表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「ルミナス・アーカイブ 〜転生者の記憶〜」  作者: 田舎のおっさん|AIで人生再々起中
雷帝編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/66

──雷帝ゼウガル覚醒──

学園祭の喧騒が消えた深夜。


 ユウはひとり研究室で古代文献を読み返していた。

 エルザとリリアも疲れて早めに寝たため、今夜は静寂が支配している。


 そこで——

突如、空が紫に染まった。


 ドォォォォォン!!!


 轟音とともに、東の地平線で巨大な雷柱が立ち上がる。


「……来た……!」


 ユウは胸の奥が凍りつくような感覚に襲われた。


 魔力が空気を焼き、世界が震えている。

 第二の封印を破壊した反動が、**第三の封印“雷帝ゼウガル”**を目覚めさせたのだ。


 その瞬間、エルザが研究室へ駆け込んでくる。

 髪がふわりと揺れ、瞳が蒼く光っていた。


「ユウ……! 強力な魔力を感じる……!

 あれは……“封印級”……!」


 続いてリリアとレオンも飛び込んできた。


「ユウ、見た!? あの雷……絶対ただの現象じゃないよ!」


「東の山脈だ……あそこに何かが起きてる!」


 ユウは深く息を吸う。


「行かなきゃ。……もう、避けられない」


 仲間たちが頷く。


 エルザはユウの袖をそっと掴んで言った。


「……今度は私たちが、あなたを守る番」


 その言葉に、ユウの不安が少しだけ消えた。


「ありがとう……みんな行こう!」


■ 東の山脈 —— 雷帝の降臨


 山頂に到着した瞬間——

世界が“砕ける”ような感覚が走った。


 稲妻が縦横無尽に走り、岩が浮かび上がる。

 中心には……鋼の巨人が立っていた。


 全身から放電し、黄金の瞳が空を貫く。


「——目覚めたか、始原創生の器よ」


 雷帝ゼウガル。


 エルザと同じ封印級……

いや、彼女よりも遥かに“破壊特化”した存在。


「ユウ、来る!!」


 レオンの叫びと同時に、雷帝の右腕が振り下ろされた。


 空が割れ、雷が地を焼く。


「《全域防御結界・セレスティア》!!」


 リリアの結界をユウが補助し、

エルザが氷壁を組み合わせる。


 しかし——

雷一撃で全てが粉砕される。


「は、速すぎる……!?」

「力が……桁違い……!」


 雷帝はさらに言葉を放つ。


「なぜ封印を解いた、始原の器よ」


「僕が……引き金……?」


「すべては“影の王”だけでは終わらぬ。

 封印は連鎖し、世界は滅びる。

 貴様がいる限り……な」


 雷帝は天へ拳を突き上げ——


「《雷滅天衝ライメツテンショウ》」


 空を覆うほどの雷雲が形成された。


「ユウ! やばいってこれは!!」


「避ける! 全員——飛ぶ!!」


 ユウは光の翼を展開し、仲間たちを抱えて空へ。


 雷帝の放つ雷が地上を焼き尽くす。


 まるで世界の終焉。


「……勝てるの、これ……?」


 リリアが震えながら呟き、エルザも唇をかむ。


「次元が……違う……」


 それでもユウは、恐怖を飲み込んで言った。


「でも、行くしかない……!

 みんな……力を貸して!!」


 三人はユウの背中を押すように叫ぶ。


「当たり前だろ!ユウがやるなら俺もやる!」

「ユウとなら……絶対勝てる……!」

「ユウの隣で戦うって決めたんだから……!」


 ユウは光剣を構え、雷帝へ向かって飛び込んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