陸の激しさ!
陸斗が姿を現わす・・・
陸斗は滋賀の山奥の大きな古寺に姿を現した。
陸斗はすぐに自身の右手の人差し指を立て、鼻先に当てる。
「隠れたまま死ね・・・」
陸斗の呟きの後、全身を炎に包まれた50人以上の忍者が苦しみながら悶える様に、転がって出て来る。
「そんなに熱いなら冷やしてやろう・・・」
陸斗は今度は左手の人差し指を鼻先に当てる。
炎に包まれていた忍者が一瞬で凍る。
「涼しくなったか?・・・答える事も出来んか・・・」
陸斗は歩みを進める。
凍った忍者達は砕け散った。
陸斗が古寺に入るとすぐに、3人の黒装束の男達が現れる。
「林の猟団の・・・」
「死ぬ者の名前に興味は無い・・・」
「我等にデカイ口を叩くとは!」
「死して償うがよい!」
3人は全員が印を組み、忍力を合わせる。
「「「くらえ!」」」
真空波が陸斗を襲う。
陸斗は直撃する。
「どうだ!」
「我等を見くびった罰だ!」
「地獄で後悔しろ!」
「・・・見くびる?・・・これは余裕というんだ・・・お前達では俺に傷を付ける事も出来ん・・・」
「ば、はかな!」
「我等の術が・・・」
「も、もう一度だ!」
3人はもう一度印を組む。
大きな落雷が陸斗を直撃する。
「今度こそ殺ったか?」
「防ぎきれまい!」
「我等の強さ、今度こそ証明出来たか?」
「・・・誰を殺ったんだ?・・・虫でも殺したか?・・・こんなもの、防ぐ必要も無い・・・証明したのは、お前達の無力さだ・・・」
「く、化け物め!」
「もう一度だ!」
「必ず死んで貰う!」
3人が印を組む前に陸斗は右手を3人にかざす。
3人は動きが止まり、身動きが取れない。
「俺の許可無く動くのはこれまでだ・・・さあ、ここからは俺のターンだ・・・」
陸斗は右手の人差し指を動かす。
「ぎゃああああああああああ!」
黒装束のうちの1人の右腕が逆方向に曲がる。
陸斗は右手中指を動かす。
「ぐぁぁぁああああああああ!」
違う男の左足が前に曲がる。
「・・・酷い声だ・・・俺に牙を剥いたんだ・・・きっちりと死んで貰う・・・後悔をしてからな・・・」
陸斗は左手の人差し指と中指を立て鼻先に当てる。
黒装束の男達は、足元からゆっくりと消えていく。
陸斗は右手を握る。
3人の喉が潰れ、声が出ない。
少しずつ消えるが、とてつもない痛みが伴う。
「・・・俺に聞こえる様に命乞いをしろ・・・助けてやるぞ・・・」
3人の男達は必死に何かを言おうとするが、声が出ていない。
「くっくっく・・・聞こえんな・・・お前達は何人の声を無視し、殺したのかな・・・少しは分かった様だな・・・まあ、もう少し激痛の中で後悔するんだな・・・はーはっはっは!」
陸斗はさらに歩みを進める。
陸斗は大きな広間に出た。
「さすがは闇の首領だな・・・あいつ等では止められんか!」
「・・・試したのか・・・気に入らんな・・・」
「そう怒るな・・・俺達と組まんか?そちらの方が得だぞ?」
「・・・興味がない・・・俺はお前達が嫌いだ・・・それだけだ・・・」
「俺達と争っても得はないぞ・・・特に、この林の南城様と戦うなんて、命の無駄遣いだ!」
「・・・自信ありか・・・相手の力量が分からん・・・早死する典型だ・・・まして俺相手にでかい口とはな・・・」
「お前こそ口を慎め、この南城様に向かって無礼な!」
「・・・どうでもいい・・・お前達と手を組む気は無い・・・俺はお前達が嫌いだ・・・それに・・・俺達なら誰と組まずとも世界の支配は出来る・・・さあ、死ぬ時間だ・・・」
「この分からずやめ、死んで後悔しろ!」
南城は印を組み、陸斗に向かい炎を巻き上げる。
「俺に炎か・・・大丈夫か?・・・」
陸斗は右手で炎を受け止め、それを握り潰す。
「これならどうだ!」
南城は更に印を組み、陸斗に氷の刃を無数に飛ばしていく。
氷の刃は陸斗に当たるが、その刃は陸斗に触れると瞬間に蒸発する。
「所詮その程度だ・・・俺達には変わらんぞ・・・生まれたばかりの赤子も、お前達も・・・俺達との差が限りなくある事に変わりはない・・・」
陸斗は右手を南城にかざす。
南城は身動きが取れなくなる。
「このまま殺しても意味はない・・・南城・・・己のした事を後悔しろ・・・」
陸斗は左手の人差し指と中指を立て鼻先に当てる。
南城の前に黒い影の様な物が現れ、それがだんだん人間の様な形になっていく。
影が完璧に人の形になり、その影が右手を真横に伸ばすと地中より刀が現れ、その影は刀を握る。
刀を持った影は顔や体付きがはっきりと分かる。
「九条、お前の恨みを晴らすがよい・・・俺に出来る唯一の事だ・・・」
「陸の首領、ありがとうございます・・・こいつは俺が殺します・・・影縛りを解いて下さい・・・」
陸斗は影縛りを解く。
「人斬り九条、随分な言い方だな!」
「お前は殺す・・・妹の為にも・・・」
「舐めるなよ、お前如きにやられる南城様ではないわ!」
南城は印を結ぶと炎が九条を襲う。
九条は刀を鞘に戻す。
次の瞬間、南城の放った炎が真っ二つになった。
南城は続けて落雷を九条に落とすが、落雷も真っ二つになる。
九条は抜刀術を使っていた。
普通の抜刀術は目にも留まらぬ速さだが、九条の抜刀術は目にも映らぬ速さである。
実際、抜刀された所は見えず、刀は鞘に収まったままに見える。
「・・・南城よ、ここにいるのは人斬り九条ではない・・・九条宗則だ・・・達人、宗則だ・・・」
「!?」
「九条宗則、愛刀、菊一文字宗則とこの世で最後の抜刀術、冥土の土産にするがよい!」
九条は南城に向かって走り、南城とすれ違う。
すれ違った瞬間、南城は真っ二つになった。
「ありがとうございます・・・これを受け取って下さい・・・」
九条は愛刀を陸斗に渡すと闇に消えていった。
陸斗は九条の愛刀を握る。
「九条の愛刀・・・菊一文字宗則か・・・同じ銘を持つ刀・・・因果なものだ・・・」
陸斗は菊一文字宗則を持ち、地面の中に沈んでいった。
残りは頭目と本隊のみ・・・




