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どうしようもなく救いがない世界  作者: 十ろろ昆布
第一部 そうだ、宝探しをしよう
3/11

これが現実です、受け入れなさい

気付けば周りが騒がしくなってきたので目を開けてみると、至るところに生徒がいた。自分と同じ色の制服か多いためここが第三競技場なのだろう。

ステージと言うよりもコロシアムのような広場が見える。

広場が自分よりも随分下にあるがここは何階建てなのだろうか。

まあ、細かいことは説明されても良く分からないので考えることはやめよう。感覚派だから仕方ないよね。


「静粛に!」


広間の映像が写し出され始まりの合図のようなものを感じた。

すると広場付近で数人の生徒が並び始めだした。

そもそもそんな簡単に静かになるならどんなに楽なことか。

しかし、気付けば辺りは()()()()()あたかも誰もいないのでは、と思うほど活気がなくなった。

これも魔法の一種なのだろうがそんな魔法を聞いたこともないし、噂等も聞いたことがない。流石に新種という訳ではないだろうが、とても興味が湧いた。だってこれ使えばあかねとの言い合いにも簡単に勝てそうだし。


「それではこれから入学説明会を行う!」


すると目の前にタイムスケジュールのような物が出現した。

ざっと見た感じ始まる時間は書いてあったがいつ終わるがが書いてなかった。また、閉会については一言も書かれてない。

これ家に帰れるのかな?この学校にきてから不安要素だけがどんどん高まっていく。


「ではまず始めに校長の挨拶から」


「はーい」


聞いたことのある声が聞こえたと思ったら先ほどの教師の方だった。いや、あんた校長なんかい!

司会の生徒が校長先生と何やら揉めているそうだか、まあ彼女を知っている人なら想像がつく。


(服装とか態度が校長ってよりも大学の教授なんだよなあ)


「あー、私が校長だよろしく頼む」


「めんどくさがらないで名前もちゃんと仰ってください」


「そういうところがいちいち細かいな、彼女に嫌われるぞ」


「そんな態度とるならこちらもにも手段はありますからね」


そう言うとなにやらレコーダーのような物が取り出された。

すると急に校長が大人しくなった。

今はマイクがOFFになっているようで向こうの声が聞こえてこない。すっごく気になるけど進行的には遅れるから取り出したのかな?


「はい、えーと、わた、私の名前はアイ、アイギスー、えっとなんでしたっけ?」


誰だこのポンコツのような人を校長にさせたのは。第一キャラが変わりすぎでしょうが!あなたはいったい誰ですか!さっきまではクールキャラのような空気出してたのに!


「はー、校長、名前はANR(アンリ)で覚え出してください、お願いですから」


「あ、そうだ、思い出した!私の名前はアイギス・ノア・リリアーティアだ!」


「違います、アイギス・ノーム・リリアーナでしょ」


この校長微妙に名前間違えてるのが逆に面白いね。けど、自分の名前ぐらい普通は覚えているものだけどどうなんだろう。

あと、司会の方が既に気疲れしているのか分からないが先ほどよりも少し扱いが雑になってきている。頑張って司会さん!まだ始まったばとかりですよ!


「まあ、名前ぐらいは覚える必要もないから先にいってもいいだろう?」


「もうお好きになさってください。時間になったら伝えるので」


司会がついに進行を放棄した。早くもプログラムの進行に難ありだ。校長の話って長い物が多いけどそのところ大丈夫なのだろうか。


「では、私からのお言葉を授けようではないか!まずは入学おめでとう。これからたくさんの苦労があると思うが頑張ってくれ、以上だ」


「はい、校長の挨拶でした」


えっ、これだけ?こんな素っ気ない感じで進んでいいのものなの?めんどくさいからって司会が指摘しないのはそれはそれでどうなの。まあ、早く終わるならそれはそれで問題ないけどさ。


「次に生徒会長の挨拶ですが……」


司会が見ている席の方にはなにやら熊のぬいぐるみが置いてある。まさか、これが生徒会長じゃないよね。


「すまんが、パス。めんどくさい」


いろいろ情報が溢れてくるがこの学校が思ったよりも緩めな感じなのは理解できた。ぬいぐるみで受け答えする会長とか聞いたことないし、そうでもないとこんなの成立してないしね。


「と言うことなので、生徒会長の挨拶はなし。次に今後の学問については説明いたします」


ホントに挨拶無くなっちゃったよ。色んな意味で不安になるけどこんな進行で大丈夫なの?


