


「問題は。」


指。


レン。


「ここです。」


レン。


「俺?」


「はい。」


「外部から。」


「どれだけ大量のエネルギーを。」


「集められるようになっても。」


「必ずレンを通る。」


⸻


沈黙。


レン。


拳。


見る。


アキラ。


少し。


気まずい。


「俺が。」


「もっと上手く撃てれば。」


レン。


「違う。」


アキラ。


「でも。」


「俺が火力担当なのに。」


レン。


「出口は。」


「お前でいい。」


自分。


胸。


指す。


「通り道が俺なのが問題。」


⸻


カイ。


「じゃあ。」


「通らなきゃいい。」


レン。


「どうやって。」


「知らない。」


「おい。」


⸻


カイ。


鉄球。


一つ。


持つ。


転がす。


鉄球。


動く。


「これ。」


レン。


「何。」


「運動。」


「うん。」


カイ。


指。


鉄球。


進行方向。


指す。


「ここから。」


「こっち。」


別。


方向。


指す。


「直接。」


「曲げられたら。」


レン。


「……。」


⸻


澪。


顔。


上げる。


カイを見る。


次。


レン。


見る。


「方向。」


カイ。


「うん。」


「集めなくても。」


「向きだけ。」


「変える。」


レン。


少し。


考える。


「でも。」


「《穿牙》は。」


「集める能力だぞ。」


シュウ。


内側。


『また狭くしてる。』


カイ。


「あ。」


レン。


「何。」


「シュウが。」


「また狭く考えてるって。」


レン。


「……。」


岳。


以前。


言った。


『技だと思うな。』


『好きに使え。』


⸻


その日。


レン。


一人。


訓練場。


鉄球。


見る。


装置。


発射。


ゴロゴロ。


来る。


レン。


手。


伸ばす。


集めない。


止めない。


取らない。


ただ。


向き。


変える。


「……。」


何も。


起きない。


鉄球。


足。


ぶつかる。


「痛っ。」


⸻


二回目。


「……。」


ゴン。


「痛ぇ。」


三回目。


ゴン。


「クソ。」


十回目。


ゴン。


⸻


カイ。


椅子。


座る。


「足大丈夫?」


「黙れ。」


アキラ。


隣。


「俺。」


受け止めましょうか。」


「お前は爆発するから座ってろ。」


「はい。」


⸻


澪。


ずっと。


見ている。


レン。


今まで。


一点へ。


集中。


していた。


だから。


能力経路も。


すべて。


中心へ。


向かう。


それを。


横。


曲げる。


真逆。


使い方。


簡単な。


はず。


ない。


⸻


一週間。


成功。


なし。


レン。


苛立つ。


「無理じゃねぇか。」


カイ。


「じゃあやめる?」


レン。


「やめねぇ。」


「じゃあ続ければ。」


「簡単に言うな。」


⸻


アキラ。


その間。


小さな。


爆発。


練習。


ボッ。


「お。」


もう一度。


ドォン!!


「……。」


レン。


振り返る。


「何した。」


アキラ。


髪。


焦げる。


「力加減。」


「間違えました。」


レン。


「お前も。」


「全然進まねぇな。」


アキラ。


笑う。


「落ちこぼれなんで。」


レン。


「……。」


嫌そう。


顔。


する。


「それ。」


「自分で言うな。」


アキラ。


「?」


「俺が言う。」


「ひどくないですか?」


⸻


さらに。


数日。


レン。


鉄球。


見る。


もう。


何百回。


同じ。


球。


同じ。


速度。


同じ。


方向。


澪。


銀界。


開く。


「三。」


「二。」


「一。」


鉄球。


来る。


レン。


目。


閉じない。


運動。


感じる。


量。


ではない。


速度。


でも。


ない。


どこへ。


向かって。


いる。


それだけ。


⸻


右。


来る。


なら。


左へ。


押す。


ではない。


左へ。


向かわせる。


⸻


一瞬。


レンの。


異能経路。


変わる。


一点。


中心。


集まる。


はず。


だった。


流れ。


横。


逸れる。


カイ。


立ち上がる。


「……。」


シュウ。


『来た。』


⸻


鉄球。


レン。


足元。


直前。


突然。


カッ。


軌道。


曲がる。


九十度。


横。


転がる。


⸻


沈黙。


レン。


「……。」


澪。


目。


見開く。


アキラ。


「今。」


カイ。


「曲がった。」


レン。


鉄球。


見る。


「俺。」


「触ってない。」


澪。


「はい。」


⸻


レン。


右手。


見る。


今まで。


集める。


一点。


ただ。


それだけだった。


でも。


一点とは。


量。


だけではない。


方向も。


一点へ。


揃えること。


だった。


⸻


澪。


小さく。


呟く。


「ベクトル。」


レン。


「何。」


「力には。」


「大きさと。」


「向きがあります。」


「今まで。」


「あなたは。」


「大きさばかり。」


「集めていた。」


レン。


「……。」


「今。」


澪。


鉄球。


見る。


「向きを変えた。」


⸻


レン。


笑う。


ゆっくり。


「なるほど。」


カイ。


嫌な。


予感。


「何。」


レン。


アキラを見る。


アキラ。


「?」


レン。


次。


カイを見る。


そして。


自分。


通り道。


だった。


身体。


見る。


「俺を。」


「通す必要ねぇじゃん。」


⸻


澪。


息。


止まる。


そこで。


気づく。


もし。


これが。


鉄球。


だけじゃない。


運動。


熱。


衝撃。


異能。


あらゆる。


エネルギー。


その。


進行方向。


経路。


向き。


変えられるなら。


レンは。


集めたものを。


自分へ。


通さず。


直接。


アキラへ。


流せる。


⸻


澪。


レンを見る。


珍しく。


少し。


顔。


引きつる。


「レン。」


「何。」


「それ。」


「かなり危ない能力かもしれません。」


レン。


笑う。


「火力ある?」


澪。


「理論上は。」


「あります。」


レン。


「ならいい。」


「よくありません。」


⸻


アキラ。


手。


上げる。


「あの。」


「俺。」


「何すれば。」


レン。


振り返る。


笑う。


「やっと。」


「お前の出番だ。」


アキラ。


「お。」


カイ。


「でも。」


三人。


見る。


カイ。


「まだ。」


「鉄球一個。」


曲げただけだよ。」


⸻


沈黙。


レン。


「……。」


アキラ。


「……。」


澪。


「その通りです。」


レン。


「水差すな!!」


⸻


完成。


までは。


まだ。


遠い。


大量の。


運動エネルギー。


熱。


衝撃。


それらを。


自分を通さず。


別の場所へ。


向ける。


そんな。


使い方。


今は。


まだ。


できない。


でも。


道。


一つ。


見えた。


《穿牙》。


その奥。


新しい。


使い方。


まだ。


名前は。


ない。


ただ。


澪だけは。


思っていた。


これが。


本当に。


完成したら。


一番危ないのは。


レンなんじゃないか。


――第三十話・了

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。