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第1話 〜森の中へ転移〜
無機質なファンの音と、周期的なクリック音が部屋に響く。
8畳半の広い部屋、床はフローリング、押し入れは襖、元和室の味がちょくちょく残っている。壁にびったりとくっついてレストランで4人席くらいの大きさの洋風な机に27インチのモニターと向かい合い真顔で喋っている人間。そう、コイツは松本である。
1人でモニターで喋っている訳ではない。Skycordという通話アプリを通して他5人と通話している。
「え〜〜キチャアアアアア」と
「卵うっま」
「…」
「へぇ、そゆことするんすねー」
「ハー????」