「それではここから副会長のカリーナ・ベルエスティアが説明いたします」


なんかやっとまともな人が登壇してくれた。でも、内容的にさっきの人たちに説明されても雑に終わりそうだからこの人選の可能性あるかも、それはそれでお悔やみ申しあげます。


「今から説明する内容について質問等あれば挙手をしてください。もう一度説明することはないので積極的に質問することをオススメします。

それでは、始めます。まずこの学校にはHR、必須科目などはありません。かといって好きな授業だけを受けることも出来ません。Ⅰ~Ⅴのクラスの方は魔法を応用した技術開発等のなかから5つ、A~Hのクラスの方は実戦的な内容のなかから4つ選択できます」


「挙手してもいいですか」


ついに挙手をする人が現れた!聞くだけで精一杯なのにどこにそんな余裕があるのか。


「えーと、その席ならⅣ組のムュニ・カザトーナさんですね。どこについての質問でしょうか。」


「別に名前までは言わなくてもいいのに…。えーと、授業が異なるのであればテストや学年順位などはどうなるでしょうか?」


「そもそもなぜテストや順位が存在するか考えたことはありますか?」


まあ、考えるとしたら対抗心だったり、勉強を意識的にさせるとかになるのかな?どっちでも私が取る行動は変わんない。赤点をとらないことが絶対正義なのだから!

案の定ムュニさんも同様のことを言っている。私よりも丁寧で分かりやすく言ってるけどね。


「では、私たちの考えをお答えしましょう。まず、テストは段階的するものではなく、常に出来る理解していなければ意味がない。だからテストは実施しておりません。次に順位は言うまでもないですが、その時の実力を知ったところで何の意味も持ちません。最終的に結果を残せることが出来るかどうかなのですから。これで納得いたしましたか?」


まるでコンピューターと話ているかのような感覚だ。現にムュニさんはなんとか理解して頷いている。

えっ、私はどうだって?要はテストないから自由に過ごせってことでしょ?


「他に質問等がある方はいますか?」



「いないようなので先に進みます。次に学年ごとのイベントについて説明いたします。基本的には強制参加を義務付けていますが、体調不良等の原因の場合は見学を許可しております。また、意図的な不参加及びルール違反者がいた場合一時的に謹慎処分としております。規模にもよりますが、最悪の場合は退学も視野に入っているため、参加することをオススメいたします。最後に部活動に関してですが、2つまでの兼部を許可しております。また、大会の成績次第では成績に加算されるため積極的に参加して問題ありません。説明については以上となりますが、質問はごさいますか?」

「自分いいっスカ?」


露骨にヤンキー系が現れたな。この後の展開次第では避難したいのだけど。


「ほう、あなたから必要がくるとは思いませんでした。では、A組のキザン・グリムナードさんあなたの質問はなんですか?」


「俺から言うことは1つだけだ。この学校の最強は一体誰だ」


「私が話した内容にそのようなことについてないと思いますけど」


「いいからさっさと答えろ!!」


もう空気がヤバい。どうしてこの場所から離れなれないのか意味が分からない。私含め他の人も退出さしてほしい。



そんな空気を一気にぶち壊す轟音が天井から鳴り響いた。


「すまん!遅れた!!」


1人の青年が轟音の真下辺りに現れ謝罪してきた。また嵐のような展開が始まろうとしていた。

競技場の作りはものによりますが、今回の場合は東京ドームが三段になった感じ。

入場方法はもちろん上からはめるように。

なお、今回操作した人は「ジグソーパズルみたいで楽しかった」とのこと。

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