特殊な仕事?考え方は実は違う?
何気無い日常・・・
たまにはいいんだけど・・・
ある朝、それは起こった。
木暗楓が闇中家の前に居た。
海斗が出ようとして楓にぶつかりそうになった。
余談ではあるが、楓は何かを考えていた為か、気配が全く無く、海斗ですら気付かなかった。
「どうしたんだ?」
「はい、人探しの依頼がありまして・・・」
「うーん・・・その依頼は俺はパスだな・・・空兄貴と陸斗に相談してみなよ!」
「はい・・・」
「空兄貴、話聞いてやってよ!」
「はいよー!」
奥から空斗が出て来る。
「実は、小さな女の子からの依頼でして・・・」
「その依頼は難しいな・・・俺達との関わりがバレたら、その子が危ない・・・俺達ではなく、陸斗に頼んでみなよ!」
「陸斗様ですか?」
「いいや、陸斗さんにだ!」
「陸斗・・さんですか?」
「まぁ、今、学校の用意してるから、話てみなよ・・・俺はもう行くからさ!」
「はい・・・」
楓は闇中家に上がっていく。
「どうした、楓?」
「はい、女の子から人探しの依頼があって・・・」
「そうか・・・今日の放課後でいいか?」
「引き受けてくれるんですか?」
「別にいいぞ、陸斗としてならな!」
「はい、陸斗様!」
「陸斗様?俺はお前の同級生の陸斗だ!」
「はい、お願いします・・・陸斗・・さん・・・」
「ああ、頼まれた・・・1つ頼みがある!」
「何ですか?」
「周りに質問されたりすると色々面倒だ・・・放課後にデートって事にしてくれ!」
「えっ・・・デ、デートですか?」
「ああ、頼むよ・・・いろんな奴が絡むと面倒なんだ・・・特に冥が絡むとな・・・」
「わ、私で良ければ、大丈夫です!」
「そうか、ありがとな・・・ついでに学校も一緒に行こう、その方が自然だ!」
「は、はい・・・一緒に行かせて貰います・・・」
「大丈夫か?・・・顔が真っ赤だし、目線が合ってないぞ?」
「大丈夫です!」
2人は一緒に学校に行く事になった。
通学途中、拓也が陸斗に声を掛ける。
「よう、陸斗!」
「朝から元気だな・・・」
「何だよ・・・何で楓ちゃんと居るの?」
「ああ、今日の放課後の打ち合わせがあったから、一緒に通学してるんだ・・・」
「何?楓ちゃんは陸斗と仲いいの?」
「まぁ、それなりに・・・」
「陸斗、放課後に何があるんだよ?」
「デートだが?」
「!?・・・お前、それはないだろう!」
「何でだよ?」
「俺が寂しいだろう?」
「それは知らん!」
「楓ちゃん、こんな薄情な奴がいいの?」
「・・・はい・・・」
「何だよ〜、陸斗ばっかりモテて、羨ましいな〜!」
「拓也はちょっとおつむがな・・・」
「うるせぇな〜・・・それよりこの事実を知ったら、クラスが騒がしくなるな・・・特に冥ちゃん辺りから!」
「確かにな・・・」
「まぁ、楓ちゃん・・・困った事があれば言ってよ。相談くらいは乗るからさ!」
「ありがとうございます!」
「まぁ、拓也だと話を聞くしか出来ないからな・・・理解出来る頭を持ち合わせてないもんな!」
「うるせぇ、全く友達甲斐のねぇ奴だな!」
3人で話しながら学校に向かった。
自分達のクラスに入っていく3人を見て、クラスは騒がしくなった。
特に、冥にとっては穏やかではない。
「よう、陸斗!・・・珍しいな、異性と登校なんて!」
「そうか?・・・たまにはいいだろう?」
「悪くはねぇけど、拓也が邪魔に見えるぜ?」
「失礼な・・・俺は邪魔じゃないぞ!」
「まぁ、本人がそう言っている事だしな!」
「楓ちゃんは拓也が邪魔じゃないの?」
「私は大丈夫です・・・気にしてませんから・・・」
「・・・それより、何で一緒に登校したの?」
「そ、それは・・・」
「放課後のデートの打ち合わせの為だ!」
『デート!』
クラス中から声が上がり、全員から注目される。
特に女子、それも冥の目線がかなり鋭い。
しかし、陸斗はそんな事は御構い無しである。
いつも通りに席に着くと、すぐに眠ってしまった。
大変なのは楓であった。
男子からは、何で陸斗なんだと質問攻めにあい、女子からは、どうやって陸斗と仲良くなったかを聞かれた。
それは1日中続き、休憩になると楓の机にはクラス以外の女子も集まり、楓は対応するのに大変であった。
陸斗も男子から言われたり、他のクラスから来られたりと大変な筈だが、全く相手にせず、また、昼休みにはすぐに屋上に上がり、みんなが屋上に行くと陸斗の姿は無かった。
陸斗は上手くみんなから逃げ切っていた。
放課後、陸斗は楓に声を掛け、学校から出て行く。
その後を冥が付けてくるが、陸斗は一瞬、左手の人差し指を立てた。
瞬間、冥には幻が見え、冥の前には黒装束を着た陸斗が現れた。
「俺に構うなら、死あるのみ・・・」
「陸斗様、それは・・・」
「うるさい・・・お前は無用だ・・・」
「そんな・・・陸斗様・・・」
「死ね・・・」
幻の陸斗が冥に攻撃を仕掛け、冥は目を瞑った。
しかし、攻撃は来ない。
冥が目を開けると、そこには誰も居なかった。
「しまった、陸斗様の術・・・」
すぐに走り出し、当たりを確認する冥だが、陸斗と楓の姿を見つける事は出来なかった。
「冥、一生の不覚・・・」
冥は小さく呟いた。
陸斗の周りは少し賑わっています。
さて、依頼はどんな解決をするのやら・・・




