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闇の仕事、現代で生きる・・・  作者: 澤田慶次
6/21

意外な結末・・・

粛清の時・・・

海斗は副総監達が待つ部屋に入って行く。

「来たな、闇の首領!」

「待ってたぞ!」

「さすがにあいつ等では荷が重いか・・・」

「・・・試したつもりか・・・」

「はっはっは、試したわけじゃない。ただ、あいつ等にやられる様では、お話にならないからな!」

「・・・話しくらいは聞いてやる・・・」

「話しくらいか・・・後で自分から頭を下げると思うがな・・・」

「まあいい・・・どうだ、俺達と一緒に日本を支配しないか?」

「・・・意味が分からないが?」

「簡単な事だ。俺達とお前達が手を組めば、日本は俺達の物だ。どうだ、悪い話ではないだろう。金も思いのままだ。手付金として、この金をやろう!」

副総監は億を下らない金を海斗に差し出した。

「・・・興味がないな・・・」

「そう言うな、金さえあれば何でも自由だ。欲しい物は何でも手に入る。女も自由だぞ!」

「あんたは若いんだ、金も女も思いのまま・・・悪い話じゃないだろう?」

「我々と手を組もうじゃないか!」

「・・・やはり興味がない・・・残念だがな・・・さて、切り札を見せてもらおうか?・・・俺を前にして余裕で居られる切り札をな・・・」

「さすがは闇の首領、分かっているか・・・まあ、これを見てから考え直すもいいだろう!」

副総監が合図を出すと襖が開き、そこには20人くらいのヤクザ・特殊部隊がおり、その後ろに日本刀を持つ異彩を放つ狂った目の男がいる。

「分かるか、これだけいる!」

「ふん、人斬り九条か・・・面白い奴がいるな・・・」

「更に・・・」

副総監が手を叩く。

すると、ヤクザが1人の女性を羽交い締めにし前に出て来る。

「どうだ、手を出せまい。このまま意地を張って殺されるか、我々と手を組んで、面白おかしく生きていくか、答えは決まっているだろう?」

3人は笑っている。

空斗と陸斗が入ってくる。

「3首領が揃ったな!」

「どうた?手を組もうじゃないか!」

「楽しく生きようじゃないか!」

『・・・くっくっくっ・・・はっはっは・・・はーはっはっは!』

「何がおかしい?」

「これが笑わずにいられるか・・・」

「犬は餌で飼える・・・」

「人は金で飼える・・・」

「しかし、闇を飼い慣らす事は出来ない・・・」

「ならばここで死ね!」

「動くなよ!」

「動いたらこの女の命は無いぞ!」

3人はいやらしい笑いを浮かべる。

「何か勘違いをしている・・・」

「俺達は正義の味方では無い・・・」

「その女は殺せばいい・・・俺達の事を見たんだ、どの道死ぬ運命だ・・・」

「なんだと?」

「強がりを言うな!」

「本当に殺すぞ?何の罪もない女だぞ!」

「・・・人は多かれ少なかれ罪はある・・・」

「・・・少し人生が、他の者より先に終わるだけ・・・」

「・・・地球の歴史と比べれば、100歳の老人も生まれたての赤ちゃんも一瞬で変わりはない・・・」

「無駄話は終わりだ・・・」

「さて、片付けるとするか・・・」

「誰から殺せばいいんだ?」

「殺せ、こんな若造殺してしまえ!」

空斗は庭に移動する。

移動すると右手の人差し指を立て、鼻先に当てる。

人斬り九条と女性、副総監達を残し、他の者が庭まで飛ばされる。

次の瞬間、空斗は人差し指・中指・薬指を鼻先に当てる。

その瞬間、空斗の前に龍が現れる。

見えているのは3人の首領のみである。

空斗は龍の頭を突いた。

その瞬間、凄まじい突風が吹き、男達を切り刻む。

男達が細かくバラバラになると空間に穴が開き、突風は男達の肉片ごとその穴に消えていった。

「さて、九条の相手は俺がしよう・・・」

陸斗は前に出る。

九条が笑いながら突っ込んで来た。

「・・・お前は狂ってしまったが、それもあいつ等のせいだ・・・最後くらいは人間として死ぬがよい・・・」

陸斗は左の人差し指を立て、鼻先に当てた。

その瞬間、九条は動きが止まる。

九条の目の前に女性の姿が映し出される。

「お兄ちゃん・・・」

穂乃果(ほのか)・・・」

「お兄ちゃんが私を愛してくれたから、私は幸せだったよ!」

「おお、おおおおお・・・おあああああああああ!」

女性の姿が消えた。

「強い思念だ・・・来世で幸せを・・・」

陸斗は左の人差し指を折る。

九条の心臓が粉々になり、九条はその場に倒れた。

海斗は3人の前に歩を進め、目の前でしゃがむ。

「さて・・・殺すか・・・」

「待て・・・金はやる、だから命だけは・・・」

「必要以上の金はいらない・・・九条の無念も合わせて返すとしよう・・・」

海斗は立ち上がり、右手の人差し指と中指を立て、鼻先に当てた。

副総監を含めた3人の周りに、透明な箱の様な物が出来、中の空気が黒く淀む。

空間が裂け、中からジョネスが出て来る。

ジョネスは副総監達を見て薄ら笑いを浮かべる。

「殺すのに何の躊躇もいらない奴等は久しぶりだ・・・」

「後悔と絶望・・・それが望みだ・・・」

「愚問だな・・・俺がいる時点で絶望だ・・・」

ジョネスは副総監達を抱えると、再び空間を裂き、その中へ入って行った。

海斗は女性の前に行く。

「ありがとうございます!」

女性が海斗に抱き付く。

「・・・分かっている・・・誤魔化す真似はよせ・・・」

「!?」

「俺達を騙せると思っているのか・・・」

「・・・だったら何だっていうの?私を殺せるの?」

女性は海斗から離れると、そう言い放った。

「・・・俺達は悪だ・・・殺す事は何とも思っていない・・・」

「わ、私はあいつ等に依頼されただけ・・・利用されただけ・・・」

「・・・法外の報酬を貰ってな・・・話はここまでだ・・・」

海斗は女性の前に手をかざす。

女性は一瞬で凍り付き、粉々に砕け散った。

空斗・陸斗が海斗の近くに集まる。

「・・・最後の仕上げだな、海の・・・」

「ああ・・・空の・・・頼みがある・・・」

「分かっている・・・任せておけ・・・」

「俺はどちらに付いて行けばいい?」

「お前は俺と、少し遠くに行くぞ・・・」

「分かった・・・ちょっと待ってくれ・・・」

陸斗は九条の近くに移動した。

すぐに右手人差し指を鼻先に当てた。

九条の死体が空中に浮かび、一瞬光って消えた。

「あいつの惨めな姿は晒す事は無い・・・」

空斗は陸斗の肩に手を置く。

「妹を盾に狂わされた人生・・・その妹も殺されていた・・・」

海斗は空斗と反対の陸斗の肩に手を置く。

「企てた者達、そそのかした者達・・・抹殺だ・・・」

3人は頷き、闇に姿を消していった。

まだ終わりではない・・・

これから何が待つ!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 今回も躊躇なくいきましたね! 粛清おそるべし・・・ 光の戦士カイが闇を見ています。。 いつか3人に光を・・!と今日も罪をカウントしてます(笑)
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