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権力を持つってめんどくさそうだよね

地球 日本国 栃木県


元々人だった何かから流れる血。

その上に三人の男女が立っていた。


連合帝国親衛隊諜報部地球派遣部隊ο(オミクロン)チームの面々である。


「胸糞が悪いですね隊長」


血だまりの中でその三人以外で唯一まともに形を保っている存在を見ながらCは言う。


「ああ、そうだな。もしかして、中国の連中は魔法文明の奴らにあこがれているのか?」


隊長と呼ばれた男、Aは腕を組みながら答える。


「しかも、結構強いですしね。こんなのがあと300もいると考えると・・・、めっちゃ面倒くさいですね」


付かれたようにBはため息をつき肩をすくめた。


「たしかにそうだが。地球に来る外交団の為そして、上皇后陛下の為に手を抜くことは許されないぞ」


その言葉に対しBとCはそれぞれ返事をした。

それを見てAは満足し


「では、さっそく片付けに取り掛かるか」



地球の混乱は加速していく・・・





中華人民共和国 北京 中南海国家主席執務室


「これは、どういうことだ!」


超大国の一つである中国の支配者、毛沢山(もうたくしゃん)国家主席が声を荒げる。

その罵声に晒されているのは中国共産党中央統一戦線工作部局長である。


「も、申し訳ありません。直ちに対策を・・・」


「えぇい、もうその言葉は聞き飽きたわ!」


「いえ、今回は絶対に必ず成功させてm・・・」


「その言葉もだ!おい!誰かこの役立たずを連れていけ!」


毛沢山はそんな局長の弁明を聞き流し連れていく(吊るされて逝く)ように言った。

その、言葉に絶望した局長は一瞬、押し黙ったがすぐに毛沢山に懇願する。

だが、14億人の支配者が許してくれるわけもなくそのまま部屋の外に引きずられていった。


「今回の件、ここまで被害が拡大するまで放置していた公安部にも問題があるぞ」


腕を組みドスのきいた声で言う毛沢山。


「大変申し訳ございません。厳しく改善指導いたします」


そう答えるのは中華人民共和国公安部部長の程雲嵐(チェン ウンラン)である。


「ふんッ、そうか」


つまらなそうに毛沢山は吐き捨てた。


「だがしかし、この被害は一体何なのだ?貴様ら公安部と科学院が散々推していた龍人とやらもすでに3割も失っているではないか」


「私には何とも・・・、それを、知っていた者は先程連れて()かれたので・・・」


二人の間に気まずい空気がながれ、それに我慢出来なくなった毛沢山が話を逸らす。


「それでもだ、貴様らがどうしてもと言うから避妊手術を受けさせただけで騒ぎ出す新疆の連中を自由にしていいと言ったのだ。だが、結果はどうだ?自信をもって送り出した龍人どもは半壊、諜報員も多くを失った。おそらく西側の連中は龍人を知っているのだろうな」


そう言って毛沢山は大きなため息を吐いた。

話は続く


「しかも、ロシアは多少(中国の言う多少は多少じゃない定期)の被害が出ただけですぐに引き上げていきやがった。最近ではトロンプのかつら野郎から『最近、日本で貴国のこくm・・・おっと失礼、人民だったな。が随分と犯罪被害にあっているそうじゃないか。だから、我が国では日本の治安を維持するためにこれまで以上に力を入れていきたいと思っている』とかわざわざ会談で言ってくる始末だ!」


毛沢山は全く似てもいないトロンプ大統領の声真似をし最後は持っていたペンを「畜生めッ」と叫びながらテーブルに投げつけた。


程雲嵐は大丈夫かこいつと思いながらも普段通りの様子で話しかける。


「落ち着いてください、毛主席。過去の事ばかり気にしていてはなりません。それでは貴方がおっしゃったトロンプの思う壺ですよ!」


その言葉を聞いて毛沢山はハッっとした。


「た、確かにそうだな。このままでは何も進歩は起きないからな先の話をするとするか」


早速、気を持ち直した毛沢山は程雲嵐に話の催促をする。


「はい、主席のご存知のようにここ2ヶ月の間、多くの人民が日本で亡くなっています」


その言葉に毛沢山は怪訝な顔を見せるが程雲嵐はそれを気にせず話を続ける。


「勿論その多くは・・・いえ、そのほぼ全ては諜報員なのですがこれらを一般人として報道した結果。我が国での反日感情が爆発寸前になっています。現在、防火長城――GFW:中国サイバースペース管理局の中国名――と協力し何とか抑えていますがもうそろそろ限界が来るかと・・・」


