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登場人物紹介:エンリェード

エンリェード


種族:月夜の民(妖精族(エルフ)系)

性別:男性

年齢:八十代(人間だと二十代前半)


本作の寡黙で地味な主人公。死に惹かれる屍学者、薬学者。召喚学者。

魔力解放時は二本の角と三対の翼を持つ姿になる。


小さな領地を持つ黒狼公の子息で、唯一父親と同じ月夜の民の特質を持って生まれた「黒狼公の後継者」。

腹違いの兄と姉が一人ずついるが、兄は病死。現在は堅木の民の血を引く姉が領地を治めている。

子供の頃にエンリェードを産んだ母親が死んだため、後妻の人間の女性に育てられた。


エンリェード本人は妖精族系であるため、妖精族らしく穏やかで寛容な性格。

その一方で、一度決めたことはなかなか曲げず、あきらめない意志の強さ(あるいは頑固さ)も持つ。

また、妖精族男性の平均的な体格であるため、華奢で中性的。

しゃべらなければ背の高い女性にも見えるため、ルース少年の勘違いを招いた。


戦闘能力は人並みに戦える程度。剣と弓も一応扱えるが、武器は屍術向きの大鎌。

屍術の次に得意とするのは召喚術で、屍術の知識を必要とする死霊召喚ができる。

過去に呪いによって死霊と化したドラゴンと出会い、禁忌とされる屍学者としての強制的な支配ではなく、平和的な説得と交渉によって一度きりの召喚契約を結んだ。


「人並外れた才はないが、唯一無二の特殊な存在」という感じのキャラクター。

ちなみに恋愛に関しては非常に淡白だが、照れもせずに真顔で褒めたり愛情を口にする。あと、一途。


戦後は反変異種派の追手から逃れるため、長期間にわたり潜伏を余儀なくされた。

そのため、当然ながら恋人の死に目には間に合わず、恋人の死後何年もしてから遺族を訪ね、わずかな遺品を受け取って再び消息を絶った。

その後、小さな町で戦友の商人と再会し、何度目かの訪問の際には医師を招いてその町の医療発展に貢献したと言われている。


そのあともエンリェードは薬学と魔術の研究に励み、恋人の命を奪った不治の病の治療薬の開発を続けたが、どこにも彼の足跡は残されていない。

現在は黄昏の地と呼ばれる場所で墓守じみたことをしているが、それはまた別の話である。

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