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Deep Space Explorer  作者: ウオ
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ファーストコンタクト

 2100年、地球


 謎の電波が急に国際連合本部に送られてきた。

「私たちは地球から約300光年離れたソリアス星系第5惑星シストからやってきました。緊急事態につき援助を願いたい。」

国連本部の上空にはシスト人の宇宙船と思われる明るい光が観測できた。

国連からの依頼に対し、NASAではロバート=ウイリアムをリーダーとするシスト人とのコンタクトをはかるためのプロジェクトチームが組織された。

このプロジェクトチームはシスト人の宇宙船をグランドキャニオン地帯にサーチライトで誘導し、コンタクトを試みた。

 シスト人の宇宙船はグランドキャニオンの一番広い山に着陸した。その宇宙船は幅20メートル高さ10メートルくらいの三角形で左右には推進装置と思われるものがついていた。

ドアが開き(正確には消えた?)、中からは身長1メートルほどの人間のような生き物がでてきた。その生き物は布のローブみたいの着ており、腰にはベルト巻き、小さい通信機らしきものをつけていた。

その外見は背の低い頭髪の無い人間そのものだった。

ロバートは向こうの代表者らしき人物におそるおそる近づき、

「太陽系第3惑星地球にようこそ。私はあなた達と交渉するための代表に選ばれたロバート=ウイリアムです。」

と挨拶すると、

「私はソリアス星系第5惑星シストからきた輸送船の船長ガルハーシです。まず数年前からあなた方の電波を傍受し、文化や言語の研究をしてきました。数々のスパイ行為をお詫びいたします。」

「早速ですが、どのような援助をご希望で?」


 世界中の代表者が集められて国連で緊急会議が開かれた。この会議はテレビ中継され、世界中の人が注目していた。

「それでは、プロジェクトリーダーのロバートから説明があります。」

「NASAシスト人コンタクトプロジェクトリーダーのロバート=ウイリアムです。この度、人類史上初めての異星人とのコンタクトが成功しました。彼らの目的は、恒星ソリアスが爆発し、彼らの惑星シストは不毛の地になってしまいました。彼らの要求は火星の現在使用していないエリアを居住地として提供してほしいとのことです。もし提供してくれれば、シスト人の技術をすべて我々に提供してくれるそうです。」

「なにか質問のある方はどうぞ。」

「シスト人がが地球を侵略使用としている可能性は?」

「彼らが地球を侵略しようとしていれば、圧倒的な技術力で我々はとうに滅ぼされていることでしょう。しかも現在の地球上には兵器というものがありません。戦争は過去の遺物なので、我々には抵抗する手段がないのです。あえて平和的に交渉してきたことから判断すると彼らを信用してよいと思われます。」

「彼らはなぜ我々を選んだのでしょうか?彼らがいることで地球外知的生命体がいることが証明さた訳だからほかの生命体でもよかったはずでは?」

「理由は2つあります。1つはシスト星から1番近い一定レベル以上の知的生命体がいる惑星が地球だからです。彼らの文明を復興させるには、一定レベル以上の知的生命体の協力が必要です。第2に、これは我々『ヒト』にも関係する興味深い事実です。シスト人たちは、彼らの惑星の生物の根源を突き止めました。それは大昔に爆発した惑星の破片に付着していたウィルスだったのです。その破片がはるばる彼らの星に隕石として運ばれたのです。惑星の爆発をシュミレートすると、別の破片が地球に落ちたことがわかったそうです。すなわち、シスト人と地球人は遠い親戚ということなのです。この事実から彼らと我々が似ているのも説明がつきます。」

「では過去の東西ドイツのようなことが起こると考えればよいのですね。」

「少々規模は大きいようですが。」

「移住する人数はどれくらいなのでしょうか?」

「千人ずつ1万隻の船で待機しているようです。」

「1万隻も!そんな数がどこに?」

「木星の裏側に、地球とは逆の位置です。」

「今、火星にある酸素発生センターでは許容量不足になってします。」

「大丈夫です。1カ月もあれば彼らは酸素発生装置を改造してくれるでしょう。」

「そんなに彼らの技術力は優れているのですか?」

「地球より二百年は進んでいます。その技術が我々のものになるのです。人類は少しの間に二百年分も進化することができるのです!」

はじめは半信半疑な人が多かったが、議会も終わりに近ずくと、全員が支持し人類の新たな未来に期待していた。

「では、彼らの要求を受け入れることに賛成の人はご起立を。」

会場内は大歓声とともに全員が賛成し、世界中の人がお祭り騒ぎだった。

「私から1つ提案があります。」

国連総長が完成をかき分けるように言った。

「只今より国際連合を解散し、太陽系連合(United Solar System)を設立することを提案します。」


この時より人類が新たな時代の幕を開けることとなった。




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