登場人物紹介:ルース
ルース
種族:人間(流枝の民)
性別:男性
年齢:十代
商いで財を築いた大商人の息子。
ルースの父親は「どんなものでも扱う」ことで名の知られた商人であり、違法や禁忌とされるような品物まで扱うことで莫大な富を得た。
その金で貴族にまでなったが、いわゆる名門貴族たちからは「コインで地位を買った成金貴族」と陰でバカにされている。そのため、ルースの父親は「由緒正しい貴族の血」と「貴族として箔のある歴史」を欲していた。
そこで、名家でこそあるが財がなく落ち目な貴族の家の娘と、自分の息子であるルースを結婚させようと見合いの場を幾度となく設けている。
しかし、当のルースはそんな父親の押しつけに反発し、父親からの独立を望んだ。
父の商売を手伝っていたことで同年代ではまず持ち得ないような金を個人的に持っていたルースは、それを元手に魔力資源の最上客になり得る月夜の民たちとの優先的な商取引を持ちかけたことで、この人間と月夜の民との戦争に関わることとなった。
ちなみにルースの父親は、彼ら親子が住んでいた地域の貴族に多い金髪の女性をルースの結婚相手の候補に選んでいたが、どうやらルース自身の好みは黒髪の女性らしい。
彼は地元では見かけたことのなかった黒髪を持つ女性に神秘的な魅力を感じるようになったが、それはエンリェードに出会ったせいではないかとひそかに考えている。それほど、「初めて見た黒髪の麗人」の姿は印象的だったようだ。
そこそこの年齢になってから若い娘と結婚をしたが、その相手も黒髪の物静かな女性である。




