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王vs侯爵?



「それではこれで私はこれで失礼する」


お義父様がお義母様の手をとり手の甲にキスをして、ルドルフと私の頭を撫でてから部屋を出て行く。


ルドルフと私、そしてお父様とお母様が立ち上がり頭を下げて見送った。


本当にスマートな方だ。

国民を虜にする理由がわかる。







「さあ、お茶にしましょ」


お義母様がウインクをして座るように促したけれどお父様が仕事に戻ると言って部屋をでていってしまった。

やっぱり宮廷魔術師は忙しいんだなぁ。

何をしているかわからないけど。

今度聞いてみよう。







「陛下は本当に素敵ですね」


お母様が息をはいて言うとお義母様がクスクス笑った。


「バーキン侯爵夫人は本当に陛下がお好きね」

「はい!陛下は格別です。芸術ですわ」


一見普通の笑みを浮かべてはいるものの恍惚としているお母様にルドルフが若干引き気味な表情をしている。

毎日一緒にいるとわかってくる。

いつもの笑顔に少し陰りがあるから。




「バーキン侯爵は陛下と人気を二分していたと聞きましたよ」

「まあ、存じ上げませんでしたわ」



お母様がびっくりして声をあげた。



「ええ、陛下派かバーキン侯爵派かいつも議論されていたらしいわ」

「幼い頃から婚約しておりまして・・・そのような情報は私の耳には入ってきておりませんが」

「ええ、だからバーキン侯爵は手の届かない存在として陛下と同列に扱われていたとか」



呆気にとられているお母様を見てくすくすと笑いながら紅茶を口元に運ぶお義母様は本当に美しい。

流石ウィリアム王の奥様だ。

洗練されている。


「アリアちゃん、バーキン侯爵夫人は貴族の中でもとても尊敬されているのよ。女性たちの憧れ。だからバーキン侯爵の婚約者を許されていたのよ」


もしかしてお母様を見習えということなのではないか。

私がお母様を見つめるとお母様が眉を下げて微笑んだ。



「最近はルイが頑張ってくれているので私も、アリアに貴族世界の生き方について教える時間を作るわ」


私の頭を撫でて微笑むお母様もやっぱり美しかった。


「私、頑張りますね」


両手で拳を作り気合いを入れるとお母様が呆れた様にため息をついた。


「まずはそういう所から教育が必要ね」




はい。

よろしくお願いします、お母様。

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