それを聞いた毛沢山は上を見上げて再び大きなため息を付いた。


「程、一つ聞きたい・・・日本があの惑星と接触した後、軍事条約を結ぶ可能性はあるか?」


程雲嵐は少し間をおいてから話出した。


「これはあくまでも私個人の考えなのですが・・・可能性は低いかと」


毛沢山は少し顔を明るくして尋ねる。


「それはどうしてた?」


「まず、連合帝国にとって我々地球人と接触するならどこの国でも良かったのではないかと思うからです」


「その理由は?」


「はい、もし連合帝国がもっと地球を知っていれば日本ではなく我が国やアメリカ、またはロシアなど地球における発言力のある国を最初の訪問先に選ぶでしょう。つまり、彼らはただ最初に自分達に連絡を返したというだけの理由で日本を選んだのではないでしょうか」


「確かにそうかもな。最初に接触するのは好印象を与えるがそれだけだ。では、彼らがわざわざリスクを負ってまで日本と軍事条約を結ばない、と」


毛沢山は納得したように言う。


「はい、そうです」


「だが、待てよ。奴らが我々に信号を発信したのは奴らが転移してきてから日が経ってすらない時だったぞ。もしかしたら奴らには急ぐ理由があった、そしてその理由が日本にあるとは限らないのか?」


「確かに可能性はあります。ですが、それは本当に小さな可能性でありほぼないかと」


程雲嵐がそう言い毛沢山がなにか続けようとするとそれを遮るように程雲嵐は話を続けた。


「後、もう一つ理由がございます。それは彼らの技術力は我々が思っている程高くないのではないか、というものです」


「ますます意味がわからない奴らは宇宙船に乗って来るのだぞ?」


毛沢山が驚愕したような顔で言う。


「はい、そうです。ですが他の国はそうではありません」


「は?」


その瞬間、毛沢山の頭には大量の疑問符が浮かんだ。


「説明いたします。日本が連合帝国に接触した後、我が国も含め多くの国がかの惑星の国々と接触を図りました。ですが、そのほぼ全ては通信こそ成功したものの物理的な接触はできませんでした」


「たしかにそうだな」


「詳しく尋ねれば彼らは惑星間を移動する手段を持っていませんでした。これk・・・


毛沢山が話を遮る。


「ちょっとまて、話が見えてこないぞ」


「大丈夫です。そこも含めて説明いたします。では話の続きを・・・これから、連合帝国もかの惑星のその他の国よりかは技術力はあるがせいぜいでも半世紀程度と推測されています」


「そうか、つまり連合帝国の連中もまだ惑星間の移動方法を確立したばかりなのか」


「はい、そうです。これは私の自論だけではなく国家航天局やNASA、ロスコスモス、ESAなども同じ結論に至ってます」


その話を聞いた毛沢山は晴れやかな顔になった。


「そうか・・・だが、それでも我々よりも技術力があるのは変わらない。工作部が失敗した以上そのしわ寄せは公安部に行かざる負えないぞ。私は貴様らに期待している。では頼んだぞ」


「わかりました。心身ともに全力をもってして毛主席の期待に応えたいと思います」


程雲嵐はキリッとした顔で言い切る。


「ああ、しっかりと期待に応えてくれ」


「はい、()()のため()()のため誠心誠意頑張ります。では失礼します」


そういうと程雲嵐は退室していった。




一人残された毛沢山は希望を抱いた。






















































程雲嵐は野望を抱いた・・・

ダークな感じ出したいな~

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