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第9章

 かなり暗くなってきた。


「毎日ここに来てるのか?」ぐわんぐわん。


「また来てもいいか?」過呼吸になりかけた感じがしたので、慌てて「嫌なのか」と訊いたら、ぶんぶんぶんぶん。嫌ではないらしい。


「じゃあ、俺、帰るわ」と言って、さっき出した弁当とオレンジジュースを拾い上げようとしたら、和木坂が飢えた子猫のような表情でこっちを見てたので「……やるよ」と言って差し出した。


 和木坂は驚愕の表情をしてから「あ、あ、あ、ありがと」と言って号泣し始めたが、もう俺は無視して帰った。


 完全に調子を狂わされた。結局またコンビニ行った。


 旧音楽室、バンドの練習。俺はノーユースだった予定を変更、ブルーハーツを歌ってみた。ちゃんと歌うのは中学生以来だ。


 結果から言うと、やはりカラオケ以外の何物でもなかった。山田も菅山も上手いと言ってくれるが、確かにコピーは良くできてる。しかし、それだけだった。


 俺は和木坂の声を思い出そうとした。そうしたら、また聴きたくなった。そう言えば今日も和木坂は学校に来てたはずだが、存在を認識していなかったな。


 暗くなる前に終了、コンビニで弁当を四つ買ってまた神社に行ってみた。

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