誕生日当日になりました。
 
「おはよう、アリア」
いつものようにルドルフの声で目を覚ます。
寝起きからルドルフの甘い声を聞くことができるのは、妻である私の特権だ。
しかし、今日ばかりは正直眠くてまぶたが重い。
0時まわった時点でルドルフに誕生日を正式に祝ってもらってから、結局明け方まで祝ってもらっていたのでそんなに眠っていないのだ。
「もう少し眠っていたいです・・・」
正直な気持ちを口にすると、いつものように私のまぶたに口づけてくれる。
「うん、そうだね。もう少し・・・」
「駄目ですよ、姫。すでにバーキン侯爵家の使いの者がスタンバっていますから」
ルドルフの言葉を遮るようにアンドリューは言い放つと勢いよくブランケットをめくりあげ、そのまま私を持ち上げて椅子に座らせた。
「お嬢様、失礼いたします」
聞きなれた声がするけれど眠くて頷いた後、そのまま眠ってしまった。
そして気付いた時には着飾った私が鏡に映っていた。
「あれ?」
「おはよう、アリア」
「はい、おはようございます」
白いジャケットを羽織ったルドルフが鏡越しに微笑む。
あまりにも美しくて振り返った私はルドルフに抱き着いた。
「今日も素敵ですね!」
「アリアも可愛いよ」
額に口づけられて照れているとアンドリューのわざとらしい咳ばらいが聞こえた。
ルドルフと私は微笑みあう。
「行こうか、アリア」
「はい、ルドルフ」
私はルドルフから差し出された手を取った。
連城の『大好きな・・・に溺愛されています。』シリーズの第一弾『大好きなお兄様に溺愛されています。』をムーン版から全年齢版にして、なろうでUPしております。
アリアが作中で記憶が戻る前に読んでいた小説になります。
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