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深(なんたる猫幼女。恐るべし)

(しん)は、(ふく)が産んだ女の子だ。ライオンっぽい母親から生まれたから当然、猫科っぽい印象がある。しかも、まだ髪の毛は鬣っぽい感じになるほどは伸びてないので、本当に仕草から何から猫っぽい。まさに猫幼女だ。


だから、何と言うか、猫っぽい艶めかしさがあるんだよな。


ただし、性格は、<お転婆>と言うか<じゃじゃ馬>と言うか、兄弟である(そう)(かい)に比べれば多少はマシと言う程度で、追っかけっこをするように家の中を走り回り、壁を走り、宙を舞うんだ。


体毛は生えているがそれもまだ短く、当然ながら服も着てないので、ほぼすっぽんぽんの幼女が、同じくすっぽんぽんのショタと一緒になって駆けずり回ってる状態である。体毛が長いほまれの場合は、見た目にはそれほどじゃないんだがな。体毛が殆どない(ひかり)は、セシリアがコーネリアス号の乗員の為の予備の生地などから服を仕立ててくれてそれを着てる。


一応、(しん)達にも服を着せようとした時期もあったんだが、まったく気に入らないのか爪や歯で引き裂いてしまってボロボロにしてしまうので早々に諦めた。


そして、お転婆と言うかじゃじゃ馬と言うかって感じそのままに、兄妹でいっつもケンカをしている。しかも気性の激しさは母親譲りなのか、(そう)(かい)二人を同時に相手にしても決して引き下がらない。さらには(ほまれ)とは割と気が合うのか、いつの間にか(ほまれ)を味方に引き入れて、二対二でケンカをしていることもよくある。


とは言え、先にも言った通り、(ほまれ)と二人になるとケンカになるみたいなんだが。と言うか、(しん)(ほまれ)を尻に敷いてる感じ、か?


だが、本当は四人とも仲はいいようだ。そうやって一通り暴れて疲れ果てると四人一緒に寝てることもあるし。俺の目からはケンカに見えるそれも、やっぱり狩りや天敵から身を守る練習も兼ねてるんだろうな。母親である(ふく)もまったく気にしてる様子もなく寝てるだけだし。


一方で、(ひかり)(めい)(しょう)とはある程度の距離を置いている印象もある。仲が悪い訳じゃないんだが、一緒にいることはあまりない。特に、(めい)(しょう)のことは若干苦手意識があるような印象もある。


なにしろ、瞬発力の点で不利なのか、飛び掛かられると躱しきれないことも多いようだ。親である(じん)(よう)は、現時点で判明している限りは、俺達の拠点がある辺りの密林における食物連鎖ピラミッドのナンバー1とナンバー2って感じだから、種としての身体能力の差かもしれないな。


ちなみに、子供達の中での印象としては、先にも述べたように(しょう)が一番強い感じだ。ただしこれはあくまで(めい)の方がさらに幼いからであって、そう遠くないうちに逆転する可能性はある。


その(めい)に対しても、(しん)ではすでに勝てないようだ。


それでも、たぶん、今の時点でもう(しん)の方が俺よりは強いと思われる。



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