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王子のスキンシップ力は王妃譲りです。




「・・・母上」



私から手を離した王子が呟いた。

その瞬間、私は咄嗟に姿勢を正した。


この時ほど、家庭教師に感謝した日はない。


王妃の視線が王子から私に移った途端、うっとりと微笑んで私の頬を両手で包んだ。





・・・王子は母親譲りなのかもしれない。

このスキンシップ力。

母から子へ引き継がれていると感じた。



「あら、可愛い子ね。ルイにそっくり!」



戸惑う私に王子が名乗って良いよと合図してくれる。

私は頷いて王妃を見つめた。



「初めまして。アリア・バーキンと申します。バーキン侯爵家の長女でルイ・バーキンの妹です」



王妃の手が離れたのでスカートを少し持ち上げて令嬢ポーズで挨拶をする。



「ルドルフのママです。宜しくね、アリアちゃん」



王妃ではなく、母親として挨拶してくれたことが嬉しくて頬を染めてしまう。



「やだぁ。可愛い!噂以上だわっ」


「噂?」



混乱して王子を見ると、王子が私の腰に手を回して耳元で囁いた。



「ルイがね、アリアの自慢を良くするんだ。だからだよ」



お兄様っ!!

シスコンだってわかってたけど。

私もブラコンだけど!

まさか王妃の前で言うなんて!



唖然としていると王妃が私の手をとり、部屋の中へ連れて行かれる。

私が振り返って王子をみると呆れたような顔をしたまま頷いた。



「あなた!!ルドルフが、あのルドルフが、アリアちゃんを連れてきたのよ!」



王妃は私を部屋の中で足を組んで座っている美しい男性の前に立たせると嬉しそうに私の頬に自分の頬をすり寄せる。


そんなびっくり展開よりも、私は目の前の男性に見惚れてしまった。









ゲームのルドルフ王子にそっくりだったからだ。




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