首領の理りと秘密・・・
首領のピンチ・・・
ジョネスとバイゼルは大声で笑い出した。
「「はーっはっはっはっはっは!」」
「絶望を与えていた俺達が絶望を体験出来るんだ、なぁ、ジョネス!」
「本当に・・・楽しみとしか言い様が無い・・・」
「それにしても、7大悪魔と言われるお前達が・・・」
「まさか臆した等とは言うまいな?」
「はん、元人間風情が・・・」
「知った口を聞くな!」
「我々が臆すだと?」
「舐めるのも大概にしろ!」
「我等の恐ろしさ・・・」
「天界の奴等に思い知らせてやるわ!」
「いつまでも語り継がれるくらいの恐ろしさをな!」
12人の魔界軍は首領の所に歩みを進める。
「お前達は下がっていろ・・・」
「そうだ、ここは俺達首領に任せろ・・・」
「奴等を全滅させる・・・」
魔界の空に眩しい光が輝き、翼を持った人の形をした者が現れるが、翼は天使長よりも遥かに大きく、その姿は神々しくさえある。
「この状況で、そんな強がりがまだ言えますか?」
「ミカエルか・・・やっと姿を現したな・・・」
「我々3人を舐めるなよ・・・5000の軍勢と天使長、そしてミカエル、お前を消せばいい・・・簡単な事だ・・・」
陸斗は黙っている。
「ミカエル様に何て言う口を・・・」
「到底許せる事ではありません!」
「死を持って償いなさい!」
「「望む所だ・・・」」
構える空斗と海斗の前に陸斗が立ち塞がる。
「「何の真似だ!」」
陸斗は顔を隠している布を取りながら言葉を吐いた。
「下がっていろと言った筈だ・・・ここは俺が任された筈だ・・・」
「馬鹿かお前は?1人で何が出来る?」
「協力しなければ殺られるだけだぞ!」
「なーに・・・全員が殺られる必要は無い・・・俺がこの命を燃やし、光の戦士と天使長もろとも消せばいいだけの話だ・・・ミカエル程度なら、お前達2人でどうとでもなるだろう?」
「何を言っている?」
「お前だけが犠牲になろうというのか?」
「首領の仕事が残っているだろ?・・・お前達2人いれば仕事は何とかなる・・・違うか?」
「海斗・・・どうやら陸斗は、俺達が考えている以上に大きくなったな・・・」
「ああ、これなら大丈夫だ・・・陸斗、奥の手を出す!」
「????」
空斗と海斗は、陸斗の肩にそれぞれ手を置く。陸斗は困惑している。
「負け惜しみですか?」
「最後となると、首領も女々しいですね!」
「それとも、まだ何か楽しませてくれるのですか?」
「天使長を倒す事が出来れば、お相手致しましょう!」
「くっくっく、後で吠え面かくなよ!」
「残念だが、貴様達ではどうにも出来ない・・・知りたいものだな、大天使ミカエル様の絶望の顔を!」
空斗と海斗は陸斗に向けて印を結び両目を閉じた。
「「封印した力、今再び!」」
2人は閉じた目を開いた。
「「開!」」
2人が唱えた瞬間、陸斗の両肩、空斗の右肩、海斗の左肩に六芒星が浮き上がり、それが強く輝き出す。
陸斗はその場に静かに佇む。空斗と海斗が少し前に出る。
天使長達が天力を込め、攻撃を放つ。その攻撃を空斗が片手で軽く弾き飛ばした。
「「「馬鹿な・・・」」」
「その程度では、傷1つ付けられんよ・・・」
「残念ながら、そちらの大天使様でも無理だろうな・・・」
「説明願いたいものですね、例え大口だとしても・・・」
ミカエルは鋭い視線を首領に送る。
「お望みとあらば・・・我等が何故に3首領なのか、そこが始まりだ・・・元々首領が3人なのは、その力を悪用しない為のもの・・・常に他の2人に見張られている為に、その絶大な力を悪用出来ない・・・お互いがお互いを監視する・・・その為の3首領であり、だからこそ、首領の力は拮抗していないといけない・・・」
「しかし、ある時例外が起こる・・・過去例を見ない天才が現れた・・・長い首領の歴史の中でも群を抜く天才、それが空斗・・・そしてその数年後、それに引けを取らない天才が生まれた・・・それがこの俺、海斗だ・・・」
「成る程、その絶大な力を封印したという訳ですか・・・」
「それは違うな・・・どんなに大きな力だろうと、俺達3人の力が拮抗していれば関係ない、問題はその後だ・・・俺達より遥かに優れた天才が生まれた・・・俺達2人が協力しても、歯が立たない大天才が・・・」
「当時の首領もこれには驚いていた・・・今までの長い歴史の中、首領として生まれた者はその力は拮抗していた・・・いわば例外が生まれたのだ・・・その為に当時の首領はその大天才の力を封じ込めた、俺達の力も使ってな・・・その男が成長し、封印を解いても馬鹿な事を考えない様になるまでな・・・」
「俺達は確信している・・・陸斗なら大丈夫だ!」
「馬鹿な事は考えない・・・陸斗は俺達が考えるより大きくなった!」
陸斗は向きを変え、ミカエル達の方を向く。その瞬間に光の戦士が数人、何かに弾かれ砂になっていった。
「これが俺の力か?」
「「「何をした?」」」
「見えなかったのか?・・・陸斗は親指で忍力を込めた小さな球を弾いたのだ・・・」
「無理も無いか・・・俺達ですら、かろうじて見える程度だからな・・・俺達は陸斗の力を封じる為に力の約半分を封印した・・・それでも俺達は歴代トップと言われていたが、陸斗の力は今まで約10分の1程度・・・形成逆転といった所かな・・・」
「さて、そういう事なら徹底的にやらせて貰うとするか・・・改めて、全員下がっていろ!」
「「任せる!」」
空斗と海斗はサタン達に合図を出し、後方へと下がった。
「準備運動くらいにはなってくれよ!」
陸斗はゆっくりと歩き出した。
形勢逆転、恐るべき秘密・・・
逆襲といきましょう!




