乙女の試練。
「色々誘っても『アリアにご飯食べさせなきゃいけない』理由で断るからね。・・・でもこれからは僕の仕事だね」
ルドルフは嬉しそうに微笑むと私の手をとりテーブルの前で立ち止まる。
そのまま椅子を引いて私に向かって嬉しそうに微笑んだ。
「さあ、ご飯にしよう」
そのまま促されて座るとルドルフが隣に腰掛けた。
これはもしや・・・
ヨーグルトをスプーンですくい笑顔で私の口元へ運ぶ。
「はい、あーん」
ですよね。
わかってました。
「兄はそんな事しませんよ」
「それじゃあ、僕が初めてなのかな」
ぽっと頬を赤らめる。
可愛い、可愛いよルドルフ。
「そうですけど・・・自分で食べられますから」
すかさず、さっきまで空気のように佇んでいたアンドリューが口を挟んだ。
「大丈夫ですよ、アリア様。乙女の皆様が必ずしも通る道ですから」
なんですか、それ?
どんなイベントですか?
躊躇っていると瞳をうるうるさせたルドルフが視界に入る。
可愛い。
抱きしめたい。
「・・・アリア?」
これも試練だ!
私が口を開けるとスプーンが口に入ってくる。
パクッとく口に含むと甘酸っぱい味が広がる。
ベリーミックスだ!
「美味しい!」
「良かった!アリアがフルーツ好きだと聞いたからね。お願いして作って貰ったんだ!」
その笑顔可愛すぎる!
ルドルフに見惚れていたが、ふと気づいた。
私がフルーツ好きとはどこで入手したんだ。
私が悩んでいると、ルドルフが手を口元に当ててクスクス笑った。
「アリアの情報源は全てルイだよ。ルイは、アリアの話をすると初めは警戒するんだけど、後からものすごく饒舌になるんだ」
天使の笑顔で何を言っているんだ、この方は。
まあ、それだけ私をいつも考えてくれたのだから良いとしよう。
しかし私の心の声を読むとかルドルフの読心術半端ない。
「さあ、続きをしようね」
いつものように語尾にハートが変換されそうな話し方に私は羞恥に耐えながら食事を進めるのだった。




