苦労(ハーレムを維持するのって大変だ)
しかし、つくづく思うが、このハーレムってエレクシアの一人勝ちだよな。
密達は確かに子供を産めるという点では目的を果たしてるかも知れないが、俺自身を精神的に支えてくれてるのは結局エレクシアだし、俺自身も彼女に依存してるってのが自分でも丸分かりなんだ。
セシリアは、彼女の態度からしてやっぱり<メイド>として自分から一歩下がってる印象もある。
総合政府から独立して自治権を行使してるある惑星では、自治政府が一夫多妻制を認めてるそうだ。ただし、その条件として、娶った妻全員を平等に愛することが義務らしい。もし妻が平等に愛してもらえてないと訴え出れば夫は逮捕され、懲役刑もあるんだと。
そうなると、『妻の気分一つで夫を陥れることができるじゃん!』という疑念が湧いてくる。だがこれは、そもそも、
『妻に『夫を陥れよう』と思われるような程度の男が身の程もわきまえず複数の妻を娶るなど言語道断』
という考えが根底にあるので問題にならないという話だった。
それは男にとって非常にハードルの高い話であり、結果として実際に複数の女性を妻として迎えている例はごく一部に限られていて、ほとんどの夫婦は一対一の普通の形態らしい。しかも不倫そのものが刑法犯なので、そういうのも少ないとか。
『不倫するくらいなら娶れ。ただし覚悟しろよ?』
ということか。だからか男女共に結婚そのものに慎重で、衝動的に結婚する例は少なく、それ故か離婚も少ないとのこと。
ちなみにその惑星の自治政府のトップはごく一部を除いて代々女性が勤めてるそうだ。ああ、これは完全に手の平の上ってことだな。治安も無茶苦茶いいらしい。
ハーレムって男にとっては憧れ的なものではあっても実現できるのはむしろ例外なのだなと実感するよ。
たまに勘違いした男が移住したりするらしいが、まあだいたい失敗して妻に訴えられて懲役を回避する代わりに二度とその地を踏まない誓約をさせられて追い出されるらしいけどな。いやはや、無理もない。
俺もきっと、ここにその惑星と同じ法律があれば訴えられて逮捕されてた気がする。と言うかそういう予感しかしない。『全員を平等に』なんて、はっきり言って並みの度量じゃ無理だ。それこそ聖人クラスの心の広さがないと無理。もしくは、無条件に女性から愛される、『この人の為なら何だってできる』と心底思ってもらえるほどの突き抜けた愛されキャラでもない限りは。
それでも、俺は密達のこともちゃんと愛してる。単にエレクシアが圧倒的に飛び抜けてるだけだ。
何だかそれもただの惚気かなって気もするけどな。




