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王都イベント?!





プリムラ・ジュリアン王国の王子、ジュリオは隣国の宮殿の門の前に馬車をとめ、約束の時間から20分経っても現れない友人を待っていた。

馬車の外で彼の侍従ヘイデンはいつ主人が怒り出すのかそわそわしながら立っていた。


「なあ」


馬車の中から声を掛けられ姿勢を正してヘイデンは「はい」と答える。



「今日宮殿に来ていた人間を調べることはできないか?」



主人の言葉の意味をとり、焦ったようにヘイデンは言った。



「殿下、他国に情報を渡すとお思いですか?それにこの国ではご令嬢が宮殿に顔を出すことは滅多にないのです」

「それじゃあ簡単だな」

「ですから・・・」



いきなり背後から肩をつかまれたヘイデンが振り返るとそこには美しい少年が口元に人差し指を当てて微笑んでいた。



「もちろんルドルフにはバレない様にな」

「誰にバレない様にだって?」



いきなり扉が開き、ブロンドの髪が視界に入った瞬間にジュリオは声を震わせた。



「・・・ルドルフ」



向かいに座って微笑まれ悪寒が走る。

いままでルドルフの微笑みを見てこんなに寒気を感じたことはあっただろうか。



「ごめんね、陛下を納得させるのに時間がかかってしまってね。それで・・・入って良いよ」



ルドルフが声をかけるともう1人現れた。

見知った顔の登場にジュリオは大きく目を見開く。


そのままルドルフの横に座るゲイリーに立ち上がって非難しようとするが、頭を天井にぶつかってしまい頭を抱えてうずくまった。



「陛下が彼も一緒なら良いと言ってね。私も会ったばかりの方にお願いするというのも気が引けたのですが・・・」

「こいつがルドルフに言われて断るわけないだろ」

「そう、快諾してくれてね・・・って君、伯爵の事知っているのかい?」

「ああ」

「以前プリムラに行った時にお会いしてそれ以来。昨日も突然家にいらして」



困ったように眉を下げるゲイリーにルドルフはため息をついた。



「いきなり押しかけて泊まらせろと言われたんですね・・・ジュリオ、人様の家に伺うには事前に約束を取り付けるってこと、君の国では教わらないのかな?」

「・・・知ってる」

「そう。ねえ、君」



カーテンを開けて、馬車の外で立っているヘイデンに声をかける。



「はい」



無言で行動を見られている中、ルドルフはポケットから手帳を取り出しペンを走らせる。



「王都でも警備がしっかりしているホテル名です。この中から選んだホテルに貴方の主人の荷物を移動させてください」


そう言ってルドルフが紙をヘイデンに渡した。



「なっ?!」



慌てて声を上げるも紙を握りしめたヘイデンの指示を待つ視線にジュリオは深く息をはき小声で「・・・手配しておけ」と言った。



「王都案内時の警備はこちらで手配するのでご安心を。ジュリオとの連絡手段はございますか?」

「はい」

「それじゃあ手配お願いしますね」



扉が閉まり、目の前を馬車が走っていく。



「あれでは監獄ですね・・・殿下、この国で宮殿を自由に歩きまわる事が出来る御令嬢はただ1人しかいないのですよ」





主人を思いヘイデンは見えなくなるまで頭を下げていた。




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