首領の決定は絶対・・・
罰は受けて貰わないと・・・
陸斗が歩みを進め、1番奥の襖を開ける。
「何奴だ!」
そこには剣崎組3代目、剣崎大治郎を真ん中に、5人の男が居る。
「ここを剣崎組と知っての事か?」
「剣崎組・・・だから何だ?」
「若僧が!」
「生きて帰れると思うな!」
大治郎以外の4人が立ち上がる。
陸斗はすぐに自分の右手をかざす。
瞬間に4人は溶け出し、跡形も無くなった。
「な、何だ貴様は?」
「俺か?・・・俺は闇の者だ・・・」
「闇の者だと?・・・まさか・・・」
「本当に居たのか・・・と言う・・・」
「ほ、本当に居たのか・・・何!」
「お前達は、俺を怒らせるのが上手いな・・・死ね・・・」
「ま、待て・・・話せば・・・」
「分からんな・・・俺が死ねと言ったんだ・・・後悔と共に死ね・・・」
陸斗は右手の人差し指を鼻先に当てた。
大治郎の周りに透明な箱の様な空間が出現し、空間が裂ける。その裂けた空間からおよそ人とは思えない風体の者が現れた。
「貴様・・・人間か?」
「人間・・・100年前ならそうだったな・・・」
「誰だ?」
「俺か?・・・俺はバイゼル・・・今は悪魔だ」
「バイゼルだと?・・・100年前・・・皆殺しのバイゼルか?」
「懐かしい響きだ・・・」
「バイゼル、後悔と確実な死を・・・出来るな・・・」
「陸の首領、容易い事だ・・・ゆっくりと楽しませて貰う・・・」
バイゼルはゆっくりと大治郎に近付くが、大治郎はドスを懐から出し、バイゼルに攻撃を仕掛ける。
「はーはっはっはっは、抵抗するならもっと激しく頼みたいものだな!」
バイゼルは大治郎を掴むと、ゆっくりと手首を捻り出した。
「うわぁぁぁぁああああああああああ!」
大治郎の手が床に落ちる。
「ゆっくりと捩じ切ってやる・・・しっかり後悔しろよ・・・お前は触れてはいけない男の逆鱗に触れたんだ」
大治郎の悲鳴が響き渡る中、陸斗はゆっくりと床に沈んで行った。
自分の家に戻った陸斗は、地下室に移動する。
地下室には、空斗・海斗がすでに居る。
「2人共揃ってたか・・・」
「最近、妙な事件が多過ぎる・・・」
「魔界と天界に何かあったのかもな・・・」
「多分、光が関係しているだろう・・・」
「魔界ですでに、何か起こっているかもな・・・」
「どうする?・・・」
「俺は鬼島組を消す・・・」
「よし、陸斗は鬼島組だ・・・俺と海斗は魔界に行く・・・」
「どちらにしても、俺達には大した事ではない・・・」
それぞれが精神統一に入った。
夜12時になり、3人は改めて地下室に集まる。
「俺は鬼島組を潰す・・・」
「俺達は魔界に行く・・・」
「まぁ、何があったかは後でな・・・」
それぞれ地面に沈んでいくが、陸斗は何か胸騒ぎがした。
しかし、まずは鬼島組の完全消去が先決の為、そちらに意識を向けた。
陸斗は鬼島組の前にいる。珍しく黒装束に身を包んでいる。陸斗は鬼島組に歩を進める。
入口に着くと2人の男が陸斗の行く手を阻もうとするが、陸斗はすぐに手をかざし2人の男を溶かした。
更に歩を進める。
建物の中に入って、あまりに多くの人がいる為に陸斗には一つの考えが浮かんだ。
「ここで死ね、首領!」
「俺達は殺しのプロだ!」
「俺達が世界を支配する!」
「成る程・・・やはり分かっていたか・・・どうやら、思った通りだな・・・」
陸斗は男達に気にも止めず歩き出した。
男達は50人程居る。男達は一斉に陸斗に襲い掛かる。
しかし、陸斗は両手を軽く交差させると、風が吹き抜け、男達はバラバラになり空間が裂け、跡形も無く消え去ってしまった。
陸斗は更に奥へと行く。
鬼島組5代目、藤巻傑と3人の男が現れた。
「やはり一筋縄ではいかなかったな!」
「俺達、殺し屋が殺るしかないか!」
「そうだな、俺達の様な特殊な者でないと難しそうだ!」
「特殊か・・・変わらんぞ、赤子もお前達も・・・俺の前ではな・・・」
「「「ほざけ!」」」
3人は陸斗を囲む様に位置を取る。
「死ね!」
「俺達を敵に回した事が運の尽き!」
「地獄で後悔しろ!」
3人はそれぞれが念を込める。
俗に言う超能力であり、彼等はかなり強いサイコキッカーである。その超能力で殺しを生業にしているらしい。
1人は陸斗の動きを止め、1人は陸斗の脳に直接攻撃を仕掛け、1人は陸斗の体に大きな炎をぶつけた。
「あ、ああ、や、辞めて・・・うわぁー!」
陸斗の脳に直接攻撃を仕掛けていた男は、急に苦しみ出し頭が爆発した。
陸斗は炎の中からゆっくりと歩いて出て来る。
「ば、バカな!」
「効いてないのか?」
「その程度では、子守唄にもならん・・・」
陸斗はすぐに地面に右手を着く。
「滅」
陸斗が言葉を発した瞬間、残った2人は砂になって崩れ落ちた。
「何をしたんだ?」
「強い衝撃を与えた・・・常人には耐えられない程のな・・・」
「く、話が違う・・・」
「踊らされたとは言え、許せる事ではない・・・」
陸斗は話し終わると藤巻は足元から凍り付いていく。
「た、助けてくれ、俺はかつがれたんだ!」
「どの道生きる資格は無い・・・ゆっくりと凍りながら、後悔と懺悔をするんだな・・・さて、そろそろ出て来たらどうだ?」
陸斗は藤巻の奥に声を掛ける。
「やはり分かりましたか・・・まぁ、どの道貴方とは戦わねばならない様ですね!」
襖を開ける事なく1人の人間の形をした者が現れた。
「光の者だな・・・」
「察しがいいですね!いかにも光の戦士、モカでございます!」
「・・・魔界に行かねばならぬか・・・」
「それは無理でございます!私が貴方を倒します故、叶わぬ願いでございます!」
「・・・自惚れもそこまでいくと呆れるな・・・お前も入口に居た男も俺には変わらん・・・」
「私に大口ですか、気に入りませんね・・・死んで後悔なさい!」
モカは両手を交差させると、凄まじい旋風が起こり陸斗に襲い掛かる。周りの物は鋭利な刃物で切られた様になっている。
ここで人間の形をした者と表現した理由を書いておく。光の戦士は天使が戦士に変わった者の姿である為、人間の形と表現している。
「もう終わりですか?あっけないですたね!まぁ、私の前では致し方ない!」
「この程度で勝った気でいるのか・・・おめでたい頭をしているな・・・」
陸斗は旋風の中を平然と歩いている。
「ば、バカな・・・私の最大の技だぞ!」
「そよ風は充分だ・・・」
陸斗は右手を下から上に動かした。
瞬間、あり得ない程の突風がモカを通過した。通過した瞬間、モカの姿は消えていた。
「100年くらいで再生するだろう・・・さて、魔界に行くとするか・・・」
陸斗は地面に向かって拳を振り落とす。
鬼島組の本家は跡形も無く粉々になった。
陸斗は建物が壊れる前に魔界へと消えていた。
どうやら大きな事になってきた・・・
魔界が騒がしそうだ・・・




